東北楽天ゴールデンイーグルス、球団創設5年目で初のAクラスと、CS進出

2009-10-03 | 相撲・野球・・・など

楽天:40歳・山崎武が万感3ラン CS初進出
 ○楽天14-5西武●(3日・Kスタ宮城)
 やはり、この男には笑顔が似合う。球団創設時からのメンバーで、チーム最年長の楽天・山崎武。「これは第一関門。日本一になり、野村監督を胴上げしたい」。試合の流れを呼び戻す一発を放ち、初のCS進出へと導いた40歳が気勢を上げた。
 1点差に迫られた直後の五回だった。1死一、二塁から、西武の先発・帆足の外角直球を逆らわずに右中間席へ。実は楽天は帆足に対し、5年越しで9連敗中で、9月にも2度の完投勝利を許していた。「そろそろ負けてもらわんとなあ」と山崎武。後続の草野、リンデンも連打して、帆足を五回途中でマウンドから引きずり降ろした。
 試合前、山崎武は曲折のあった野球人生に思いを巡らせていた。中日時代の96年に本塁打王に輝くも、次第に力は衰え、03年にオリックスに移籍。しかし04年末には戦力外通告を受けた。「そのころは『野球をやめる』と決心したよ。でもあれから本塁打を150本も打たせてもらった。(人生は)どうなるかわからんね」
 05年、楽天に拾われ、06年に就任した野村監督から「考える野球」を学び、再生した。07年に本塁打と打点の2冠王、今季も本塁打と打点でリーグ2位につけている。若手を鼓舞する兄貴役でもあり、「(チーム)1年目は74勝なんて夢のまた夢だった。若手が進化してくれた」と喜んだ。
 山崎武だけではない。中日時代は芽が出ず移籍後に才能を開花させ、今季は首位打者を狙う鉄平も3ランを2発、29歳で楽天入りして4年目の草野もソロを放った。苦労人たちが万感の思いをバットに乗せ、発展途上のチームがまた一つ階段を上った。【藤野智成】
毎日新聞 2009年10月3日23時59分
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楽天 屈辱から5年 ファン歓喜 初のCS進出
10月3日21時50分配信 毎日新聞
 プロ野球の東北楽天ゴールデンイーグルスが3日、球団創設5年目で初のAクラスと、クライマックスシリーズ(CS)進出を決めた。年間100敗近くを喫した屈辱の初年度から5年。12球団で最も若い球団のたくましい成長は、球場に集まった地元ファンを歓喜させた。
 04年のオリックスと近鉄の球団合併に伴う球界再編の中、プロ野球50年ぶりの新規球団として誕生。選手は合併した両球団から分配されたが、陣容を整えるため、他球団で戦力外となった選手もかき集めた。戦力不足は否めず、開幕戦こそ勝ったものの、第2戦は0-26と歴史的な大敗。結局、初年度の最終成績は38勝97敗1分け、5位にも25ゲーム差をつけられての最下位に終わった。
 球団は、生まれたばかりのチームを育てる役割を、05年オフに就任した野村克也監督(74)に託した。野村監督はデータ重視の細かい野球を選手に植え付けつつ、時には試合中のベンチ内でも叱責(しっせき)するなど、厳しい姿勢でチームの土台作りに励んだ。06年も最下位だったが、07年は4位と成績は向上。08年は5位だったものの、シーズン中には初の単独首位に立った。また07年には甲子園のスターだった田中将大投手(20)が入団、チーム初の新人王に輝いた。
 そして、5年目でつかんだCSへの切符。米田純球団代表は「『5年もたったから』という人もいるが、創設時を考えれば、ものすごいスピードで成長した」と話す。チーム創設時の苦闘を知る山崎武司選手(40)は「今は選手たちの役割分担がしっかりしている」とチーム力の充実に胸を張る。
 野村監督は言う。「楽天は今、歴史を作っている段階。風雪5年というから基礎作りを卒業する年だ」。東北のイヌワシは、さらなる飛翔(ひしょう)を誓う。【藤野智成】
 ◇「応援のかいあった」
 Kスタ宮城のスタンドを埋めた地元ファンは「苦しくても悲しくても応援してきたかいがあった。強くなった」と祝福した。【高橋宗男】
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西武敗れ4位確定…帆足、痛恨の初回4失点
10月3日22時18分配信 サンケイスポーツ
 (パ・リーグ、楽天14-5西武、23回戦、楽天12勝11敗、3日、Kスタ宮城)西武は先発の帆足が初回に4失点するなどし、楽点線の連勝は9でストップ。昨年の覇者、西武は4位が確定し、CS進出を逃した。
 敵地で視線が宙をさまよった。楽天戦通算9勝0敗の帆足が、一回に痛恨の2被弾で4失点。負ければBクラス確定の一戦で、大きなハンデを背負ってしまった。
 「(楽天のCS進出を)阻止するためならば、何でもします。勝つだけです」
 前回登板まで4試合連続完投勝利で、9月の月間MVPも受賞した左腕は燃えていた。43イニング連続で先頭打者を打ち取る抜群の安定感。しかし、この日は一回に四球と渡辺直の左前打でいきなり無死一、二塁とすると、鉄平に11号3ランを被弾した。一死後、草野に6号、五回には山崎武に38号3ランを浴び4回1/3で8失点KOされた。
 「今年は打線が打てば投手がやられる。投手が踏ん張れば打線(の調子)が落ちる。めぐりあわせが悪かった」
 渡辺監督もため息をつく。2日現在、リーグトップの15勝を挙げている涌井、45本塁打と115打点で2冠の中村。突出した投打の軸がありながらリーグワーストの13度のサヨナラ負けを喫するなどもろさをみせた。
 「とにかく可能性があるうちは一生懸命やるだけ。意地をみせてほしい」
 こう話した渡辺監督だが、最終的に5-14と大差で敗れ、CS進出を逃した。


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