京アニの青葉容疑者を1月末にも逮捕か 自力で食事、歩行できず、特別措置
2020.1.20 15:57 週刊朝日
昨年7月、京都アニメーション放火殺人事件から半年が経過した。死者39人、負傷者33人という前代未聞の事件の被害者の数人は、今も入院中だ。事件現場で大やけどを負い、治療中の青葉真司容疑者。京都府警は早ければ、1月末にも逮捕する方針を固めた模様だ。
事件直後から、ずっと入院している青葉容疑者だが、事件に関しての記憶は鮮明だという。
「青葉容疑者は、なぜ事件を思い立ったのか、その動機からどう計画したかなどは明確に記憶しており、捜査員にも説明している。何度も繰り返し、同じことを聞いているが、説明はブレていない。動機については『作品をパクられた』と話し、特定の京アニ関係者の名前をあげて『腹が立った』と言っている」(捜査関係者)
そして、計画についても『以前から、ガソリンを携帯用の缶に入れて火をつけようと考えていた』『誰かに反撃されたら用意した包丁で刺すつもりだった』などと供述しているという。
「青葉容疑者は、自分中心の身勝手な性格。自分の主張を一方的に好き勝手に言っているが、事件についての証言は一貫している。そういう面では、逮捕に支障はない」(前出の捜査関係者)
一方で、一命はとりとめたが、やけどの後遺症はかなり重いという。今も自力では立てないので、トイレに行くにも介助が必要。食事も、自分で食べることができないという。
逮捕となれば、警察の留置場もしくは拘置所に収容される。一般的な留置場や拘置所はバリアフリーではなく、介護ベッドや介助者もいないという。また、青葉容疑者は重篤なやけどを負っているので、環境の変化による体調不良、感染症なども懸念される。
「例えば、ごはんを食べるのも、口元に運んでもらってパクリと食べるような感じだな。車いすにも、介助者に抱えてもらって乗り込み、リハビリに行く。一人では何もできない状況だ。今も体のあちこちに残るやけどの跡が目立つ状態。留置場や拘置所では、対応しきれないことも考えられる。逮捕はするが、収容するのは、医療設備の整った刑務所など特別な措置となることもありうる」(別の捜査関係者)
火傷を負った被害者は、こうした状況について苦しい胸の内をこう打ち明ける。
「私も炎の中、逃げ惑い、やけどを負って苦しかった。仲間を失ってもっと苦しい。しかし、青葉容疑者は特別扱いが続いている。逮捕もされず、病院の暖かい布団ですやすやと眠って、医者や看護師が付きっきりという日々でしょう。こいつ、なんやねんと腹が立つ。警察は何してんと思う」
事件から半年。京アニ第2スタジオの取り壊し工事がはじまった。事件現場には今も足を運ぶファンも数多い。
「何度も現場にやってきました。犯人には怒りしかない。こんな悲惨な事件をやっているのに、どうして犯人は病院にずっといることができるんでしょう」と話すファンもいた。
こうした被害者感情は警察庁幹部にも届いている。
「被害者やご遺族からも『いつ逮捕なんだ?』『裁判はどうなる?』など不満の声があるのも事実。青葉容疑者自身も犯行は認めていることから、早急な逮捕は当然だ。入院をいつまでも続け、Xデーがいつと続くのもどうかとは思う。いずれどこかで決めなければいけない。1月末までにも決断したい」(警察庁幹部)
(本誌取材班) ※週刊朝日オンライン限定記事
◎上記事は[dot.]からの転載・引用です
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* 京アニ放火・青葉真司容疑者が転院 「早期の逮捕につなげたい」(捜査関係者)2019/11/14
* 京アニ放火・青葉真司容疑者「こんなに優しくされたことなかった」医療スタッフに感謝 2019/11/14
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