名フィルサロンコンサート
*2017年3月16日(木)6:30pm <第316回 フルート・デヴィルス>
*曲目
ヴィヴァルディ:『四季』より「 春」
藤井 園子:マリオネット
ほか
*メンバー
富久田治彦(名フィル 首席フルート奏者) 、上田花奈、大谷加奈、小林志穂、磯貝恵、安藤温子、荻本美穂、河内容子、岡本卓也、松野健、大熊理恵子
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〈来栖の独白 2017.3.16〉
本日の名フィルサロンコンサートは、ピッコロからコントラバスフルートを用いたフルートだけによるオーケストラ。
母の死後、やはり母のことばかり考えている。成年後見制度の第2ランクの後見人だったので、近年は相当の重荷に喘いでいた私。フルートによるヴィヴァルディの『四季』を聴いていると、母の「ごめんね」という顔と声が脳裏に浮かび、涙が滲んだ。私を心から愛してくれ、何でも「ごめん」と謝ってくれる母だった。しかし、後見制度のトラウマは消えそうにない。
母の病状を思えば季節の移るのが怖かったが、時は確実に進み、いま、花は咲いている。母のいない春。虚ろな胸に管楽器の有機的な音は「息」のように響いて、母のことを思わせた。
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左から、フルート・アルトフルート・コントラバスフルート・ピッコロ・バスフルート