人生には泣きたいときもある。堪えられない日もある。愚痴をこぼしたいとき、わめきたいとき・・・ 「今週のことば」 2020.6.9

2020-06-09 | 文化 思索

今日 空 晴レヌ  柳宗悦

今週のことば
 中日新聞 2020.06.09 火曜日 朝刊
   青山 俊董(あおやま しゅんどう)

  さわやかに晴れあがった空、雨で木々も苔も緑を深め、さしのぼる朝日の光に、葉ずえ葉ずえの露がきらめいている姿を眺めただけで、心がすがすがしくなる。
 人生には泣きたいときもある。堪えられない日もある。愚痴をこぼしたいとき、わめきたいとき、いろいろあろう。いついかなるときも晴れ渡った空のように、光にきらめく露や、露に荘厳(しょうごん)された草木のようであれというのが、「今日 空 晴レヌ」の心であろう。
 対照的な言葉として、渡辺和子先生が「不機嫌な顔をしているだけで環境破壊もはなはだしい」と語られた言葉が思いあわされる。
 かつて知人が「この頃、朝起きるとまず自分に向かって “今日あなたご機嫌いかが?” ときくんですよ」と言った言葉も忘れられない。わずかなことでふりまわされたり落ちこんだりする自分を、よしよしとお守りする「もう一人の私」を大きく育てていきたいものである。(愛知専門尼僧堂長)

 ◎上記事は[中日新聞]からの書き写し(=来栖)


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