パンフルート/光市事件 判決訂正申し立て棄却 2012.3.14/ 姫井由美子参院議員・・・

2012-03-22 | 日録

古代楽器パンフルートが、モダンなスイスに復活 本場でプロ級奏者として花開く、日本人のシドラ房子
JBpress2012.03.22(木) 岩澤 里美
 ルーマニアで長く愛されてきたパンフルートという民族楽器は、日本ではマイナーな存在。楽器について知っている人もあまりいないし、アマチュア奏者も少ない。
  プロの演奏家は数人いる程度だ。一方、ヨーロッパでは、地元ルーマニアと近隣スイスで非常にポピュラーだ(文中敬称略)。
■スイスでは、パンフルートは子供の習い事
  パンフルートは、長さの違う竹や木の筒を横一列につなげた素朴な楽器。筒の太さや筒口の切り方もパンフルートごとに違い、微妙な音色の違いが出る。音の種類が非常に広い楽器だ。
  ハーモニカのように楽器を動かして、穴に息を吹き込む。
  筆者も試してみたことがあるが、第一歩は穴に向けて、きちんと下方に息を吹き込んで音を出すこと。これが、なかなかできない人も多いという。
  それがプロになると、高い透明な音、ビブラート、かすれた音、高音から低音へ一気に下がる流れる音と、息遣いのテクニックをそのまま音にしてしまう。
  この原始的な楽器で、技巧的な曲を奏でるのは想像を絶するほど難しいそうだが、数分もある1曲をあやつる姿は、まさに圧巻だ。
  ルーマニアでは、自分で作って子供のときから奏でるほど親しまれている楽器で、熱狂的な奏者が多い。中でも、同国の奏者シミオン・スタンチュ・シリンクス(2010年没)やゲオルゲ・ザンフィル(現在70歳)が、パンフルートを他国に知らしめた。ザンフィルはパンフルート界の神様的な存在で、今も精力的に演奏を続けている。
 最近ではルーマニアの若手の星、ラドゥ・ネヒフォウもパンフルート界に刺激を与えている。ネヒフォウは、音大在学中はザンフィルの一番弟子だった。
  ルーマニアから2つ国隣のスイスでも、パンフルートが普及している。毎夏、世界中のプロ、アマ奏者が集うパンフル―トフェスティバルは、昨夏ですでに20回目を迎えた。昨夏はザンフィルも久しぶりに訪れ、生演奏を披露した。
  スイスでは、40年以上前の大学生の時にパンフルートに魅せられた男性ヨリ・ムルクが、パンフルート作りをザンフィルから学び、スイスにも広めようとパンフルート教室を作って懸命に取り組んできた。
 ムルクの育った地域には昔はパンフルートがあったという。とはいえ、パンフルートを吹き始めた頃、この古い楽器はスイスでは消え去っていた。
  ムルクは、大人だけでなく子供にも教えていこうと努力した。
  公的楽器実技教育の中にパンフルートも入れてほしいと当局に掛け合い、本気で習いたい子供はいないはずと初めは断られても、あきらめなかった。
  今では実技教育の選択肢に入っているほど根付き、小さい頃から習い事にしている子も珍しくない。
■日本人のシドラ房子も、パンフルート奏者として活躍
  スイスでは民族楽器といえば、アルプホルン、アコーディオン、ハックブレット(打弦楽器)などのソロ奏者やバンドをよく見かける。パンフルートといえばこの人というように、スター的な奏者はいない。
  そんな中、チューリヒ近郊に住む日本人のシドラ房子は、フリーのパンフルート奏者として活躍している。シドラのレパートリーは広い。
  ルーマニア民族音楽から、クラシック音楽、日本の歌、アフロ・アメリカン・ミュージックから派生したラグタイムまで、音調の違う曲を次々にこなしてしまう。
  シドラは、演奏会はもちろん、賛美の意を込めた礼拝で、また故人を偲ぶ葬儀で演奏することも多い。
  「教会で偶然、彼女の演奏を聴いた。パンフルートはよくあるが、これほどまでに素晴らしいのだというのを初めて知った。とり肌が立つほどで、後日、彼女に連絡して感動を伝えずにはいられなかった」とは、シドラのリサイタルに来ていたファンの夫妻。
  シドラは、アマ奏者の理想像でもある。「ぜひ教えてほしい。シドラの下で技術を向上させたい」と、すでに何人もがシドラに懇願してきた。
  活動はスイスにとどまらず、日本にも及ぶ。日本全国の愛好家が集まるパンフルートフェスティバル(昨年9月で第4回を迎えた)に招待されたり、ソロコンサートも開いたりしている。
■シドラの中にほとばしる、音楽全般への情熱
  シドラは、5年半前にパンフルートを始めたばかり。たった5年半でプロ級になれたのは、音楽を子供のころから愛してきたこと、同じ管楽器のフルートに親しんできたことが支えになっている。
  日本で育ったシドラは、クラシック音楽が大好きな両親、ピアノとフルートが好きな兄のもとで、自然と音楽への興味を育んだ。小学生の時からフルートは生活の一部で、音大でもフルートを専攻した。
  けれども音大を卒業したとき、フルートだけで生計を立てる職業演奏家は目指さなかった。幼少時から本も大好きで、外国の書籍を訳すことへの憧れもどうしても捨てきれず、翻訳の勉強をしたい気持ちが抑えられなかったのだ。
  シドラの座右の銘は、ガンジーの言葉「一人に可能なことは万人に可能である」。
  1つのこと、いや2つ以上の優れたことさえ成し遂げている人はいる。シドラは、自分にも音楽と翻訳という2つの世界が追求できるはずと信じた。そして、フルートよりも需要が高いピアノの教師として教えながら翻訳学校に通った。
  それだから、フルートも吹き続けた。ある日、著名なスイス人のペーター・ルーカス・グラーフ(現在83歳) の演奏を東京で聞いたシドラは、「絶対に教えを請いたい」と、スイスにいるグラーフの門戸を叩いた。以後、毎年スイスを訪れるようになった。次第に腕に格段の磨きがかかって、そのスイスで演奏会にも加わるほどになっていった。
  音楽のことなら何でも知りたいと、音大で感じていた不足感も補った。ハーモニーや曲の構成といった作曲の勉強を独学したり、ドイツオペラをドイツ語でより深く理解したりした。
  そうする間、フルートを趣味とする男性と出会い、結婚してスイスに住むことになった。義姉がパンフルートの先生で、パンフルートへの距離が一気に縮まったものの、あまり興味がわかなかった。フルートで演奏会に出ていたし、「これから新しい楽器を学ぶのは」とためらいが先行したからだ。
 しかし、めぐり合わせは向こうからやってきた。知人に誘われて、先のスイスのパンフルートフェスティバルを何気なく訪れた。
  その1週間ほど前に試しに少し吹いてみたが、フェスティバルで世界の頂点に立つ演奏家たちの素晴らしいパフォーマンスを聴き、パンフルートの道に吸い込まれてしまったという。それからレッスンを受け、毎日、猛練習を重ねるほど打ち込んだ。
  パンフルートを吹くと、フルート奏楽、ピアノ教授、作曲、オペラと今までに学んできたことが、丸ごとにじみ出てくると感じた。
  曲を自分の言葉にして理解するうえで、翻訳の知識も役立っている。若手の星ネヒフォウや、スイス人の第一人者ムルクと交流し、もっと上手くなりたいと思い続けてきた。こうして、自分の音色を創り上げてきた。
  「日本人がパンフルートを吹くというと、びっくりされる。余計に注目度が高いので、練習は欠かせない」とシドラ。日々、平均4~5時間、コンサート前は8時間も練習に費やしている。
■自分らしさを追究して、民族音楽に貢献したい
  「いろいろ学んできたことが自由自在に表現できるようにはなったが、満足はしていない」。シドラは現在の自分を厳しい目で見つめる。
  昨年は、ザンフィルのマスタークラスを受講して、ザンフィルとの奏法の違いをはっきり自覚した。
  フルートを徹底的に学んで身につけた奏法を使って独自に開発したサウンドテクニックと、クラシック音楽への深い理解によって、パンフルートの表現力を最大限に引き出すことができると確信した。
  「パンフルートは音の豊かさが魅力。人の声以上にバリエーションがある。ザンフィルはもちろん素晴らしいが、ザンフィル流が唯一ではない。私にはフルートで得た表現力がある」
  民族音楽は広く人々に愛されている。「私の音で、みなを幸せな気持ちにしたい」と語るシドラは、パンフルート界をリードする中心人物となって、スイスの民族音楽に大きく貢献したいと夢を抱いている。
<筆者プロフィール>
 岩澤 里美 Satomi Iwasawa
 雑誌編集、英国留学を経て、2001年よりスイス在。月66万部発行のJALファーストクラス機内誌『Agora』、環境ビジネス誌『オルタナ』などにスイスの話題を中心に寄稿。世界の最新ビジネスは、欧州ほかアメリカも多数取材している。在外ジャーナリスト協会「Global Press」副理事。
 »岩澤 里美さんのブログ
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光母子殺害:元少年の死刑確定 判決訂正申し立てを棄却
  山口県光市で99年に母子を殺害したとして殺人や強姦(ごうかん)致死罪などに問われた当時18歳の元少年(31)に対し、最高裁第1小法廷(金築誠志裁判長)は14日付で被告側の判決訂正の申し立てを棄却する決定を出した。死刑が確定した。2審の無期懲役を最高裁が破棄・差し戻したケースでの死刑確定は戦後3例目。先月20日の差し戻し上告審判決では、裁判官1人が反対意見を述べる極めて異例の展開をたどった。
  確定判決によると、元少年は99年4月、光市の本村洋さん方に排水管検査を装って上がり込み、妻弥生さん(当時23歳)を絞殺して強姦。長女夕夏ちゃん(同11カ月)も絞殺した。死刑の求刑に1、2審が無期懲役としたのに対し、06年の最高裁判決は審理を広島高裁に差し戻し、差し戻し控訴審が死刑としていた。【石川淳一】毎日新聞 2012年3月16日 19時34分(最終更新 3月16日 19時57分)
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パンフルート。 横浜。 2006-07-20 | 日録/(音楽)

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パンフルートの調べと死刑囚の最期 2007-09-25 | 日録/(音楽) 

  
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〈記録〉
姫井議員との不倫で解雇 逆転判決
 姫井由美子参院議員との不倫などを理由に解雇された岡山市の私立学校元教諭(46)が、学校側に従業員としての地位確認などを求めた訴訟の控訴審判決で、広島高裁岡山支部は22日、解雇無効とした一審判決を変更し、解雇は有効とした。
 判決理由で片野悟好裁判長は「不倫関係で学校の社会的評価を低下させかねず、教職員の適格性判断に影響する」と指摘、解雇は合理的理由に基づくと判断した。一方、学校側に未払いの時間外手当など約1500万円の支払いを命じた。
 一審判決は「解雇理由が教職員としての資質に欠けるものとはいえない」として解雇されていなかった場合に支払われた賃金分など約4000万円の賠償を学校側に命じていた。
 判決によると、男性は関西学園(岡山市)が運営する中・高校に勤務。2007年4月、休職処分とされ、さらに同年7月、解雇された。(共同)[2012年3月22日20時54分]
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