グーグル(Google)~暴走するネット社会
中日新聞夕刊「大波小波」 2008/09/13
グーグル(Google)は、8月からストリートビューのサービスを始めたが、利便性以上に個人のプライバシー侵害の問題が浮上している。ためしに自宅の住所を打ち込んで検索にかけてみた。航空写真による地域情報、周辺情報のみならず、自宅そのものの写真を多方面から見ることができ、拡大すると表札までくっきりと映し出されており、さすがに驚愕した。
マイカーの登録ナンバーや通行人の顔などにはぼかしを入れたり、撮影しないようにしているとグーグル側は言うが、写ってしまう場合もあり、削除依頼の要請が次々に来ているという。小子も削除依頼をしたが、送信の際に行う文字の判読が困難を極め、6回目でようやく成功。しかしなかなか削除要請に応じないので、グーグルに電話(中略)削除までにかなりの労力を要し、不快だった。
アメリカでは自宅に戻るところを顔写真入りで公開された男女がプライバシーの侵害だとグーグルを訴えたが、「現代社会に完全なプライバシーなどは存在しない」と反論したとか(「テクノバーン」8・5)。ネットの暴走を放置せず、現段階に見合った法律作りが急務ではないか。(非ウェブ人間)
その後再び削除依頼を出したら、削除できないとお断りの返信メールが何通か来て、最後のメールに「削除しました。」とあり、時間かかったけど削除してくれたかと思えば、無意味なリンクが貼られ、結局削除には応じない。
顔画像、車のナンバー、個人情報などを掲載するかしないかは、本人が決めること。電話帳がオレオレ詐欺に利用されたように、ストリートビューが空き巣に利用されないことを祈るしかないです。