”死刑確定”… 裁判所の決定を前に”被告が語った不安” 「ぶっちゃけた話ごっつ不安…」
2020/11/26(木) 21:02配信 関西テレビ
「ぶっちゃけた話ごっつ不安恐怖もあるしそりゃあ自分の命、人生がかかってますから」
26日朝、取材に対し不安を吐露した山田被告。
関西テレビは今年6月から、28回にわたり面会を続けてきました。
山田被告はなぜ死刑を受け入れるような行動を繰り返したのか…
その真意を探るために”のべ7時間”にわたる接見の内容から探ります。
「はじめまして山田です。僕がなんで控訴を取り下げたのか、世間の人にも知ってもらいたいんです。手記をお渡しするんで、読んでもらえたら」
最初の面会でこう切り出した山田被告。
1度の面会時間が限られているためか、山田被告はこれまで度々、記者に手記や手紙など大量の書類を渡しました。
その中に2度目の控訴取り下げの理由となった”あるできごと”が綴られていました。
裁判所の決定によると山田被告は今年3月、便箋を返却せずに隠している疑いがあり、刑務官から部屋を検査されました。
~手記~
「むさくるしいおっさん達が入って来て検査を始めた大阪拘置所名物嫌がらせの1つである合法的空き巣的な大捜検だ『書類を受け取ったまま返却してないやろ』(と言われた)」
「僕は当然、『そんな物は居室内なんかに残っていない』と伝えたが」
この検査を「いじめ」と受け止めた山田被告。
裁判所は「いじめはなかった」と認定しましたが…。
~手記~
「僕の存在自体がウザいと思われたり人権無視され生きるのを否定されるのならいっそのことお望み通り控訴を取り下げて大阪拘置所の職員に殺されてやろうという選択が浮かんだ」
1度目の控訴取り下げも刑務官との口論が原因だったという山田被告。
パニック状態になると突発的な行動を制御できないというのです。
―ーQ:やけになったということですか?
【山田被告(記者面会取材)】
「まあ、やけですね。頭が真っ白になって」
―ーQ:死刑を選ぼうという考えでは?
「違います!違います!本当に衝動的なものでだから後悔してるんですよ。取り返しのつかないことをしてしまったなと」
そんな山田被告が最近没頭しているのが「創作活動」です。
死刑廃止を訴える団体が主催する展覧会には、イラストや詩・エッセイなど40点もの作品を出品しました。
【山田被告】「朝、死刑が執行されるかもしれない、もしかしたら今日かもしれないという気持ちが強くて」
「とにかく何かしてないと、どうにかなりそうになるんです」
刑務官への怒り、控訴取り下げへの後悔、死刑への恐怖など、自分の感情は饒舌に語る一方、「被害者」や「遺族」に対する気持ちを聞くと途端に口が重くなりました。
―ーQ:事件から5年が経ちましたけど、どういう心境ですか?
【山田被告】「色々考えることはありますけど、んー…、今は話せないですね。今後裁判もあるし。謝罪の気持ちはありますけど」
―ーQ:2度の控訴取り下げで、遺族は振り回されていると思いますが?
【山田被告】「それは分からない」
―ーQ:考えないんですか?
【山田被告】「考えるけど…、そんなことを話すつもりで面会を受けてる訳じゃないんで。今、言葉にすることはできないです」
遺族を振り回していることへの反省や謝罪の言葉はありませんでした。
―ーQ:今回の決定で死刑が確定することになるかもしれませんが、どういう気持ちですか?
【山田被告】「ぶっちゃけた話、ごっつ不安。恐怖もあるし。そりゃあ自分の命、人生がかかってますから。でも、どうすることもできないので。それは控訴審が始まる結果になったとしても同じです」
最終更新:関西テレビ
◎上記事は[Yahoo!JAPAN ニュース]からの転載・引用です
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* 大阪・寝屋川中1殺害事件 「控訴の取り下げは有効」死刑を確定する決定 大阪高裁 2020/11/26
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* 相模原事件・植松聖死刑囚が初出展した「死刑囚表現展」について接見時に本人と話したこと 篠田博之 2020/10/31
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* 秋葉原事件・加藤智大死刑囚、寝屋川事件・山田浩二死刑囚らが死刑囚表現展に出品した作品とは 2019/11/17
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