小酒井不木の小説=映画『安死術』 密かに安楽死も行っていた若い内科医 2021.02.26

2021-03-02 | Life 死と隣合わせ

 蟹江誘客 鍵はミステリー 

蟹江出身・小酒井不木の小説、町が映画に 堤幸彦さんも協力 
 中日新聞 2021年2月26日 金曜日 夕刊

  
  小酒井不木の小説を原作とした短編映画「安死術」で、堤幸彦さん(左)が出演するシーン=愛知県蟹江町提供

 愛知県蟹江町が町出身の小説家、小酒井不木(ふぼく)(1890〜1929年)のミステリー作品を短編映画にして、ユーチューブで公開している。脚本、演出に協力した名古屋市出身の映画監督、堤幸彦さんも「官公庁がつくったとは思えない」と感心する出来栄え。江戸川乱歩を見いだしたともいわれ、知る人ぞ知る探偵小説の草分けに光を当て「ミステリーの町」として観光誘客につなげたい考えだ。 (伊勢村優樹) 
 映画の原作は、小酒井が26(大正15)年に発表した小説「安死術」。蟹江町を舞台に、町民の信頼を得る一方、ひそかに安楽死も行っていた若い内科医が主人公だ。「助からない命であれば、少しでも楽に死なせてあげたい」という信念からだが、わが子が巻き込まれた恐ろしい事件によって崩される…。 
 約13分間の短編映画は2月に公開。昨年、小酒井の生誕130周年を記念して始まったシリーズで、第一作「死体蝋燭(ろうそく)」は人気を博した。二作目には、医者、父としての思いの間で揺れ動く主人公の葛藤を描き、サスペンス要素も濃い作品を題材に選んだ。 
 昨年10月の2日間、町民もエキストラで加わり、全編を町内で撮影した。映画「20世紀少年」 などのメガホンを取り、町のフィルムコミッション(FC)に関わる堤さんが第1作に引き続き協力。中盤の診察のシーンでは患者役で自ら出演した。前作で主演を務めた日本舞踊西川流四世家元の西川千雅さんも物語の案内人として登場する。
 38歳で亡くなった小酒井は、豊富な医学知識を生かした数々の作品を著した。名古屋ゆかりの江戸川乱歩のデビュー作を絶賛し、雑誌に推薦文を寄稿するなど、先見の明も評価される存在だ。しかし作品の多くは絶版となり、知名度は高くない。(以下略=来栖)

 ◎上記事は[中日新聞]からの書き写し(=来栖)
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〈来栖の独白〉
 よくわからない。上記の小説『安死術』では、「助からない命であれば、少しでも楽に死なせてあげたい」と云う。
 一方、一昨年は、ALS患者に対する嘱託殺人容疑で医師2人が逮捕されている。ALS患者林優里さんは、

 病状が進行し24時間態勢の介護を受けるようになり、話すことはできるが体はほとんど動かせない状態だった。その後、声を出せなくなり視線入力で意思表示するようになった。ブログでは「こんな姿で生きたくないよ」

 と云う状況だった。


ALS患者を嘱託殺人の容疑  京都府警、大久保愉一医師と山本直樹医師を逮捕 2020.7.23
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「安楽死を問う」②安楽死の依頼に応えられなかった医師の思い 患者に「生きろ」、「死ね」より残酷なことも 作家の久坂部羊さん


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