堂林、前田智から盗む天才の勝負強さ
1月11日9時37分配信 デイリースポーツ
広島の新人８選手が１０日、廿日市市内の大野練習場で合同自主トレを開始した。ランニングなど約５時間。ドラフト２位の堂林翔太内野手（１８）＝中京大中京、１位の今村猛投手（１８）＝清峰＝ら全選手が２０００本打者の前田智徳外野手（３８）にあいさつ。「ケガしないように頑張れ」と助言されて感激の堂林は、天才打者の勝負強さを見て盗む意欲を示した。
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ウエートルームでトレーニングをしていると、前田智が室内に入ってきた。偉大な打者との初対面に堂林は緊張で表情をこわばらせながらも「よろしくお願いします」と直立不動であいさつした。新人全員に向かい、孤高の侍は「ケガをしないように頑張れ」と短い言葉でアドバイス。あこがれと、尊敬の念を抱く打者からの短いメッセージが堂林の心に響いた。
右打者で２００本安打を打てる打者を目標に掲げるルーキーにとって、２０００本安打を遂げた前田智はお手本になる。「前田さんはここぞという時に打てる打者。すごい勝負強いという印象があります。見て勉強になると思うので、しっかりと見て教わりたい」と目を輝かせた。今後も大野で自主トレを続ける前田智の練習内容を見て盗み、自分の肥やしにしていく姿勢を見せた。
堂林ら新人全員に“プロの心得”を送った前田智は自身の練習後さらに「優しく『頑張れよ』って言ったんだけどね。厳しさを知らないまま終わる選手もいるんだから、頑張ってほしいね」。練習しなければ絶対に大成しないとばかりに、将来のカープを背負って立つ逸材にエールを送った。
新人合同自主トレ初日はランニング、キャッチボールなどで約５時間。高校時代は投手だった堂林はスローイングの修正を意識しながら、キャッチボールをした。走攻守すべてそろった内野手としてプロで大成するため、守備への意識を高めながら、今後も合同トレに取り組むつもりだ。
昨夏の甲子園で全国制覇の立役者になった逸材に人気も集中。練習後はファンからサインをねだられ、約１０分間、ペンを走らせた。「これまでも結構（サインを）してきたので大丈夫です」と快く応じた。ファンからは座右の銘を書いてくれと求められ、色紙に「日本一」と記した。
将来の４番と期待される堂林。文字通り前田智級の日本一の打者になるため、大先輩の教えを糧に黙々と自主トレに励むつもりだ。
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ドラ２堂林、今村に負けん！１軍宣言
広島の育成枠を含む新人８選手が９日、廿日市市内の大野寮に入寮した。
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出世スピードは今村に負けん。ドラフト２位・堂林翔太内野手（１８）＝中京大中京＝は今季中の１軍昇格を目標に立てた。「しっかり体を作って１日でも早く１軍でプレーしたい。早ければ早いほどいいですね」と端正な顔立ちを崩さず、力強く決意表明した。
プロで早く活躍するため、増量作戦に出る。太らない体質という堂林は、野球部退部後３キロほどやせてしまった。今後は食事と、筋力トレーニングで体作りに励む。「筋肉で体重を増やすことができるのが理想。しっかり食べて体を大きくしたい」。現在の８０キロから理想に掲げる８３キロまで増やし、力強いスイングを作り上げる。
この日は空気清浄機と、高校時代から日々記している野球ノートを持参して入寮。大型内野手の片りんを１年目から見せつけるつもりだ。(デイリースポーツ２０１０年１月９日)