だれもヤル気がない小沢一郎氏裁判、続ける意味があるのか/検察審査会のデタラメ、見直しが先決だろう

2012-03-13 | 政治/検察/裁判/小沢一郎/メディア

だれもヤル気がない小沢裁判 続ける意味があるのか
 2012年3月12日(月)10時0分配信 日刊ゲンダイ
<検察、検察審、指定弁護士、大マスコミの自滅と敗北>
「小沢一郎は悪だ。罰しなければならない」――そんな思惑と悪意で進められてきた小沢裁判は、9日、論告・求刑が行われた。検察官役の指定弁護士は「審査手続きの違法性と検察審の議決は次元が異なる」「検察審の議決を経た強制起訴は適法」と指摘したが、これほどバカバカしい話もない。強制起訴した前提が大きく崩れているのだから、むなしい“形だけ求刑”だ。
   ◇    ◇
 8日、9日の朝刊各紙はこんなふうに小沢求刑公判の予定記事を書いていた。
「大善文男裁判長は公判で、元秘書の石川知裕衆院議員が小沢元代表に虚偽記載を“報告し、了承を得た”と認めた検察調書をすべて採用しないと決めた。共謀を示す直接証拠の中で最も重要な柱を失ったことで、指定弁護士は状況証拠を積み上げ、論告で有罪の意見を述べる予定だ」
 検察調書とは、例の東京地検特捜部の田代政弘検事が捏造した石川知裕元秘書の調書などのこと。それが証拠採用されないとなった今、小沢を総攻撃してきた大マスコミも、「こりゃあ、有罪に持ち込むのは無理だ」と思い始めている。それで言い訳の記事を書き始めたのである。実際、指定弁護士の論告求刑の苦しかったこと。
「間接証拠を並べて推論に推論を重ねて、小沢有罪論を展開するシナリオです。証拠がある簡単明瞭な事件なら、要点羅列だけで済むが、今回の論告は逆。決め手の証拠がないから、外堀のさらに外から埋めていって、やっと本丸にたどり着くことになる。だから公判で読み上げる指定弁護士の文章量はとてつもない。中身がない事件ほど、ダラダラした論告になるものですが、その典型例です」(司法記者)
 スカスカの中身なしの論告求刑をして、あとは裁判官にバトンタッチ。そういうことなのである。
 前回の証拠採用公判で大善裁判長から「違法」「不当」とケチョンケチョンに批判された東京地検特捜部はメンツ丸つぶれで、もはや戦意喪失。その検察の捏造調書をもとに強制起訴を議決した第5検察審査会のシロウト11人もバカ丸出し。そして徒手空拳で戦うしかなくなっている指定弁護士……。みんな、この小沢裁判には困っているのだ。最終的判断を押し付けられた大善裁判長だって、逆立ちするくらいの推論を積み重ねないと「有罪判決」に持ち込めないことは分かっているから、気が重いだろう。事ほどさように、だれひとりとして積極的に関与したくないのが小沢裁判なのである。
「この裁判で明らかになったことは、検察捜査のひどい実態。検察審査会が検察の補完機関に使われていたこと。強制起訴制度に欠陥があること。それが分かったことだけに意義があった」
 司法ジャーナリストの魚住昭氏がこう皮肉ったが本当だ。エラソーに小沢を裁こうとした連中が、大マスコミも含めて、次々とデタラメがばれて自滅なのだ。喜劇というかマンガである。こんな裁判を続けることに、何の意味もない。
(日刊ゲンダイ2012年3月9日掲載)
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小沢裁判 検察審査会のデタラメ
 2012年3月13日(火)10時0分配信 日刊ゲンダイ
<無理スジ事件でも引き返せない>
 小沢裁判の論告求刑では、検察審査会の“欠陥”が、あらためて浮き彫りになった。そもそも、小沢事件をめぐる検察審は、メンバーの年齢も議決も当初から疑惑まみれだったが、検察官役の指定弁護士もまるでその存在意義を否定したのだ。
 小沢弁護団は、虚偽の捜査報告書などを判断材料にした検察審の強制起訴議決そのものが無効だとして、公訴棄却を主張している。これに対し、9日、指定弁護士が行った論証が噴飯モノだった。耳を疑うような屁理屈の連発なのである。
「捜査関係者や裁判関係者でも証拠の信用性に関する判断を誤ることはある。いわんや、捜査の専門家でもない一般市民である検察審査員が判断を誤ることは想定内」
「裁判所が証拠を総合評価し、判決で無罪を言い渡せば足りる」
「仮に、検察官に審査員の判断を誤らせる意図があったとしても、審査手続きの違法とは次元が異なり、議決の効力に影響を及ぼすことはない」――。
 コイツら本当に法律家なのか? 検察が“意図的”にシロウト集団を起訴議決に誘導することを認めている。そのためにウソの説明をしようが、虚偽の捜査資料を出そうが、裁判でシロクロつければナーンも問題ないというのだ。あまりに乱暴な論理である。これでは、「検察が起訴できないなら検察審でやっちまえ」という司法の暴走を許してしまう。恐ろしいことだ。一般人にとっても他人事ではない。
 さらに、指定弁護士は「そもそも検察審査会法には、議決が無効となる場合の定めがないから、審査員が判断を誤っても、議決が錯誤によるものであっても無効となることはない」と言ってのけた。こうなると、完全な開き直りである。
 裁判を傍聴したジャーナリストの江川紹子氏が言う。
「指定弁護士の論告を聞いて、破れかぶれになっているようにも感じました。マトモな論告ができないのは、指定弁護士が無能というより、最初から無理な事件だったということ。本来なら途中で引き返すべきなのに、検察審査会法には議決無効の定めがない。途中でやめる手立てがないのです。小沢さんの裁判では、制度の欠陥が次々と明らかになった。法の不備は見過ごせません。虚偽の報告書が提出されるといった想定外のことが起きた時のために、少なくとも指定弁護士が公訴を取り下げたり、論告を放棄する権限や手続きについて法に明記しておくべきでしょう」
 誰もが「この裁判は無意味だ」と感じながら、途中でやめることもできず、小沢もこの国もムダな時間を浪費してきた。こういう不条理を正すのが国会議員の仕事じゃないのか。増税法案なんかより、検察審査会法の見直しが先決だろう。一刻も早く手をつけるべきだ。
(日刊ゲンダイ2012年3月10日掲載)
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小沢一郎氏 裁判/指定弁護士論告について「政治資金規正法で処罰されるのは会計責任者だけ」郷原信郎2012-03-13 | 政治/検察/裁判/小沢一郎/メディア 
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「それでも小沢は有罪判決」/増税大連立へ大陰謀が進行中/大メディアもピタリと歩調を合わせている2012-03-12 | 政治/検察/裁判/小沢一郎/メディア


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