世界のエネルギー77%供給可能 風力や太陽光で50年に
福井新聞(2011年5月9日午後9時13分)
太陽光や風力発電などの再生可能エネルギーは、最大で2050年の世界のエネルギー消費の77%を供給できる可能性があり、温室効果ガスの大幅な排出削減に貢献できるとの特別報告書を、気候変動に関する政府間パネル(IPCC、本部スイス)が9日、発表した。
今後各国で投資が拡大するのに伴って、発電コストも大幅に低下すると予測。福島第1原発事故を受け、日本でも関心が高まっている再生可能エネルギー開発への追い風となりそうだ。
報告書は、太陽光や風力のほか、バイオマスや地熱、小規模な水力発電、波力や潮力といった海洋エネルギーなどについて、今後の成長の可能性を技術面と経済面から検討。さまざまなシナリオに基づいて50年までの推移を予測した。
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中日新聞2011年5月10日朝刊より上記記事補足(転写)
各国の投資や技術開発が最も順調に進むとのシナリオでは、30年に世界エネルギー消費の43%、50年には77%を供給できるとの結果がでた。
報告書は、再生可能エネルギーの拡大による温室効果ガスの排出削減効果は、10~50年の総計で最大6百億㌧(2酸化炭素換算)に達すると試算。原子力などよりはるかに大きいとした。
IPCCの担当者は「福島原発の事故で、原子力の後退が予想され、化石燃料で代替すると地球温暖化が深刻化することになる」と警告。「再生可能エネルギーの拡大が重要な選択肢になる」と述べた。
化石燃料枯渇に対する代替エネルギーとしてわが国の政策(予算)が原子力に偏り過ぎていたようですね。
つい最近までは、原子力は温暖化に影響するCO2を出さないクリーンエネルギーとは思っていましたが、よくよく調べてみると、その環境中への排出、および今般の漏洩放射性物質から拡散する発熱エネルギーも殊、温暖化に関しては無視できないのでは?と思うようになりました。
ドイツなど北欧諸国のような信念を見習って、わが国の首尾一貫しない官僚主導の政策を是正して、如何に「民意を集結した政治力(予算配分)」に反映するかが、今後の新エネルギー推進者の課題ではないかと思いますが、いかがでしょうか?
とにかく、「低コストの再生可能なエネルギー技術」を推進して、今までの立ち遅れを想定外のスピードで取り戻してもらうことを期待しています。