育児関連企業が衆院選後は値下がりしているほか、民主党銘柄」の値動きに変化

2009-09-07 | 社会
「民主党銘柄」の値動き変わる 市場、政策実現を見守る
産経ニュース2009.9.6 21:11
 民主党の政策が業績に影響するとの連想から、活発な売り買いが続いていた「民主党銘柄」の値動きに変化が出ている。「子ども手当」の創設を見越して値を上げていた育児関連企業が衆院選後は値下がりしているほか、高速道路無料化で売られていたJR3社のように逆に値を上げている銘柄もある。八ツ場(やんば)ダムの入札延期でゼネコン(総合建設業)株が売られたように、民主党の政策が株価に影響する状況は変わっていないが、実際に掲げた政策の実現性が値動きを左右する段階に入ったようだ。(高橋寛次)
 株式市場では衆院選前、民主党政権の誕生を見越して、民主党の目玉政策に関連した銘柄が活発に取引された。例えば、育児用品のピジョンの株価は、6月末から衆院選翌日までに25%上昇したが、その背景には子ども手当で育児や教育への支出が増えるとの連想があった。また、高速道路無料化が実現すればマイカーに旅客を奪われかねない鉄道会社は減収につながるとの連想から売られた。
 だが、民主党が圧勝した衆院選後、こうした連想による値動きは鈍っている。9月に入り、ピジョンの株価が軟調となったのをはじめ、育児関連株の多くは下落。小幅ながら上昇したJR3社や、日本たばこ産業(JT)のように、売られていた銘柄が値を上げる動きも目立つ。
 株価は半年程度先の経済状況を示すといわれ、民主党銘柄は衆院選前から政権交代を織り込んで動いていた。民主党の政策に反するかのような値動きは、政権交代の“期待相場”が終わったことを示している。
 ただ、4日には大林組が12円安の386円となるなどゼネコン株が軒並み売られた。3日に政府が八ツ場ダムの入札延期を発表したため、「新政権の政策が動き出した」(日興コーディアル証券の西広市エクイティ部長)と受け止められ、改めて公共事業の減少がゼネコンの業績に悪影響を与えるとの懸念が広がった。
 4日は野村ホールディングスの株価も29円安の755円となるなど証券株も軒並み安かった。民主党が証券優遇税制の廃止を主張する社民党との連立協議に入ったことが影響したとみられている。
 みずほ証券の八木麻由子アナリストは「今後は経済政策の実現性を見極める展開になる」と予想する。マニフェスト(政権公約)に掲げた政策は本当に実現するのか。民主党銘柄の値動きは、新政権の実行力を映すことになりそうだ。

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