政治家 小沢一郎氏 産経新聞 単独インタビュー 「衆院解散は秋にも」

2012-03-30 | 政治/検察/裁判/小沢一郎/メディア

政治家 小沢一郎氏インタビュー 「衆院解散は秋にも」
Sankei EX 2012/03/29 09:55更新

                

 民主党の小沢一郎元代表(69)が産経新聞の単独インタビューに応じ、野田佳彦首相が3月30日の閣議決定を目指す消費税増税関連法案について「単なる消費税の大増税には賛成できない」と反対を重ねて表明。「野田さんが国民の間でも反対が多い増税法案を成立させようと強行すれば党内の支持基盤はなくなる。党内の意見を無視して強権的な政治行動をしたら『これでは代表として困る』となりかねない」と述べ、成立阻止に向け「野田降ろし」が本格化するとの見方を示した。
 小沢氏が産経新聞の単独インタビューに応じたのは2006(平成18)年9月以来。
 小沢氏は「首相が今国会での法案成立に『政治生命を懸ける』と言ったようだが、どういう意味か。通らなかったらどうするのか」と批判。「法案が成立しないまま9月の民主党代表選まで行ったときに国民が野田首相のままで『ああそうですか』と言うのか。何もしないで9月まで過ごすことはたぶん国民が許さない」とも述べた。
 社会保障と税の一体改革についても「社会保障は全然姿が見えない。増税だけの『単体』ではまったく話が違う」と批判。「世論調査の6割が消費税増税反対だが、実際は8、9割の国民が反対だ。旧来の仕組みを前提にカネがないから(消費税を)上げるのでは自民党政治と同じだ。政権を代える必要があったのかとなる」と語った。
 「衆院解散は今秋にもあるのではないか」との見通しを示し「そのときに民主党が今の形であるかどうかも問題だ」と党分裂の可能性を示唆。大阪維新の会を率いる橋下徹大阪市長を「お株を奪われた」と評価しながらも、新党結成による政界再編については「他に選択肢がなくなった場合は別だが、僕らが民主党を出る理由はない。国民との約束を忘れた人たちが出ていけばいい」と述べた。
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 ≪「野田降ろし」いよいよ本格化≫
 政権交代後最初の予算は自民党政権下で作られた概算要求基準を基に編成しなければならなかったが、鳩山由紀夫政権は全国のさまざまな要望も取り入れて、われわれが思っていたことをかなりやり、民主党らしい「芽」は出た気がする。
 ところが、それがまた元に戻ってしまった。その後の民主党は政権にいること自体が目的化したというか、居心地が良くなったのだろう。
 鳩山さんに退陣を促したのは(2010年の)参院選を控え、参院の人たちがもたなくなったからだ。役員会で参院側から「このままでは困る」という話が強く出された。参院選で過半数を取れば、衆参共に過半数を握る安定政権が実現できるからその大義のためにわれわれが少しでもマイナスになるなら一緒に身を退こう、ということになった。
 それなのに参院選後の結果はご覧の通りだ。しかも、菅(直人前首相)さんは参院選に負けても首相を続けた。
 さらに、昨年3月の東日本大震災だ。僕は震災直後から「福島第1原発ではもう炉心が溶融している。非常に危険だ」と言い続けてきたのに、政府がメルトダウン(炉心溶融)を認めたのは2カ月後だ。要するに、なるべく真相を隠そうとする、いわゆる「事なかれ」の手法だった。
 今も「収束宣言」などとのんきなことを言っているが、何にも収束していない。今でさえ危ない。国が自ら前面に立って原発事故の対応に当たらなければならないのに、それができなかった。
 ■姿見えない「一体改革」
 それでは、民主党代表、すなわち首相として適任ではないのではないか。それが(昨年6月の菅内閣不信任決議案に同調しようと考えた)要因だった。
 僕は、消費税の論議を否定しているわけではない。むしろ、一番先に消費税は必要だと主張していた一人だ。
 しかし、民主党は、前回の衆院選で消費税の増税はしないと国民に約束した。消費税を上げる前に、まず日本の統治・行政の機構を根本的に改革して、官僚支配の中央集権体制から地域主権体制へと大転換する。それによって行政の無駄を省いて主要政策を実行するための財源を生み出そう。新しい時代に対応できる仕組みを作り上げよう。こう主張した。そのマニフェストが支持されて、民主党は政権を与えられたんだ。
 野田さんたちは「社会保障と税の一体改革」というが、社会保障は全然姿が見えない。増税だけの「単体」ではないか。マニフェストでは、最低保障年金と所得比例年金による二階建て年金の確立、医療・介護の改革も約束したのに、どこにもない。「増税単体」では全く話が違う。嘘をついてはいけない。
 「大改革なくして増税なし」「社会保障のビジョンなくして増税なし」「経済の再生なくして増税なし」だ。それを全部無視した議論はまったく間違っている。単なる消費税の大増税には賛成できない。
 亀井静香代表が言っているように国民新党が消費税増税法案に反対すれば連立解消になるし、国民の反対の声はもっと強くなる。そんな中で閣議決定を強行すれば、いろいろと問題が生じるのではないか。
 ■「最後のご奉公」
 (党員資格停止が解除されたら)「われわれが目指したものは何だったのか」「われわれの大義は何だったんだ」-それを実現するために、一兵卒であれ何であれ、一生懸命、最後のご奉公をする。僕自身が首相になりたいという気は別にない。2年半前の政権交代でホッとしたが、残念ながら民主党政権は、政権交代可能な民主主義が定着したといえるような評価ではないから、もう一度、それを定着させるための作業をしないといけない。その役に立つなら、天の命ずるままに何でもする。
 野田さんは今国会での法案成立に「政治生命を懸ける」と言ったようだけれど、どういう意味か分からない。通らなかったらどうするの?
 例えば、橋本龍ちゃん(故橋本龍太郎元首相)は(1998年の)参院選で負けたら首相を辞めた。自民党にはそういう最低限の「憲政の常識」というものがあった。ところが、民主党ではそれが通じないから推測では判断できない。
 野田さんが党内でも国民の間でも反対が多い増税法案を成立させようと強行すれば、党内の支持基盤がなくなるのではないか。党内の大方の意思を無視して強権的な政治行動をしたら、「これでは代表として困る」となりかねない。最終的には党内と国民がどう考えるかだ。では、法案が成立しないまま9月の民主党代表選まで行ったときに、国民が野田首相のままで「ああそうですか」と言う? 何もしないで9月まで過ごすことは多分国民が許さない。
 ■党を出る理由ない
 民主、自民両党の大連立という話も、政治家が考えるのはご自由だが、自民党との連立は民主党内で多数ではない。野田さんに「民主党の反対派を切れ」と迫る谷垣(禎一総裁)さんも、今の自民党を見渡せば他人のことを言っているような場合ではないだろう。
 恐らく衆院解散・総選挙は今年の秋にもあるのではないかと思う。来年の衆参ダブル選挙とはいかないのではないか。そのときに民主党がちゃんと今の形であるかどうかも問題だ。
 (野田内閣不信任決議案が国会に提出されたときの対応については)国民がどう見ているかだ。あくまでも国民の動向次第だ。他党などと糾合して政界再編することも、他に選択肢がなくなった場合は別だが、僕らが民主党を出る理由は全くない。もし離党するなら、国民との約束を忘れた人たちが出ていけばいい。僕らは本当の民主党を取り戻すために努力する。
 (4月26日の政治資金規正法違反事件判決については)裁判所として公正な結論を出していただくことを期待している。
 (聞き手 今堀守通、山本雄史/SANKEI EXPRESS)
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〈来栖の独白2012/3/30 Fri.〉
 びっくりした!まさか「サンケイ」が軍門に下るとは。小沢批判の最右翼だった。世の中、変わらないようで変わるものだ。びっくりした。・・・しかし、分らない。裁判(判決)は、わからない!「クロ」を祈りながら「シロ」と出たときのために、寄って行った(インタビュー)か。「政治家 小沢一郎氏」との言い回しも、おかしい。笑ってしまった。 「セイジカ」だって。ま、日本でただ一人、政治家といえる政治家には違いない。
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小沢一郎氏/読売新聞単独インタビュー「国民の意識を謙虚に受け止めないと・・・。/カオスの状況に」 2012-03-22 | 政治/検察/裁判/小沢一郎/メディア 
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小沢一郎 「朝日新聞 単独インタビュー」(Ozawa Ichiro Website 2012.02.23~24)/ ◆「対談」集・・・ 2012-03-02 | 政治/検察/裁判/小沢一郎/メディア 
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小沢一郎氏単独インタビュー/増税法案に造反明言/離党は否定/野田首相の解散困難/次期政権で衆院選2012-02-04 | 政治/検察/裁判/小沢一郎/メディア
  共同通信の単独インタビュー
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いま、小沢一郎が考えていること〈国税庁・年金機構廃止、歳入庁創設、宗教法人課税強化〉週刊ポスト3.2号2012-02-20 | 政治/検察/裁判/小沢一郎/メディア  
 
        
  週刊ポスト2012 MAR.3月2日号 
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小沢一郎インタビュー/「被告人質問では、同じことを何度も何度も聞いてくるんです」2012-01-28 | 政治/検察/裁判/小沢一郎/メディア
 ・小沢一郎・独占インタビュー第2弾 「官邸は能天気だ!」(上)(下)
  消費増税の行方と解散時期
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人間・小沢一郎 最後の大構想/「福島県民は霞ヶ関取り巻くデモ起こしてもいいのに」/「最後のご奉公です」2011-12-26
  人間・小沢一郎「最後の大構想」

    
 
週刊ポスト2012年1月1・6日号聞き手・渡辺乾介氏 政治ジャーナリスト)
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小沢一郎/「今年は選挙になる。俺は、やる」TPP、大不況、安全保障、裁かれる不条理/[最後の大構想]後編2012-01-06 | 政治/検察/裁判/小沢一郎/メディア 

    
 小沢一郎「最後の大構想」後編
 週刊ポスト2012/01/13・20号 レポート/渡辺乾介(政治ジャーナリスト『嫌われる伝説』著者) 
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三宅雪子の対談シリーズ「この人に訊く!」/第1回のゲストは小沢一郎衆議院議員。新春の第一声2012-01-03 | 政治/検察/裁判/小沢一郎/メディア
     

三宅雪子の対談シリーズ 「この人に訊く!」第2回ゲスト 衆議院議員小沢一郎さん[2012年2月2日]2012-02-06 | 政治/検察/裁判/小沢一郎/メディア  
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小沢一郎×田原総一朗 徹底生討論 『日本をどうする!』in ニコファーレ政治/検察/裁判/小沢一郎/メディア
小沢一郎×田原総一朗 徹底生討論 『日本をどうする!』in ニコファーレ 2011-11-20
 〈〉からの続き
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『小沢一郎 語り尽くす』TPP/消費税/裁判/マスコミ/原発/普天間/尖閣/官僚/後を託すような政治家は 2011-11-20 | 政治/検察/裁判/小沢一郎/メディア
          

  小沢一郎 すべてを語る TPP、消費税、政治とカネ、原発… 聞き手;鳥越俊太郎(サンデー毎日2011/11/27号)
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WSJ(ウォール・ストリート・ジャーナル)2011/5/27 小沢一郎元民主党代表インタビュー「天命に遊ぶ」2011-06-03 | 政治/検察/裁判/小沢一郎/メディア
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『誰が小沢一郎を殺すのか?』の著者カレル・ヴァン・ウォルフレン氏と小沢一郎氏が対談〈全文書き起こし〉2011-07-30 | 政治/検察/裁判/小沢一郎/メディア 

   

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「日本の政治家として一番やってはいけないことは何ですか」「そりゃ、天皇制をいじることだ」 〈悪党③〉2011-10-01
  『悪党 小沢一郎に仕えて』

     
「チャーチル/復権・・・」裁判闘争を終えた時、小沢一郎はどんな言葉を国民に語りかけるか。2011-09-24 
  『悪党 小沢一郎に仕えて』

小沢一郎が語った「原発/国家のリーダー(衆愚の中からは衆愚しか)/マスコミは日本人の悪いところの典型」2011-09-19  
 『悪党 小沢一郎に仕えて』

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ニコニコニュース 小沢一郎記者会見 一問一答2011-01-28 | 政治/検察/裁判/小沢一郎/メディア
 ニコニコニュース【速報】小沢一郎記者会見 一問一答 NCN 1月27日(木)18時13分配信
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菅原文太「日本人の底力」 ゲスト小沢一郎:百術は一誠に如かず2010-12-27 | 
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小沢一郎議員 インターネットメディア インタビュー 2010/12/232010-12-25 | 政治/検察/裁判/小沢一郎/メディア 
 小沢一郎議員ロングインタビュー全容
掲載月日:2010年12月23日独立系メディア「今日のコラム」
インタビューアー 岩上安身氏・・・
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日本を語ろう フツーの市民vs小沢一郎/最も国民の生命、財産、人権を守るべき裁判所/民主主義国家/2011-10-05
 録画日時 : 2011/10/04 12:24 JST日本を語ろう フツーの市民vs小沢一郎
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