低体温症による死亡 熱中症死の1.5倍 冬は屋内の凍死にご用心

2018-02-10 | Life 死と隣合わせ

凍死、熱中症死の1.5倍 冬の寒さ 屋内でも要注意
東京新聞 2018年2月3日 夕刊
 冬は屋内の凍死にご用心-。熱中症の危険性は広く知られているが、低体温症による死亡(凍死)の方が、死者数は一・五倍にも上っている。二〇一〇年以降はほぼ毎年、千人以上が犠牲となっており、大半は高齢者。室内で低体温症に陥った例が多く、背景に孤立や貧困もあるとみられる。専門家は調査や対策の必要性を訴えている。
 一月末、東京都板橋区にある帝京大病院の高度救命救急センターに、意識のない八十代の女性が運び込まれた。体の深部の温度が二六度まで下がったショック状態。独居で認知症の症状があり、近所の人が自宅を訪ねると意識がもうろうとしていたため、救急搬送された。「低体温症に陥るお年寄りの典型例。似た状況の人が連日のように搬送されてくる」と、同病院の三宅康史教授(救急医学)は明かした。
 低体温症は、寒さで体の熱が奪われ、体の深部が三五度以下になって全身に障害が起きる症状。重症化すると凍死する場合がある。厚生労働省の人口動態統計によると、〇〇~一六年の国内の凍死者は計約一万六千人で、熱中症の一・五倍に上る。
 山岳遭難など特殊な環境で起きると思われがちだが、屋内の発症例が非常に多い。日本救急医学会の四年前の調査では、全国の救急医療機関など九十一施設に低体温症で搬送された計七百五人のうち、屋内での発症は五百十七人と七割以上を占めた。
 患者の平均年齢は七二・九歳で、高血圧や糖尿病などの病歴のある人が目立つ。死者は百六十一人に達していた。北日本だけでなく、西日本でも多くの症例が報告されている。三宅さんは「背景には高齢化に加え、重症になるまで気付かれない孤立化や、貧困層の増大がある」と話す。
 首都大学東京の藤部文昭特任教授(気象学)によると、人口動態統計の数値の推移からもその傾向が読み取れるという。低温による凍死者数は、一九九〇年代から急増。低体温症に陥りやすい高齢者層の増加が要因の一つとみている。藤部特任教授は「凍死はこれまで熱中症ほど注目されず、全体像も未解明。実態把握と対策が必要」と指摘する。
<低体温症> 寒さなどで体熱が失われ、体の深部の温度が35度を下回ると、全身に障害が出てくる。35~32度では血圧が上昇し震えが出る。32度以下では震えが止まり、意識障害や脈拍の低下などの症状が出て、放置すれば死亡の恐れがある。体温の調節機能が衰えた高齢者に起きやすく、死亡率が高い。

 ◎上記事は[東京新聞]からの転載・引用です
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〈来栖の独白〉
 いつも共感を覚えながら楽しく拝見しているブログ『黒ラブのいる生活』。本日は「記録ずくめの冬」。
 そういえば何日か前、どこのテレビニュースだったか、低体温症のことをやっていたなと思い出し、検索。我が家は中日新聞(中日東京新聞)を購読しているが、読んだ記憶が無い。朝夕刊ともに、小説にばかり、気持ちが向いているせいか(笑)。
 熱中症はよく話題になるが、低体温症についてはあまり聞こえてこない。
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紅茶と小説と・・・ 感謝 〈来栖の独白2017.11.2〉
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2 コメント

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危ないですね (ベル)
2018-02-10 23:23:24
熱中症も低体温も屋外でのことと思ってましたが最近高齢者が家の中で熱中症で亡くなったニュースを聞き出しました
もったいない精神でのエアコン不使用がおおいのでしょう 
夏場はさすがに寝苦しいのでエアコン使うのですが冬場は布団の重ね着で対応してます
ここまで下がると危ないでしょうね
私の年ならそれ相当の対策取れますが高齢の方はそれができない場合があるので危ないことになりそうですし
私自身も冬場の高血圧が余計悪化しそう
ゆうこさんに取り上げてもらって他人事じゃなく自分自身が気を付けないと危ないことを実感しました
ありがとうございました。
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ベルさん コメントありがとうございます。 (ゆうこ)
2018-02-11 09:19:28
ベルさんのブログ拝見して、「低体温で死亡のニュース、あったなぁ」と思い出したのでした。ありがとうございました。
 冬は、エアコン点けても、一面、スースー、風の寒さみたいなものも私は感じ、温かさを感じるまでに、時間を要します。
 それにしても今冬は、根性ある寒さを送り出してきますね。公園の猫ちゃんに「神さま、琵琶ちゃんに、ほんとに寒いの、するね」って、話しています。家に拉致しようかとの思いが何度もよぎるのですが、あの広大な自然、自由な居住地から離れたくはないのでは? といつも思いとどまります。当地は、雪の降ったのは先月24日の夜から25日の未明までだけというのも、少し慰められます。
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