2017年3月10日 夕刊
元名大生に無期懲役求刑 名地裁公判、検察「生涯償いを」
名古屋市で知人女性を殺害し、仙台市で同級生ら二人に劇物の硫酸タリウムを飲ませたとして、殺人や殺人未遂などの罪に問われた名古屋大の元女子学生(21)=事件当時十六~十九歳=の裁判員裁判の論告求刑公判が十日、名古屋地裁で始まり、検察側は「二度と同じような被害者を生んではならない。生涯にわたって償う必要がある」として、無期懲役を求刑した。公判はこの日で結審し、判決は二十四日の予定。
全事件で責任能力の有無が主な争点。検察側が「精神障害の影響は限定的で、責任能力はあった」と訴えたのに対し、弁護側は「重い精神障害の影響で心神喪失の状態にあり、元学生には責任能力はなかった」と無罪を主張している。
タリウム事件の殺意についても「タリウムの豊富な知識があり、死んでも構わないと思っていた。殺意はあった」とする検察側に対し、弁護側は「中毒症状の観察が目的で、殺意はなかった」と反論し、主張が対立している。
起訴状によると、名大一年で十九歳だった二〇一四年十二月、名古屋市昭和区の自宅アパートで、知人の森外茂子(ともこ)さん=当時(77)=を手おので殴り、マフラーで首を絞めて殺害。仙台市内の私立高二年で十六歳だった一二年五~七月には、高校の男子同級生と小中の女子同級生の飲み物に硫酸タリウムを混ぜて飲ませ、殺害しようとしたなどとされる。今年一月に始まった公判は、この日で計二十一回を数えた。六回に及んだ被告人質問で、元学生は「人が死ぬところを見てみたかった」「まだ人を殺したい考えが浮かんでくる」「謝罪や反省をしたい気持ちはあるが、仕方が分からない」などと話した。
◎上記事は[中日新聞]からの転載・引用です *強調(太字)は来栖
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<タリウム事件>元名大生に無期懲役を求刑
名古屋市で知人の高齢女性を殺害し、仙台市で同級生2人に劇物の硫酸タリウムを飲ませたとして、殺人や殺人未遂などの罪に問われた元名古屋大女子学生(21)=仙台市出身、事件当時未成年=の裁判員裁判の論告求刑公判が10日午後、名古屋地裁であった。検察側は「更生の可能性は極めて乏しく、生涯にわたって償いが必要だ」として無期懲役を求刑した。判決は24日。
最大の争点は責任能力の有無。弁護側は非常に重い精神障害を理由に「責任能力はなかった」として、全ての事件で無罪を主張。精神障害の影響は限定的で、「責任能力はあった」とする検察側と対立している。
殺人と放火未遂事件を審理した法廷で、元名大生は「人が死ぬ過程を見たかった」「生物学的なヒトであれば誰でもよかった」などと供述。一方で、タリウム事件については「観察目的」と主張し、殺意を否定している。
起訴状によると、仙台市内の私立高校に通っていた2012年5~7月、中学と高校の同級生男女2人に硫酸タリウムを飲ませ、殺害しようとしたとされる。14年12月には名古屋市昭和区の自宅アパートで知人の森外(と)茂(も)子(こ)さん=当時(77)=を殺害し、6日後に帰省先の仙台市青葉区で女性方に放火、住民3人を殺害しようとしたとされる。
2017年03月10日金曜日
◎上記事は[河北新報]からの転載・引用です
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◇ 「タリウム女子」は法廷で「検事も弁護人も殺したい」 「19歳殺人鬼」顔・実名隠しに何の意味があるのか 『週刊新潮』2017/3/2号
◇ 「酒鬼薔薇君、大好き♪ 少年法マンセー!」心に魔物を育てた名大女子学生の履歴書 『週刊新潮』 2015年2月12日号
◇ 名大女子学生 いびつな願望 「佐世保事件が影響」か 殺人事件・タリウム事件・放火容疑(焼死体に興味)・・・
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