レクサス「LS」ハンドル制御に不具合 ハンドルが切れている状態なのに車が直進することがある

2010-05-19 | 社会

【自動車産業ニュース】
ハンドル制御に不具合 レクサス「LS」
 トヨタ自動車は19日、高級車ブランド「レクサス」の最上位クラス「LS」シリーズのハンドル制御に不具合があるとして、国内約4500台を対象にリコール(無料の回収・修理)を実施する方針を明らかにした。同型車の輸出先の米国や欧州、中国などでも改修を行う方針で、対象車は計約1万1500台になる見通しだ。
 リコール対象になるのは「LS460」「LS460L」とハイブリッド車の「LS600h」「LS600hL」の4車種(796万~1550万円)で、昨年秋以降に発売された車。週内にも国土交通省にリコールを届け出る。トヨタはこれら4車種の出荷を14日から停止している。
 不具合があるのは、ハンドルの角度とタイヤの角度を速度に応じて自動制御する「ギア比可変ステアリング」(VGRS)。ハンドルを左右のどちらかに目いっぱい切った状態から逆方向に素早く戻すと、システムの作動が遅れてハンドルとタイヤの向きが連動せず、ハンドルが切れている状態なのに車が直進することがある。
 トヨタは昨年秋にLSを部分改良し、VGRSのシステムも変更した。ハンドルとタイヤが連動しない現象は事前に把握しており、運転者向けの取扱説明書には「直進時のハンドル位置がずれることがある」と記載していた。LSのハンドル操作に対しては、3月以降にトヨタに12件の苦情があり、米道路交通安全局(NHTSA)にも類似の苦情が寄せられている。この問題が原因の事故は報告されていないという。
 LSは田原工場(愛知県田原市)で製造しており、トヨタは生産や販売の一時停止も検討している。
 【VGRS】ギア比可変ステアリングの略で、車速に応じ、ハンドルを切る角度と、前輪の動きを変える電子制御システム。高速道路などでは、ハンドル操作に対する前輪の切れ角を小さくすることによって走行安定性が高まる一方、低速では、ハンドルを少し切るだけで前輪が大きく動くようにしており、Uターンや駐車がスムーズにできるという。

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