今となっては、北朝鮮を核保有国とみなして、他の核保有国に対するのと同様に・・・

2013-03-07 | 国際/中国/アジア

核保有国・北朝鮮には封じ込め政策しかない
WEDGE Infinity 2013年03月05日(Tue)岡崎研究所
 アメリカン・エンタープライズ研究所(AEI)日本研究部長のオースリンが、2月7日付WSJ紙掲載の論説で、北朝鮮の核保有を中止させるための交渉が無意味なことも、対北朝鮮政策で中国が頼りにならないことも、過去の経験から分かっていることなので、今や、北朝鮮を核保有国とみなし、封じ込め政策を取るしかない、と述べています。
  すなわち、過去の経験に照らしてみれば、米国にあまり選択肢は残されていない。アメとムチの政策も、六カ国協議も直接対話も何の効果も無かった。中国に対する期待も裏切られ続けてきた。
  今となっては、北朝鮮を核保有国とみなして、他の核保有国に対するのと同様に、米国およびその同盟国に対する核使用は、戦争と北朝鮮の破滅を意味する、と宣言するしかない。
  米国は、北朝鮮非核化の交渉はやめて、北朝鮮が人権無視をやめることを条件として、外交的話し合いに応じる用意があることを宣言すべきである。
  それは、日本や韓国に大きな懸念を抱かせるであろうから、米政府は、北朝鮮を封じ込め、侵略には直ちに対処する用意があるということを表明しなければならない。習近平新指導部も、対米関係上、どこまで北朝鮮を支持することが許されるかを知らねばならない。
  ケリーとヘーゲルは、北朝鮮をはっきり脅威と認めるべきである。そうすれば、北朝鮮は、まだ核戦争に訴える力は持っていないのだから、今より穏健な政策を選ぶかもしれない、と論じています。
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  北朝鮮を核保有国とみなし、かつてのソ連に対するように潜在的な敵国として、封じ込め政策を実施すべきだという議論です。それが米国の核不拡散政策に及ぼす影響、なかんずくイランに対する影響などを考えると、かなり思い切った、危険な提言のようにも思えます。
 ただ、この論説の主眼は、北朝鮮の核開発を止められるという幻想に捉われて、再び、六カ国協議に戻ったり、直接交渉を試みたりする愚行に走らないように、ケリーとヘーゲルに対して警告を発することにあるように思われます。
  また、北朝鮮を核保有国として公式に認めるべしとまでは言っていません。ただ、核を放棄させるという幻想を捨てて、敵対的な核保有国として扱うべきだと主張しているだけです。
  クリストファー・ヒルの時代の、六カ国協議への執着と、挙句の果ての、北朝鮮のテロ支援国家指定解除という茶番劇を考えると、理解できる提言というべきでしょう。
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北朝鮮軍最高司令部「休戦協定を全面白紙化=板門店代表部の活動も中止―米韓演習に反発」 2013-03-06 | 国際/中国/アジア 
 「米帝が核兵器まで振り回し盾突き、かいらい(韓国)が先制攻撃までうんぬんしている以上、多様化されたわれわれ式精密核攻撃手段で応える。(ボタンを)押せば発射され、浴びれば火の海になる」 . . . 本文を読む
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「金正恩の核」という安全保障の現実 朝鮮日報 / 韓国の核武装論 / 米国で再び登場した日本の核武装論 2013-03-03 | 国際/中国/アジア 
  核は実際に使うために保有する兵器ではない。核保有は相手の核攻撃に対する抑止力だというのが60年以上、国際社会の定説になっている。そのルールを当てはめられないのが北朝鮮だ。 . . . 本文を読む
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