オウム平田信被告 論告求刑公判 2014.2.27 Thu. 懲役12年求刑「相応の役割、責任重い」

2014-02-28 | オウム真理教事件

【オウム法廷再び】平田被告に懲役12年求刑「相応の役割、責任重い」
 産経ニュース 2014.2.27 11:34
 平成7年の目黒公証役場事務長の仮谷清志さん=当時(68)=拉致など3事件に関わったとして逮捕監禁罪などに問われたオウム真理教元幹部の平田信(まこと)被告(48)の裁判員裁判の論告求刑公判が27日、東京地裁(斉藤啓昭裁判長)で開かれた。検察側は「被告は相応の役割を果たしており責任は重い。逃亡生活を続けた行動は身勝手で、依然として不合理な弁解を続けている」として平田被告に懲役12年を求刑した。
 弁護側が最終弁論を行い、結審する見通し。判決は3月上旬とみられる。
 平田被告は(1)仮谷さん拉致(2)宗教学者の元自宅爆破(3)教団総本部への火炎瓶投げ込み-の3事件で起訴された。
 平田被告は拉致事件について起訴内容を一部否認し、「女性信者の救出だと思った」と主張。拉致の際は仮谷さんの姿は見えず、事件後は「呆然とした感じだった」と説明している。爆破事件については「指示や打ち合わせはなかった」と無罪を主張、火炎瓶事件は起訴内容を認めている。
 検察側は論告で、仮谷さんを「教団施設に連れてくる」と説明したとする中村昇受刑者(47)の証言は信用性が高く、その場に同席した井上嘉浩死刑囚(44)の証言とも一致すると指摘。元教祖の麻原彰晃死刑囚(58)=本名・松本智津夫=からの指示であり「拉致することを理解して了承しており事前共謀は認められる」とした。
 また、爆破事件も爆発の確認役を指示したとする井上死刑囚の証言の信用性は高く、「計画を事前に知っていたことは明らか」と指摘した。
 その上で、拉致事件などの計画を事前に知らなかったとする被告の弁解は不合理で「事実と向き合う姿勢に欠け、真の反省には至っていない」とした。
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オウム平田被告に懲役12年求刑 東京地裁公判
 日本経済新聞 2014/2/27 13:41
 オウム真理教元幹部、平田信被告(48)の裁判員裁判の論告求刑公判が27日午前、東京地裁(斉藤啓昭裁判長)で開かれ、検察側は1995年の公証役場事務長拉致事件などについて、事前の認識があったと主張した。その上で「刑事責任は重大だ」として懲役12年を求刑した。
 平田被告が問われているのは(1)95年2月に目黒公証役場事務長、仮谷清志さん(当時68)を拉致した逮捕監禁罪(2)同年3月に杉並区のマンション玄関を爆破した爆発物取締罰則違反罪(3)同じ日に港区の教団総本部に火炎瓶を投げ込んだ火炎瓶処罰法違反罪――の3罪。
 検察側は拉致事件について、平田被告が元幹部の井上嘉浩死刑囚(44)と中村昇受刑者(47)から、犯行前夜に山梨県旧上九一色村の教団施設内で計画を告げられていたと指摘。仮谷さんを拉致するという指示内容を理解・了承した上で、犯行に加わったとした。
 マンション爆破事件についても「あらかじめ目的や役割を聞かされていたとみるのが自然」と主張。事前に知らなかったとする被告側の反論について「つじつま合わせで不自然に過去の供述を変えている」と述べた。
 その上で「約17年もの逃亡生活で社会に恐怖や不安を与えた」と指摘。「不合理な弁解を続け真摯に反省していない」と非難した。平田被告は前傾姿勢で資料に目を落としたまま、身じろぎしなかった。
 論告に続いて弁護側が最終弁論を行い、拉致事件について「事件前後の状況から、平田被告が計画の詳細を聞いていなかったという方が自然」として、ほう助犯にとどまると主張。証人出廷した元信者が全員異なる証言をした場面に触れ「検察の主張は都合のいいつまみ食い」と指摘した。公判は同日午後結審し、判決は3月上旬の見通し。
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オウム平田被告裁判:求刑12年 検察「反省も自己弁護」
 毎日新聞 2014年02月27日 12時25分(最終更新 02月27日 12時30分)
 17年に及ぶ逃亡生活を終えて逮捕され、27日に懲役12年を求刑された元オウム真理教幹部の平田信(まこと)被告(48)。1月16日に始まった裁判員裁判の公判は20回を数え、10人を超える証人尋問と5日間の被告人質問を経て検察側の論告に至った。証言や供述から浮かび上がったのは、教団の暴走にあらがおうとしながらも流されてしまった末端幹部としての横顔だった。
 東京地裁104号法廷。スーツ姿の平田被告は初公判から変わらない青いネクタイを着けて法廷に現れ、深く一礼して着席した。「被告は法廷で何度も謝罪していたが、反省の言葉も突き詰めれば自己弁護であり、真の反省には至っていない」。論告で検察官が厳しい言葉を重ねる中、被告は手元の資料をじっと見つめていた。
 元信者らによると、平田被告は教団の武装化に懐疑的で、戒律破りも繰り返した。松本智津夫(麻原彰晃)死刑囚(58)から「不満分子」と名指しされたという。
 国家転覆を目指す教団は1994年、平田被告らをロシアに派遣して銃の実射訓練を積ませた。帰国後、松本死刑囚が「お前たちは死んでもらう。逃げたら家族も殺す。ついてこられない者はいるか」と脅すと、平田被告はその場でただ一人、公然と手を挙げた。出廷した元信者はその姿に敬服している。
 中川智正死刑囚(51)は「古い(信者だった)割には報われない立場。役に立たないと遠ざけられていた」と指摘。林(小池に改姓)泰男死刑囚(56)は、仮谷清志さん監禁事件後の被告を「『こういう仕事はしたくない』と精神不安定になっていた」と証言した。
 真面目でおとなしい性格だったという。教団を離れなかった理由を、被告は「おかしいと気付いたが、麻原への恐怖があった。共通の理想を持つ仲間への思いも強かった」と述べた。
 事件後は元信者の女性(51)と逃亡し、大阪府内などで息を潜めて暮らした。被告は女性への思いを「(出所を)待っていてくれるというのであれば、誠実に応えたい」と語った。【山本将克、川名壮志】
 *出廷した元信者らの教団を巡る発言
<証人>
「むさ苦しいオッサン」=1月17日、元信者の女性(47)。松本智津夫(麻原彰晃)死刑囚の第一印象
「現世的な観念では犯罪だが、救済と納得させていた」=1月20日、中村昇受刑者。仮谷さん監禁事件と教義の関係を説明
「ヨガの教室という感じ。麻原氏も正座して合掌してアットホームな雰囲気だった」=1月21日、中川智正死刑囚。入信当初の教団の様子を証言
「安易に信徒に神秘的な体験をさせることで霊的な力をアピールした。お布施を集める目的は否定できない」=1月28日、杉本繁郎受刑者。薬物をイニシエーション(儀式)に使う目的を問われ
「ハルマゲドン(人類最終戦争)からの救済を掲げていたが、平和的手段ではできないと麻原が言い出した。武力によって国家を転覆し、オウム政権を樹立して日本の流れを変えると。神々の意思であると」=2月3日、井上嘉浩死刑囚。教団が武力革命を目指す経緯を説明
「教団が『ヴァジラヤーナ』(殺人をも肯定する教え)の活動をするようになって、不満を述べ合っていた」=2月5日、林(小池に改姓)泰男死刑囚。平田被告との関係を問われ
<平田被告>
「気の合う仲間とは頭を抱えて、あまりにもばからしい、麻原の悪ふざけにもほどがあるという話をした」=2月17日、教団で省庁制が始まった1994年当時の雰囲気を問われ
「常にミステリーツアーの中」=2月19日、目的を説明せずに指示を出す教団幹部の姿を紹介
「全てを捨てて出家した判断が間違っていたと思いたくなかった」=2月20日、教団と決別できなかった理由を問われ
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【オウム法廷再び】平田被告7日判決 裁判員の判断注目
 産経ニュース 2014.3.6 19:26
 オウム真理教元幹部、平田信被告(48)の裁判員裁判の判決が7日、東京地裁(斉藤啓昭裁判長)で言い渡される。検察側は「重要な役割を担っていた」として懲役12年を求刑、弁護側は「懲役4年が妥当」としており、裁判員の判断が注目される。
 平田被告は目黒公証役場事務長拉致事件などの事前認識をめぐり争っているが、教団総本部への火炎瓶投げ込み事件は起訴内容を認めており、有罪判決が言い渡される見通し。量刑の目安とされるのが平田被告と同じ3事件に問われ、懲役6年(求刑懲役10年)が確定した元信者の男性だ。
 検察側は、平田被告の教団内の立場が男性よりも上だったことなどから「責任の重さには大きな差がある」と指摘。弁護側は拉致事件などに関与した他の元信者らの量刑とも比較し、「懲役6年を超えることはない」としている。
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