[石平のChina Watch] 習近平氏の罠に要注意/中国の沖縄工作の狙い~日本属国化

2012-09-27 | 政治〈領土/防衛/安全保障/憲法/歴史認識〉

習近平氏の「罠」に要注意
産経ニュース2012.9.27 11:03[石平のChina Watch]
 今月中旬に始まった史上最大規模の反日デモが沈静化した今、中国政府の今後の動向が注目されている。北京は一体、今度の「尖閣紛争」にどう決着をつけるつもりなのか。
 それを見るのには、中国漁船団の動きが一つの鍵である。
 16日あたりから、日本への「対抗措置」として中国政府は尖閣海域へ向かう漁船団の出航を認めた。一時は「千隻の中国漁船が尖閣にやってくる」との情報が流れ、一触即発の緊迫状況となった。
 だがこの原稿を書いている25日午前現在、台湾の漁船の領海侵犯はあっても、「中国漁船」は一隻たりとも日本の領海に入ってこなかった。それは中国政府当局が徹底した管理を行った結果であろう。
 もし中国の漁船が実際に日本の領海に侵入してきた場合、日本の海上保安庁は当然それを取り締まらなければならないが、その中でけが人が出たり逮捕者が出たりするような事態が起こる可能性は十分ある。そうすると、日中間の全面対決は必至の趨勢(すうせい)となろう。
 おそらく中国政府もそうなった場合の問題の深刻さをよく分かっているから、中国漁船の日本領海侵入を許さなかったのであろう。逆に言えば、今の中国指導部は結局、「尖閣問題」での日本との全面対決を避けたいのである。
 このような思いを強く持っているのは習近平国家副主席その人であろう。今年秋に開催される予定の党大会で彼は次期最高指導者に選出されるはずである。だが、もし今の時点で日本との「尖閣紛争」が全面対決の局面となって党大会の開催が延期されたりすれば、政治的不利をこうむるのは当然習氏である。場合によっては、今の最高指導者である胡錦濤国家主席が「国家の非常事態」を理由に習氏への権力移譲を拒むことさえあり得る。
 そうなるようなことを危惧して、一時の「行方不明」から復帰した直後の21日、習氏は中国の指導者として初めて「領土問題は平和的に解決」と訴えた。この発言の背後にあるのは当然、今回の事態をそれ以上に拡大させたくない習氏の思惑であろう。
 それと同時に、この突如の「平和的解決」発言には、もう一つの対日外交上の戦術的意図も隠されているのではないか。
 つまり習氏ら中国指導者は今、「平和的対話によって問題を解決しよう」との姿勢を示すことによって、日本政府を「尖閣問題」に関する交渉のテーブルに引き寄せようとしている、ということである。実際、中国外務省の洪磊副報道局長は24日の定例記者会見で、「日本側は交渉によって争議を解決する軌道に戻るべきだ」と言い、日本政府に「交渉」に応じてくるよう明確に求めてきている。
 これは、習氏が仕掛けた「罠(わな)」なのだ。もし日本政府が中国側の求めに応じて「領土問題」を協議するためのテーブルにつくようなこととなれば、日本側が「領土問題」の存在を認めてしまうこととなり、それだけでも、中国にとっての大成功と日本にとっての大失敗となるからである。
 おそらく中国政府は今後、政治・経済・軍事のあらゆる面で圧力をかけながら、日本政府に「交渉に応じろ」と迫ってくるのであろう。日本に対する揺さぶりはさらにエスカレートする可能性さえある。
 それに対して日本は「領土問題は存在しない、だから交渉に応じることはない」との立場を毅然(きぜん)として貫いていくべきだ。「罠」にはまってはいけないのである。
                   ◇
【プロフィル】石平
 せき・へい 1962年中国四川省生まれ。北京大学哲学部卒。88年来日し、神戸大学大学院文化学研究科博士課程修了。民間研究機関を経て、評論活動に入る。『謀略家たちの中国』など著書多数。平成19年、日本国籍を取得。
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中国の「沖縄工作」の狙い
産経ニュース2012.9.13 11:09[石平のChina Watch]
 「尖閣問題」で日中関係がぎくしゃくしている中、中国の一部の軍人や学者が突如、「沖縄は実は中国領だ」という奇妙なことを言い出した。
 たとえば解放軍の現役少将で国防大学戦略研究所の金一南所長は7月13日、中国広播網という官製メディアの取材記事において、歴史の経緯や戦略的重要性などの角度から「琉球の所属問題」について延々と論じた。その中で彼は、「琉球はもともと中国の属地。それが日本によって強奪された」と論じた上で、「われわれは今後(対日交渉において)、尖閣の領有権問題にとどまらず、琉球群島全体の帰属問題を持ち出すべきだ」と語った。
 金少将はさらに、「(中国の)学界や研究機関は今後、琉球の帰属問題について大いに議論すべきだ」とも提言した。
 この提言に応じたかのように、今度は『社会観察』という政論誌の8月号が、復旦大学日本研究センター副主任の胡令遠教授と中国対外経済貿易大学国際関係学院の王海浜副教授連名の「琉球問題論文」を掲載した。論文は直ちに人民日報系の環球時報が運営する「環球網」に転載され国内で大きな反響を呼んだ。
 論文はまず、前述の金少将と歩調を合わせて、いわば「歴史の経緯」から「琉球が中国領、日本がそれを不法占領」との珍説を展開した上で、「政府・学界・メディアは緊密に連携し、琉球群島の主権帰属問題に関する研究と宣伝を展開していくべきだ」と提言した。その「宣伝工作」の一環として、「国際社会に中国の主張を伝えること」の重要性を論じた。
 そして最後に論文は締めくくりの部分で「琉球人民の本土意識や帰属感を深く研究し、琉球人民に十分な民族自決権を行使させるべきだ」とも語った。
 以上は、最近になって中国国内で飛び出した「琉球帰属論」の2つの事例だが、日中国交回復以来40年間、中国国内から「琉球が中国領だ」というデタラメな暴論が展開されたのは初めてのことである。
 しかも、本来なら関係性の薄い解放軍の現役軍人と大学の教授がほぼ同じ時期に同じ主張を展開し始めたことの背後には、中国共産党政権の影が感じられる。解放軍将校と大学の教授の両方に影響力を行使し彼らに同じことを言わせることができるのは、当の共産党政権以外にはないはずだ。
 そして政権の意向を受けた彼らは、「琉球が中国領」という論を単なる論として唱えるのではなく、「政府・学界・メディア」の「連携」による「沖縄工作」の展開を具体的に提案した。
 その中で、「琉球人民に十分な民族自決権を行使させよう」という、赤裸々な「沖縄県民離反工作」までが公然と語られているのである。
 つまり中国が欲しがっているのは、決して尖閣諸島だけではないことは明々白々だ。彼らはすでに、日本の沖縄に対する野望をむき出しにしている。おそらく中国からすれば、沖縄を名実ともに「中国の属地」にしてしまえば、中国の海洋制覇戦略の最大の妨げとなっている米軍基地をかの地から追い出すこともできるし、日本本土を完全に中国の軍事力の脅威下に置くこともできよう。
 そうすると、「琉球の中国属地化」の次にやってくるのは、すなわち「日本の中国属国化」なのである。
 われわれはまさにこのような意味合いにおいて中国の考える「沖縄工作」の真意と狙いを理解しておかなければならない。このような国家存亡の危機にどう対処するのかが、まさにわれわれにとっての重要課題となるのである。
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【プロフィル】石平
 せき・へい 1962年中国四川省生まれ。北京大学哲学部卒。88年来日し、神戸大学大学院文化学研究科博士課程修了。民間研究機関を経て、評論活動に入る。『謀略家たちの中国』など著書多数。平成19年、日本国籍を取得。
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『最終目標は天皇の処刑 中国「日本解放工作」の恐るべき全貌』 ペマ・ギャルポ著 飛鳥新社 2012-04-28 | 政治〈領土/防衛/安全保障〉 
 Professor PEMA News and Views ペマ・ギャルポ この国、日本に生き、一握の土となることを願う者のひとりとして
2012年4月26日 (木)
中国の下心は「天皇の処刑」

 尖閣、沖縄に食指をのばした中国は、在日華僑に日本国籍取得を勧めはじめた。細胞増殖に着手した中国の「日本乗っ取り計画」の青写真とは──。
 中国の覇権主義はいまや世界の脅威となっています。最近は、海洋における覇権を確立しょうと、南シナ海の南沙諸島や西沙諸島の領有を主張して、 関係各国と緊張が高まっています。
 日本も尖閣をはじめとする島嶼、そして沖縄までこうした中国の軍事的脅威にさらされています。今でこそ中国は海洋国家に脱皮すべく海軍力を増強していますが、本来中国は大陸国家であり中央アジアにその矛先を向けていました。私の祖国・チベットを狙ったのは、地政学的に中国が南アジアや南西アジアに進出するために重要な拠点だったことと、 豊富な地下資源と水資源を獲得するためでした。地政学上の重要さや、海底資源・地下資源の豊富さで日本はチベットと酷似しています。
 「始めは処女の如く、後には脱兎の如し」という兵法がありますが、中国のチベット侵攻はまさにそれでした。
 一九五一年、 チベット代表団に偽造した国璽を捺印させて締結した「一七カ条協定」で〈(チベット人の)宗教信仰自由の政策を実行して〈チベットに進駐する人民解放軍は、人民の針一本、糸一本といえども取らない〉と謳いました。しかし中国によって僧侶は虐殺され、僧院は破壊され、人民裁判が行われ、七九年までにチベット人百二十万人が犠牲になりました。
 ひるがえって日本外交は「自分が約束を守れば、相手も守るはずだ」という能天気ぶりです。これも国際法の盲点を突く研究に余念のない中国には、世迷言でしかないでしょう。
 そして今、沖縄です。
 中国のデモでは「琉球を返せ」というスローガンが叫ばれ、「中国は琉球に対する権利がある」という論文も出てきています。学者の論文も中国当局の管理下にあります。ちなみに中国は琉球と呼び、沖縄とは言いません。 たしかに琉球処分で日本になるまで、琉球王国は明・清に朝貢する冊封関係にありました。一部の沖縄県民は、仲井員弘多知事もそうですが、中国大陸にルーツを持つことを誇りとし、中国に親近感を感じているようです。
 中国がこれを見逃すはずはありません。沖縄の県民感情に働きかけて、揺さぶりをかけています。
 沖縄ではすでに中国の総領事館を作って二百万人の観光客を中国から呼び込もうとすることが既定路線になっています。すでに中国は、観光客が沖縄と往来できる三年有効の数次ピザの特権も獲得しています。私が沖縄で会った多くの地方議員や商工会議所など政財界は、これが地元の経済振興になると前向きでした。
 でも、それは甘い。
 わが半生を振り返れば、チベットに生まれ、六歳でインドに亡命、十二歳で来日した後は、師に恵まれ多くの日本人に支えられてきました。そして二〇〇五年、私は日本国籍を取得しました。
 最新刊の『最終目標は天皇の処刑』(飛鳥新社)は、中国によって祖国を奪われた者として、また日本をこよなく愛する者としての視座から著したものです。
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最終目標は天皇の処刑 中国「日本解放工作」の恐るべき全貌ペマ・ギャルポ(著) 飛鳥新社

       

 日本人なら背筋が凍る!
 ここまで来ている侵略工作。
 チベット出身者だから分かる中国の悪辣な罠。
 巻末には中国共産党作成の機密文書「日本解放第二期工作要綱」を収録!
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