中国の3死刑囚、家族と面会へ 8日に拘置施設で
【大連共同】日中関係筋は7日、麻薬密輸の罪で死刑が確定し、遼寧省大連市の拘置施設で収監されている武田輝夫(67)=名古屋市出身、鵜飼博徳(48)=岐阜県出身、同省瀋陽市で収監中の森勝男(67)=福島県出身=の3人の日本人死刑囚が、それぞれ8日に拘置施設内で家族ら関係者と面会する見通しであることを明らかにした。
3人の死刑をめぐっては、遼寧省外事弁公室が1日に瀋陽日本総領事館に対し「7日後に執行される」と伝えていた。日本側は8日にも執行されるとみていたが、家族との面会が実施されれば、執行は9日に持ち越される可能性もある。
6日に刑が執行された赤野光信死刑囚(65)=大阪府出身=や、昨年12月末に麻薬密輸罪で執行された英国人死刑囚の執行は、いずれも家族らが面会した翌日だった。
日本政府は、収監中の3人の刑執行について「懸念を表明し続けることが最大の行為だ」(平野博文官房長官)としている。2010/04/07 21:21【共同通信】
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中国の日本人死刑囚、2人は9日以降に執行か
【瀋陽=比嘉清太】中国遼寧省で麻薬密輸罪に問われ、死刑判決が確定した武田輝夫(67)=名古屋市出身=、鵜飼博徳(48)=岐阜県出身=、森勝男(67)=福島県出身=の3死刑囚に対する刑執行について、日中関係筋は7日、武田、鵜飼両死刑囚への執行が9日以降になる可能性が高いと語った。
中国は4月1日、3人への刑執行を8日にも行うと日本側に通告。しかし、大連で収監されている武田、鵜飼両死刑囚は8日に家族らと面会することになり、執行は9日以降になりそうだという。
(2010年4月7日20時42分 読売新聞)
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3邦人、8日にも死刑執行=報道規制で世論刺激回避-中国
【北京時事】中国当局は、麻薬密輸罪で死刑判決が確定している日本人死刑囚3人に対し、8日にも遼寧省内で刑を執行するとみられる。1972年の日中国交正常化以降で初めてとなった6日の赤野光信死刑囚=大阪府=への刑執行に続くもので、中国で死刑が確定した日本人全員の刑が執行されることになる。
赤野死刑囚への刑執行について、中国最高人民法院(最高裁)や外務省は6日、死刑手続きの正当性を強調する談話を発表した。
しかし、この談話や同省報道官の記者会見での死刑問題に関するやりとりはホームページに掲載されず、中国メディアも英字紙などを除き、死刑執行を報じていない。昨年末に同罪で英国人に死刑が執行された際、中国各紙が死刑囚の写真も掲載して大きく報じたのとは対照的だ。
日本政府が死刑執行に懸念を表明し、中国は日本側に「理性的な対応」を求めているが、日本人の麻薬犯罪が報道されることで、インターネット上で日本人への反発が広がることも予想される。このため中国側は国内世論を抑える目的で、報道を規制したとみられる。(時事通信2010/04/07-14:33)
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<日本人の死刑執行>中国政府、公式サイトで情報カット
サーチナ2010/04/07(水) 09:30
中国政府・外交部は、公式サイトで発表した6日午後の定例記者会見における問答で、日本人への死刑執行にかんする部分を掲載しなかった。
姜瑜副報道局長は6日の定例記者会見で、麻薬密輸罪で死刑が確定していた赤野光信死刑囚(65歳)に対する刑が同日執行されたことについて質問にこたえ、「法律にもとづき公正に処理した」、「日中関係に影響を及ぼさないよう願っている」などと述べた。
中国外交部は、週2回の定例記者会見の様子を公式サイトで掲載している。主に国内向けの情報公開の一環だが、“微妙な問題”では削除する場合がある。
2009年6月2日の記者会見では、発生後10年を迎える「天安門事件(1989年6月4日)」に関する問答を削除。02年の日本総領事館に北朝鮮から脱出した家族(脱北家族)が駆け込んだ事件や、08年の「毒ギョーザ事件」でも、情報を掲載しなかった。
外交部はかつて、記者会見の質疑応答の様子を「実録」として掲載していたが、現在は「実録」の文字をはずし、日付と担当報道官の氏名に続けて「定例記者会見を実施」との見出しで掲載。本文冒頭には「質疑応答は以下の通り」と記載している。(編集担当:如月隼人)
◆EU・人権団体も非難 英国人への死刑執行、異例の早さ 中国の人権問題を批判し続ける欧米への反発
◆中国、麻薬密輸罪英国人の死刑執行 英首相、最大限の強い言葉で執行を非難