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『神の手(上)(下)』
幻冬舎文庫 2012/5/9
末期がん患者の激痛を取り除くため外科医白川は安楽死を選んだ。が、そこから安楽死法制定と背後に蠢く政官財の陰謀に呑み込まれていく。 敵対する医師会を解散させ勢力を拡大する医師組織JAMAと後ろ楯大物政治家。両者の思惑どおり安楽死法は制定に向かう。やがて発覚するJAMA内部抗争と代表新見のスキャンダル。次々に抹殺される核心に近づく者たち。そして発表された安楽死専用薬ケルビム。すべてを操る“センセイ” の正体とは?すぐそこにある現実を描いた傑作長編小説。
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『廃用身』
幻冬舎文庫 2005/4/21
廃用身とは麻痺して動かず回復しない手足をいう。患者の同意の下、廃用身を次々と切断する医師漆原。告発するマスコミ。はたして漆原は悪魔か?久坂部羊の衝撃的な小説デビュー作。
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『悪医』
朝日新聞出版 2013/11/7
●第3回日本医療小説大賞受賞作
「悪い医者とは?」を問いかける感動の医療長編小説。 がん治療の拠点病院で、52歳の胃がん患者の小仲辰郎はがんが再発したあと、外科医の森川良生医師より「これ以上、治療の余地がありません」と告げられた。「私にすれば、死ねと言われたのも同然」と、小仲は衝撃のあまり診察室を飛び出す。患者と医師の間の溝ははたして埋められるのか。がん治療に対する医師の本音と患者の希望は軋轢を生み、物語は運命のラストへと向かう。ひくにひけない命という一線を、患者と医師双方の切迫した事情が迫真のドラマを生み出す問題作。
* 久坂部羊著『神の手』(上)(下)、読了 2020.9.27
* 久坂部羊『悪医』読了 『神の手』(下)・『芥川症』注文 2020.9.14
* 「安楽死を問う」②安楽死の依頼に応えられなかった医師の思い 患者に「生きろ」、「死ね」より残酷なことも 作家の久坂部羊さん