バッグに松本死刑囚の著書=信仰継続か、教団絡み十数冊―オウム高橋容疑者・警視庁
2012年6月16日7:10 JST
地下鉄サリン事件の殺人容疑などで逮捕された元オウム真理教信者高橋克也容疑者(54)が逃走直前に購入したキャリーバッグから、教団元代表松本智津夫(麻原彰晃)死刑囚(57)の著書など教団発行の本十数冊が見つかったことが15日、捜査関係者への取材で分かった。
高橋容疑者は公証役場事務長監禁致死やVXガスを使った殺人・殺人未遂など教団が絡んだ計6事件に関与したとされ、警視庁はこれらの事件についても全容解明を急ぐとともに、現在も信仰を続けている疑いがあるとみて調べる。
捜査関係者によると、高橋容疑者は現在の心境について「いろいろな思いがあり、一言では言い表せない。世間を騒がせてしまったことは間違いなく、全ては不徳の致すところです」と供述。「逃走中は(川崎市周辺の)3カ所の個室ビデオを使っていた。主にファミリーレストランで食事していた」とも話している。
また、「寮からリュックサックと大型バッグを持って出たが、リュックはJR鶴見駅のごみ集積場に捨て、バッグは6日か7日に同駅西口のコインロッカーに入れた」と説明。ロッカーからバッグが見つかり、中に教団発行の本と宗教関係の本計二十数冊と携帯電話、通帳4冊が入っていた。
逃走した4日以降については「横浜市の鶴見、東京都大田区の大森、蒲田の個室ビデオ店を使っていた」と話しており、自分の手配に関するニュースを店のテレビで確認し、宿泊場所を変えていたとみられる。
[時事通信社]
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高橋克也容疑者の亡き母 「もう一度会いたい」と願っていた
NEWSポストセブン2012.06.15 07:00
築40年以上木造2階建ての一戸建て。外壁には伸び放題のツタがからまり、ポストには郵便物やチラシがあふれている。
地下鉄サリン事件で特別手配中の高橋克也容疑者(54才)が約10年間潜伏していた神奈川県川崎市のアパートから、車で30分ほどしか離れていない空き家。ここが高橋容疑者の実家だ。
高橋容疑者は横浜市で生まれ、この家で育った。父親は国鉄職員、母親は看護師で、4才年上の兄がいる。工業専門学校を卒業後、市内の電機会社に就職したものの1年で辞め、1987年にオウム真理教に入信して、そのまま出家した。
そして、地下鉄サリン事件が起こり、息子が容疑者として指名手配された。連日連夜、息子のことが報じられたが、母親にとっては、最愛の息子であることは変わらなかった。
「警察が家を訪ねてきても、現実を受け入れたくなかったのか、何も答えないこともあったようです」(近所の住民)
1年ほどが経ち、ようやく息子の罪を受け入れるようになり、警察の捜査に進んで協力するようになったという母親。友人には、「息子が申し訳ないことをしてしまった」と謝るようになっていった。
高齢に加えて、心労もあったのだろう、母親はしだいに体調を崩していく。そして、1年ほど前に末期がんが見つかったという。
「周りの人たちに、寂しそうに“克也にもう一度会いたい”と漏らしてました。やっぱり最後に一度だけでいいから会いたかったんでしょう…」(別の近所の住民)
その思いは叶わず、昨年9月、母親は89才で帰らぬ人となった。高橋容疑者は、葬儀にも顔を見せることはなかったという。
※女性セブン2012年6月28日号
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◆獄中の麻原彰晃に接見して/会ってすぐ詐病ではないと判りました/拘禁反応によって昏迷状態に陥っている