オウム死刑囚の移送開始 裁判終結受け
2018/3/14 10:35 (2018/3/14 11:11更新)
法務省は14日、オウム真理教による一連の事件で死刑が確定した死刑囚について、東京拘置所から他の拘置所への移送を始めた。関係者への取材で分かった。これまで元代表の松本智津夫死刑囚(麻原彰晃、63)を含め13人の死刑囚全員が東京拘置所に収容されていた。
関係者によると、移送されるのは7人で、大阪、名古屋、広島、福岡、仙台の5カ所の拘置所に移る。松本死刑囚は引き続き東京拘置所で収容される。
複数の死刑囚がいる事件では処遇上好ましくないとして、共犯者全員の裁判終結後に収容先を分散するのが一般的という。親族が面会しやすいよう郷里に近い拘置所に移すケースもある。今回の移送も1月に全刑事裁判が終結したことを受けた措置とみられる。
事件では192人が起訴され、13人の死刑が確定している。首謀者とされる松本死刑囚は坂本堤弁護士一家殺害事件(1989年)、松本サリン事件(94年)、地下鉄サリン事件(95年)など13事件に関与し、計27人が犠牲になった。
共犯者の公判中は死刑は執行されない慣例となっており、事件での死刑執行はこれまで行われていない。1月に全裁判が終結したことで執行の時期が焦点となっている。
◎上記事は[日本経済新聞]からの転載・引用です
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〈来栖の独白 2018.3.14 Wed〉
オウム死刑囚は夏頃、13名、同日死刑執行か。法務省、時期をずらしての執行より、同日執行を選んだか。
上川法相執行命令による直近の死刑執行は昨年2018年12月19日のこと。今月中(今年度中)に死刑の執行はあるかもしれないが、オウム死刑囚への執行ではないだろう。
◇ 「死刑執行、教祖(麻原彰晃死刑囚)から」という声もあるが---【63年法務省矯正局長通達】に見る行刑の苦難
〈来栖の独白 2018.2.26 Mon〉
同一事件とはいえ、13名の死刑を同日、同所で執行するのは困難だろう。予め、他の拘置所に分散収容するのも、問題がある。死刑囚たちの動揺は免れまい。
数名ずつ、何年かかけて、執行してゆくのだろうか。いずれにしても、「精神の安静裡に死刑の執行を受けることとなるよう配慮さるべきこと」との63年法務省矯正局長通達を期することは、よほど困難だ。
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◇ 「死刑執行、教祖から」と江川紹子氏は云うが・・・/【63年法務省矯正局長通達】に見る行刑の苦難
〈来栖の独白 追記〉
上掲タイトルのように、江川氏は、死刑執行「教祖から」と云われる。
死刑執行の現場から考えてみたい。同一事件でも、死刑確定の時期によって刑執行の期日にズレはある。オウム真理教事件のように死刑囚が多勢になれば、全員同日執行は余程の困難が予想される。
期日をずらせばずらしたことにより、拘置所の管理運営は困難を極める。(たとえば、外部交通を遮断したとしても)自分と同事件の死刑囚が執行されたことを耳に入れずに済ませることは、不可能であろう。耳に入れば、死刑囚は動揺する。心情の安静は保ちにくい。いずれしても、拘置所職員の労苦は、並大抵ではないだろう。
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