浅尾、ツキなし黒星
2009年8月17日 中スポ紙面から
やられた－。１６日のヤクルト戦（ナゴヤドーム）、１点リードされた９回にブランコの３３号ソロで、いったんは追いつく粘りは見せたけど、最後は浅尾が不運な当たりの連発で２失点。１－３で同一カード３連勝はならず、この日負けた巨人との差も、１・５のまま。２強の激しいつばぜり合い、しばらくは続きそうだ。
追いついたが、最後に負けた。負けたけど、一度は追いついた。めっぽう強かった日曜日の連勝も「９」で止まったが、竜の強さは見せたと思う。惜しむらくは延長１０回の攻防だろう。表の守り。２死二塁から、浅尾はガイエルとの勝負を選択した。ボテボテのゴロが投手と三塁の間に弾んだ。浅尾が捕り、体勢を崩して一塁に投げた。
送球は間に合わず、内野安打で一、三塁。浅尾はフィールディングがうまい。自信もあるのだろう。だが、三塁手の森野なら前進した一連の動きでスローイングできる。直後の武内に浴びた決勝打など、勝負の世界では致し方ないことだ。それよりもガイエルの打球を森野に任せていたら…。
「あれはボク（が処理すべき打球）でしょうね。声は出したんですけど、浅尾はボールしか見えてなかったのかもしれません。逆に（身体能力の高い）浅尾だからこそ、あそこまでのタイミングになったとも言えるし」
森野はこう言った。皮肉にも浅尾の俊敏さが裏目に出た失点劇。そして裏の攻め。こちらは無死一、二塁からのバント失敗がすべてである。その重さは小田自身が感じているはずだ。
天敵・ヤクルトをスイープならず。だけど、竜の先行きは明るいと思っている。昼間負けた巨人に付き合って１・５差。だが、ひとあし先に“奪首”しているのがチームの総失点だ。中日３６３、巨人３６６。前日１５日に竜投がついにトップの座を奪回した。２試合多いのに、３点少ない。総得点はすでに７月中に抜いている。野球とは点を取り、点を防ぐ競技。得・失点いずれも首位・巨人を抜き去ったことは、チームとしての充実度を何よりも物語っている。
「きょうの高橋や河原もそうですが、中継ぎを含めて投手は安定していると思いますよ」
ネット裏で資料収集＆分析にあたる都スコアラーの目にも、竜投の強さはハッキリと映っている。楽観はしてはいけないが、悲観する必要などどこにもない。本物の『首位奪回』は近い。目の前の数字が、そう思わせてくれる。
.....................................
中日 vs ヤクルト ナゴヤドーム ８月１６日 開始18時00分 観衆34048人
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 R
ヤクルト 0 0 0 0 0 1 0 0 0 2 3
中日 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 1
試合終了
【勝】林昌勇 45試合5勝1敗24Ｓ
【負】浅尾 48試合7勝8敗
【セ】五十嵐 46試合2勝2敗3Ｓ
(ヤ)由規、林昌勇、五十嵐－相川
(中)中田、高橋、河原、浅尾－谷繁、小田
〈本塁打〉ブランコ33号1点(林昌勇)＝9回
---------------------------------
給料は１２万～１８万円…４０歳・伊良部が入団会見
8月11日16時56分配信 夕刊フジ
野球の独立リーグ、四国・九州アイランドリーグ（ＩＬ）の高知に入団が決まった伊良部秀輝投手（４０）が１０日、高知市東部総合運動場野球場で入団会見し「やるからには日本のトップリーグを目指してやりたい」とプロ野球復帰を目標に掲げた。２３日に初登板する予定で、日本球界を代表した選手が日本の独立リーグでプレーするのは初めてとなる。
伊良部はロッテ、ヤンキース、阪神などで日米通算１０６勝２７セーブをあげ、２００４年オフに現役引退を表明。ことしから米独立リーグで現役復帰した。伊良部はなぜ日本の独立リーグを選んだのか。
伊良部の最終的な目標は日本球界への復帰だ。ことしからプレーしていた米独立リーグには、日本のスカウトが訪れることが少ない。だが、四国・九州ＩＬはスカウトの目にとまる機会が増える。これまで１７選手を日本プロ野球（ＮＰＢ）に送り出した実績がある。
四国・九州ＩＬの最低保証月給は１２万円。選手の能力によって月給は異なるが、高知の場合は多い選手でも１７万～１８万円。伊良部との契約に出来高払いは盛り込まれていない。高知の武政球団社長は「給料は１２万～１８万円の間で、普通の選手と同じ扱い」と説明する。４０歳になった剛球投手は新たな夢を目指すためのステップとして、四国・九州ＩＬを選んだ。
「自分に期待していいと思う」伊良部の一問一答
配信元:サンスポ2009/08/11 08:39更新
高知市内で独立リーグの四国・九州アイランドリーグ、高知ファイティングドッグスと契約し１０日、入団会見を行った伊良部秀輝投手（４０）。一問一答は次の通り。
――米独立リーグから高知に移った理由は
「ここで投げた方がスカウトが見に来てくれるのではないかと思った。とにかく日本で間隔が空くことなく投げることが一番」
――四国・九州ＩＬはバスでの長時間移動もある厳しい環境だが
「エクスポズ時代にけがで１Ａにいたが、１２、１３時間バスに揺られて球場に行っていた。過去にやってきたことで、何の不安もない」
――４０歳で再びプロ野球を目指す
「投げられる以上はいつまでも投げたい。年齢のことは問題にならない。米独立リーグでは先発で１０試合投げ、試合をつくってきた。自分に期待していいと思う」
――若い選手たちと一緒にプレーするが
「チームメートから相談を受けたら、自分の経験でよければ伝えていきたい」
.......................................
〈来栖の独白〉
浅尾は、これまでよく頑張ってきたと思う。彼の身体条件（小躯）を考えたとき、このポジションでゆくのがベストだ。焦ることはない。今は最も苦しい時しか呼ばれないが、必ずや岩瀬の後継になれる。味のあるセットアッパーになる。
それにしても毎回思うことだが、結婚（した相手）が良かったんだね、井端ひろ君。目覚しい活躍♪ ほんとうによかったぁ。
やはり気になる伊良部。自分のやりたいことのために、真っ直ぐ進む。こういうスポーツマンがいる。カッコ好いよ。カズも昌も工藤も・・・、そして私はドルジも、応援しないではいられない。