鳩山代表の「25%減」に、産業界「荒唐無稽もいいところ。(国内では)生産活動ができなくなる」

2009-09-07 | 政治
「信じがたい」「荒唐無稽」=鳩山代表の「25%減」に産業界
 民主党の鳩山由紀夫代表が7日、2020年の日本の温室効果ガス排出量を1990年比で25%削減する同党の目標を堅持する考えを表明したことに、産業界から困惑や懸念の声が相次いだ。
 日中経済協会の訪中代表団に参加している新日本石油の渡文明会長は同日、北京市内のホテルで記者団に「にわかに信じがたい。真意を確かめたい」と述べ、鳩山代表が大幅な削減目標を国際公約しようとしていることに懸念を表明。別の大手企業トップも「せっかく景気が戻ってきているのに」と困惑の表情を浮かべた。
 また、訪中団団長の三村明夫新日本製鉄会長は「国民生活、経済界にとって大事な案件。しっかり議論して結論を出してもらいたい」と慎重な対応を求めた。
 神戸商工会議所の水越浩士会頭(神戸製鋼所相談役)は記者会見で、「荒唐無稽(むけい)もいいところだ」と批判。「国益に反するのは間違いなく、(国内では)生産活動ができなくなる」と述べ、この案を推進すれば生産拠点の海外移転が加速するとの見通しを示した。
 一方、日本鉄鋼連盟の宗岡正二会長は、鳩山代表の発言について「(米国や中国など)すべての主要国参加による意欲的な目標の合意を『前提』とした点は、鉄鋼業界と共通している」と指摘。その上で「国際交渉ではその姿勢を堅持し、公平かつ実効性ある枠組みづくりに全力を尽くしてほしい」と強調した。(jiji.com 2009/09/07-20:03)
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鳩山代表の温暖化ガス25%削減表明 欧州「歓迎」、中国は警戒
 民主党の鳩山由紀夫代表が2020年までに日本の温暖化ガスの排出量を「1990年比で25%削減する」との中期目標を表明したことについて、欧州と中国がそれぞれコメントを発表した。
 【ブリュッセル=瀬能繁】12月に第15回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP15)が開かれるデンマークのヘデゴー気候変動・エネルギー相は「野心的な目標だ」と高く評価。「日本の次期政権の力強い指導力」によって今後の国際交渉に弾みがつくとみている。欧州連合(EU)は先進国全体で90年比30%削減が必要と主張している。欧州委員会は「日本の新政策はEUと同じ方向に進む」として、日本と連携を強める構えだ。
 【北京=高橋哲史】中国国営の新華社通信は7日、鳩山代表が中国など新興国を含めた国際合意が必要と表明したことについて「削減義務のない発展途上国を削減義務国の範囲に入れようとしている」と批判する識者のコメントを紹介した。中国政府は先進国に大幅な排出削減を求める一方、途上国に削減を義務付けることには慎重な姿勢を示している。 (日経22:34)

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