安倍首相が国会で自衛隊を「我が軍」と表現、衝撃が広がる
2015年3月23日 21時45分BUZZAP!
安倍首相が国会での質問に答える形で自衛隊を「我が軍」と表現し、衝撃が広がっています。詳細は以下から。
安倍首相が3月20日の参議院予算委員会において、自衛隊に関する質問を受けた際、自衛隊を「我が軍」と表現していたことを朝日新聞が報じ、ネット上で波紋を呼んでいます。
安倍首相、自衛隊を「我が軍」 参院予算委で述べる:朝日新聞デジタル
この発言は維新の党の真山勇一議員が自衛隊が他国と共に訓練を行う意義に関する質問の際に行われました。自衛隊と他国の軍隊との共同訓練は共に訓練する国々との親密さを増し、自衛隊の透明性を上げるために大きな成果を上げているとの回答中ではっきりと自衛隊を「我が軍」と呼んでいます。
動画での実際の発言は以下から。27:40から安倍首相の問題の回答が始まります。
真山勇一(維新の党)外交・安全保障【参議院 国会中継】予算委員会 – YouTube
これは憲法9条はもとより「自衛隊は我が国を防衛するための必要最小限度の実力組織で、『陸海空軍その他の戦力』には当たらない」とした2006年の第1時安倍内閣の答弁書とも矛盾しています。
そして何より日本の首相が、しかも国会で自衛隊を「我が」軍と呼んだことは並々ならぬショックとして受け止められており「『我が国の軍』ですらなく『我が軍』かよ…」「北朝鮮を思わせる」「(編集部注:機動戦士ガンダムの)ギレン・ザビ以外でこんなこと言うやついたのか」などの反応が並びます。
2012年に自民党が発表した憲法改正草案に国防軍の創設が盛り込まれていることから、改憲を既定事実化しようとしているのかという懸念も聞かれますが、こうした反応がネット上のみに留まるとは考えられず、三原じゅん子議員の「八紘一宇」発言以上に今後の外交関係に大きな悪影響を与えそうです。
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安倍首相、自衛隊を「我が軍」 参院予算委で述べる
朝日新聞 2015年3月23日19時57分
安倍晋三首相は20日の参院予算委員会で、自衛隊と他国との訓練の意義を説明する中で、自衛隊を「我が軍」と述べた。政府の公式見解では、自衛隊を「通常の観念で考えられる軍隊とは異なる」としている。
維新の党の真山勇一氏が訓練の目的を尋ねたのに対し、首相は「我が軍の透明性を上げていくことにおいて、大きな成果を上げている」と語り、直後は「自衛隊は規律がしっかりしている」と続けた。
憲法9条は「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない」と定める。2006年の第1次安倍内閣の答弁書で「自衛隊は我が国を防衛するための必要最小限度の実力組織で、『陸海空軍その他の戦力』には当たらない」とした。一方、自民党が12年に発表した憲法改正草案には「国防軍」の創設が盛り込まれている。
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産経ニュース 2015.3.25 18:49更新
首相「わが軍」答弁に菅氏「まったく問題ない」 民主・枝野氏は批判
民主党の枝野幸男幹事長は25日の記者会見で、安倍晋三首相が国会で自衛隊を「わが軍」と答弁したことについて「憲法に陸海空軍その他の戦力を持たないと明記されている。説明がつかない」と批判した。「わが国の自衛隊であり、安倍さんのものではない」とも語った。
これに対し、菅(すが)義偉(よしひで)官房長官は同日午後の記者会見で「まったく問題ではない。外国の軍隊との共同訓練の質問があり、その流れの中で言った。すぐに『自衛隊』とも言っている」と反論。「自国の防衛を主たる任務とする組織を軍隊と呼ぶのであれば、自衛隊も軍隊のひとつだ。自衛隊は一般的に国際法上は軍隊に該当する」とも説明した。
首相は20日の参院予算委員会で、自衛隊と他国の軍隊との共同訓練に関して「わが軍の透明性を上げていくことに大きな成果を上げている」と答弁した。
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