藤村修官房長官「さっさとミサイルを上げてくれればいい」~国の守りより選挙を優先させる発想は許されない

2012-12-09 | 政治〈領土/防衛/安全保障/憲法/歴史認識〉

12月9日[産経抄]
産経新聞2012.12.9 03:03
 『万葉集』には防人歌(さきもりのうた)といわれる短歌・長歌が98首収められているそうだ。古代、主に東国から徴用され、筑紫、壱岐、対馬で唐や新羅の軍の来襲に備えた防人たちの歌である。妻をはじめ家族との別れを惜しんだり、家への思いを込めたりしたものが多い。▼歌人であり、政治家でもあった大伴家持(おおとものやかもち)が詠ませたとされている。家持は防人たちを統括する立場にいたこともある。当時の政府が3年間のつらい任務につくその労苦に報いるために、歌を万葉集に採用したのかもしれない。それだけ、防人の仕事を重要視していたと言ってもいい。▼今、沖縄やその近海では「現代の防人」たちが国の守りについている。中国公船の尖閣侵犯を防ぐ海上保安庁の保安官や、北朝鮮のミサイル発射を警戒する自衛官たちだ。特にいつ飛んでくるかわからないミサイルに備えることは厳しい任務だ。▼一部が日本の領土に落下するようなら、地対空誘導弾などで撃ち落とすことになっている。成功して当たり前、失敗すれば非難の矢を浴びるし、危険も伴う。しかしもっとつらいのは、万葉集の時代と違い迎撃を命じた政府が何とも冷たく思えることだろう。▼藤村修官房長官が「さっさと(ミサイルを)上げてくれればいい」と述べた。衆院選で自らの選挙区にあまり帰れないことへのボヤキのようなものだった。しかし粛々と任務についている彼らのことを少しでも気遣えば、とても出てこない言葉である。▼選挙戦の最中とあれば多少の失言には目をつむるべきかもしれない。だが、国の守りより選挙を優先させる発想だけは許されない。国難だから帰らない。そのことへの判定は、有権者に任せるという気概がほしかった。
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