『泣かない(あいつ)小沢一郎が憎らしい』世川行介著

2010-09-01 | 政治/検察/裁判/小沢一郎/メディア

〈来栖の独白〉
 世川行介著『泣かない(あいつ)小沢一郎が憎らしい』(同時代社)がセブンイレブンに届くのを、わくわくしながら待っている。この本のことは、「日々坦々」というブログで知った。
 私は、小沢一郎という人の「孤独」を思わないではいられない。全世界からの、これほどの誤解のなかを、氏はご自分の信念を些かも曲げることなく生きている。愚直で不器用な人だ。
 本日、小沢一郎氏と菅直人氏の代表選立候補があった。午後、都内のホテルで共同記者会見に臨んだ。
 小沢氏は「政治・経済は危機的状況。国民主導・政治主導の政治を実現しなくてはならない」と語り、菅首相は「クリーンでオープンな民主党を作りたい。古い政治から脱却しなければならない」と決意表明した。
 二人のありのままを映し出している言葉だ。
 小沢氏は以前「総理なんていう大きい役は、欲しいとは思わない。幹事長なら実務だから」という意味のことを言っているが、本日の記者会見も、何の飾りも無く、淡々とやりたいこと、やれること(政策)だけを語っている。危機的状況の政治・経済(つまり生活が第一)を語り、「国民主導・政治主導の政治を実現しなくてはならない」と語る。対抗馬の誹謗中傷は、口にしない。
 それに比して菅氏は「クリーンな民主党を」と、政策ではないことを言う。「古い政治から脱却」と、イメージばかりを言って、小沢氏を揶揄する。政策を語らない、語れないのは、口では命をかけると言いながら、政策を持っていないからだ。この3ヵ月、官僚の言いなりになって来、これからも官僚主導の政治をする。国民の生活は考えない。消費税も上げるだろうし、外務官僚主導の下、米に追従して沖縄をやっていくだろう。
 「政治主導」を曲げないために、小沢氏がどれほどの苦難、屈辱を嘗めさせられたことだろう。逮捕・起訴されたとしても無罪推定が原則であるのに、事情聴取されただけで、クロだと煽るメディア。その作られた悪名を最大限利用する菅氏たち。
 もし小沢さんが敗れたら、この国は、滅びる。勝ってほしい。是非とも勝って、この国を健全にしてほしい。そして、小沢さんの笑顔を見たい。
 小沢さん。メディアではなく、ネットの世界には、貴方の理解者、応援する者がいますよ。貴方は独りではない。
 以下は、「日々坦々」さんから、引用させて戴きます。
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『泣かない小沢一郎(あいつ)が憎らしい』(世川行介著)は必読だ!
2010⁄08⁄29(日) 10:01

 昨日アマゾンから予約していた、待ち望んでいた、本が届いた。
 この著者のブログ「世川行介放浪日記」 は、1年半くらい前から時々読ませていただいていた。
 その中に小沢一郎論がアップされていて、最初はそこから入ったが、世川氏の放浪者としての日記の独自な世界に引き込まれていった。
 毎日熱心に見ているわけではないか、何故か、疲れている時にふと思い出し、読むと癒される、という不思議なブログである。
 当初から本になることを期待していた一人だった。
 独自な視点で、今まで書かれた小沢さんに関する本とは一線を画している。
 何が違うか。著者の視点と本全体に流れる哀愁と愛情が感じられるのだ。
 小沢さんを知る側近を中心に丁寧に取材していて、側近でしかわからない人間・小沢一郎が浮き彫りになっていて、新たな発見が多く、読み応えがあり、いっきに読んでしまった。
イ ンタビュー中心のノンフィクションではあるが、小説を読んでいるような感覚もあり、とにかく不 思議な小沢一郎論になっている。
 まず、タイトルからそれは感じられると思う。
 今までの小沢一郎論をひっくり返すような内容もあり、実際、私も他の本などで知っていた事柄や通説などと、実際は違っていたんだと、目からウロコがいくつも落ちた。
 是非、これは多くの人に読んでいただきたい本である。
 まえがきで、この本を上梓した理由を次のように書いている。
 ≪小沢一郎を社会的に抹殺しようとまで憎む者たちとは、いったい<何者>なのだろう。
 そして、それらに立ち向かい、地べたに叩きつけられる度に、泥を払って起き上がり、ファイティングポーズをとり続ける小沢一郎とは、<何者>なのだろう。
 さらに、そして、小沢一郎という政治家一人を排斥するために、大量の政治エネルギーがついやされる平成日本とは、いったい、どんな<時代>なのだろう。
 その疑問が、本書を書かせた一番の理由だ。≫
 特に、羽田元首相が語る小沢一郎は、今までの各々が持っていた小沢さんに対する見方を変えてくれると思う。
 同期として40年前に小沢氏とともに田中派の門を叩き、二人で一つだと言われていたくらい、いつも共に行動していたという羽田氏ならではの小沢評が、いくつも散りばめられている。
 そんな羽田さんと小沢さんは、政治改革、二大政党制の夢を見続け、それが自民党ではできないと一緒に飛び出し新生党を結成する。
 その後、新進党のゴタゴタで二人は袂を分かち、民由合併で再び一緒になり、二人で夢を見続けた政権交代を再び成し遂げる。
 その首班指名の時に、鳩山由紀夫に投票するために、小沢さんが黙って身体が不自由になっている羽田さんの手をとり、二人で投票した時の回想には、心うたれた。
 小沢さんは、何を言われても、いいわけはしないし、語らない。
 それで誤解され曲解されて報道されたり、また側近も忖度しながら、間違った解釈をすることも多い。
 この本の冒頭で、現在の状況を羽田さんが語っている、その心情がこの本にずっと流れているので、大変恐縮だが、その一部だけ引用させていただく。
 ≪毎日、テレビのニュースで、マスコミから袋叩きの「かれ」が、口をへの字に曲げて、ことさらに胸を張って、毅然と立ち向かっている姿を眺めながら、ぼくは、口惜しさに心が張り裂けそうだ。「かれ」は、負けず嫌いで、意地っ張りで、死んでも泣き言なんか口にする男ではないから、誰にも哀しそうな顔は見せないだろう。だけど、きっと、深夜の独りの部屋でだけは、自分に襲いかかってくる禍々(まがまが)しさへの無念を抱きしめているにちがいない。そう思った。そう思うと、「かれ」が不憫でたまらない。≫
 今後、随所でこの本のことを引用させていただくことになると思う。
 まずは、是非一読をオススメしたい。
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世川行介放浪日記 


衆議院選挙から1か月 小沢一郎代議士について考える 〈来栖の独白2013/01/14Mon.〉 
小沢政治「未来の党」失敗から1年 2013-11-24 
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2 コメント

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政治 (Unknown)
2010-09-01 18:41:33
 何だか田中角栄さんの事を思い出しましたよ。
田中さんもロッキード事件により陥れられ、悪者にされましたから。
 誰かを落とそうとする時、陰謀算術で汚名を着せたりしますが、そのような方法はしこりを残し、その反動が起こす副作用も大きいと思います。
堂々とやり合う、という風にはならないものなのでしょうか…。
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Unknown (Shinta.H)
2010-09-02 15:55:50
世川さんの本を買うと、2~3日食事ができないという生活環境にいます。だから買えませんが、図書館にリクエストですね。それなら、お前のpcは…ということですが、10年近く前のを、下にアイスノンをしいて使用しています。なかなか起動しないので、往生しています。でも、そんな生活をしている人間にも、世川さんのブログ内容は、やさしく語りかけてくれるのですね。同状況の生活をしているという近親感があるのかもしれません。生活に疲れると読むという機会をときどき持っていました。なお、来栖宥子さんのブログも、ようやくお気に入りに登録したところです。そこで、世川さんの本を書かれているのを見て、何かのつながりを感じ、ひとこと書かせてもらいました。来栖宥子さんのブログも、今までの分を含めて読ませていただきます。失礼しました
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