名張毒ぶどう酒事件・奥西勝死刑囚、肺炎のため八王子医療刑務所で死亡 2015/10/4 第9次再審請求中

2015-10-04 | 死刑/重刑/生命犯

名張毒ぶどう酒・奥西死刑囚が死亡…再審請求中
 2015年10月04日 16時09分
 三重県名張市で1961年、女性5人が死亡した「名張毒ぶどう酒事件」の奥西勝死刑囚(89)が4日、収容先の八王子医療刑務所(東京都八王子市)で死亡した。
 関係者が明らかにした。
 奥西死刑囚は高齢に伴う体力の衰えなどで2012年6月に八王子医療刑務所に移管された。13年6月に危篤に陥って以降、予断を許さない病状が続いていた。関係者によると、今年5月の上旬頃から高熱を出すことが多くなり、8月下旬以降は特に危険な状態だったという。
 確定判決などによると、奥西死刑囚は61年3月、三重県名張市の公民館で開かれた地域の懇親会で、参加者のぶどう酒に農薬を混入。女性5人を死亡させたほか、12人を中毒症状に陥らせたとして、殺人罪などで逮捕、起訴された。裁判では無罪を訴え、1審・津地裁は無罪としたが、2審・名古屋高裁は一転して死刑を言い渡し、72年6月に最高裁で、この判決が確定した。
 奥西死刑囚はその後、獄中から名古屋高裁に対する再審請求を繰り返した。2002年4月に始まった第7次再審請求で、弁護団は奥西死刑囚が「犯行に使った」と自白したニッカリンTの鑑定結果など5点の新証拠を提出。名古屋高裁は05年4月、再審開始を決定した。だが、検察側の異議申し立てで、再審決定は取り消された。現在は第9次請求に対する審理が行われている。
 2015年10月04日 16時09分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
 ◎上記事は[讀賣新聞]からの転載・引用です
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名張毒ぶどう酒事件 奥西死刑囚が死亡
 NHK NEWS WEB 10月4日 18時13分
  54年前に起きた「名張毒ぶどう酒事件」で、死刑が確定したあと、再審、裁判のやり直しがいったんは認められ、その後取り消されるという、異例の経過をたどった、奥西勝死刑囚(89)が、4日、肺炎のため、収容先の医療刑務所で死亡しました。
 昭和36年、三重県名張市の地区の懇親会で、ぶどう酒に農薬が入れられて、女性5人が殺害された、「名張毒ぶどう酒事件」では、この地区に住んでいた奥西勝死刑囚が、1審で無罪となったあと、死刑が確定し、再審、裁判のやり直しを求めました。
 平成17年、名古屋高等裁判所は、「犯人と認めることはできない」として、再審を認めましたが、高裁の別の裁判長が取り消し、さらに最高裁判所が審理のやり直しを命じるという、異例の経過をたどり、裁判所の判断は揺れ動きました。
 この間に本人は体調を崩し、3年前に名古屋拘置所から東京の八王子医療刑務所へ移送され、人工呼吸器をつけて治療を受けていました。
奥西死刑囚は次第に体調が悪化し、法務省によりますと、4日昼すぎに肺炎のため、死亡したということです。 「名張毒ぶどう酒事件」は、おととし、再審を認めない判断が確定し、奥西死刑囚の弁護団がことし5月、9度目となる再審を求める申し立てを行っていました。
■奥西死刑囚の支援者「無念だと思う」
 奥西死刑囚の支援者の1人で、特別に面会することが認められていた、稲生昌三さんが、名古屋市内で報道陣の取材に応じ、「これまでも危篤状態になることが何度もあり、いずれ、こういう日が来ると思っていたが、非常に残念だ。生きている間に無実の罪を晴らしたいという思いで、ここまで命をつないできたと思うが、それを実現できず、本当に無念だと思う」と話していました。
■意識不明になった被害者は
 事件の被害者で、ぶどう酒を飲んで、一時、意識不明になった、三重県名張市の神谷すず子さん(88)は、「事件のあと、この村は長い間、暗い感じだった。きょうまで長かったが、ようやく終わった」と話していました。
■被害者の息子「まずは冥福を祈りたい」
 事件で母親が重傷を負った、三重県名張市の福岡芳成さんは、「ようやく終わったか、という気持ちです。まずは冥福を祈りたいと思います。これを一区切りとして、静かな町になると思います」と話していました。
 ◎上記事は[NHK NEWS WEB]からの転載・引用です
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 名張毒ぶどう酒事件 異議審(再審取消し)決定 2006.12.26. 名高裁刑事2部 門野博裁判長/ 柳川善郎氏の話 2006-12-27 
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名張毒ぶどう酒事件 扉は開くか 中日新聞 2010/04/07~ 
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 名張毒葡萄酒事件 再審認めず/「自供後は豹変したように穏やかに」古川秀夫氏 2012-05-26
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奥西死刑囚は3つの“村社会”を守るための生贄にされた 名張毒ぶどう酒事件の闇に迫る再現ドラマ『約束』 
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