桂歌丸「笑点」50周年で大喜利司会引退発表「体力の限界」2016/4/30 「これからも僕を叱って」円楽、涙

2016-04-30 | 本/演劇…など

桂歌丸「笑点」降板発表 「体力の限界」
 デイリースポーツ 2016年4月30日
 落語家の桂歌丸(79)が30日、東京・後楽園ホールで行われた日本テレビの人気番組「笑点」の50周年記念スペシャル(5月15日放送)の公開収録に参加。5月22日に行われる生放送をもって、同番組の司会から降板することを発表した。
 収録の最後、「私からちょっとお知らせがございます」と切り出した歌丸。客席のみならず、舞台上にも戸惑いの空気が広がる中、「5月22日の生放送をもって、大喜利の司会を最後とさせていただきます。若い方に譲らなければ、番組が続いていかないと思いますので」と、務めて淡々と口にした。
 収録後の会見では「体力の限界なんですね。歩くことが大変に苦しいんです。それと、歩くと肺気腫を患ったために息切れがしてしまう。これ以上続けていきますと、今までだってずいぶんスタッフの皆さん、仲間の皆さんにご迷惑をかけましたので、それ以上の迷惑をかけてはいけないと」と理由を説明。「昨年の秋ぐらいに日本テレビさんとお話をさせていただきました。夏場に長い入院をしまして、その時に引き際だなと考えていたんですが、50周年を控えているのでそれまで生きていろと言われて」と、冗談めかしながらこの日を区切りに選んだ理由を語った。
 大喜利メンバーには今年の1月に伝え、「発表するまで内緒にしててくれよ、と言いました」という。番組内の一番の思い出としては「ありとあらゆることが思い出でしたが…」としつつ、「先代の円楽さんが少し体調をお悪くされたとき、『歌さん、頼む』と言われた。これは生涯、私の頭から離れません。『頼む』の内容は、笑点だけではないと思ってます。ありとあらゆるものを頼むとおっしゃったんだと思ってます。それが一番の思い出。それで司会を引き受けさせていただいたんですから」と述懐した。
 番組を去ることについては「正直言いまして、寂しいですよ。それは寂しいです。50年間しゃかりきになってやって来た番組であり、私もこの『笑点』で名前と顔を全国的に売り出して下さった番組ですので」と穏やかな笑顔。それでも「寂しいですけど、踏ん切りをつけないと席を譲ることはできませんので、踏ん切りをつけました」と、後進への思いも吐露した。
 その上で「別に落語家を辞めるワケじゃありません。笑点の司会をやめさせていただきます」とキッパリ。「落語家は続けます。落語の方では負けちゃいられない」と、さらに芸道を究めていく思いを口にした。
 番組内での掛け合いは名物となっていた三遊亭円楽(66)は、「(降板を)聞いた時は、ぼう然というのが本当でした」と声を震わせた。「死ぬまでやったらいいと思ったんですよ。迷惑掛けてもあそこ(司会席)で死んだら私がまた突っ込めるし。まずは大きなネタがなくなるという自分の寂しさ…」とジョークを交え、「ウチの師匠もそうでしたが、男の引き際というのはこういうものでした」と話した。
 近年は全国で、歌丸との二人会を行っている円楽。「芸の欲があるうちはこの人は大丈夫です。落語で背中見ていきます。笑点通じて時々生きてるかと信号送りますから、生きてるよと返して下さい。もっと勉強しろと叱って下さい」と、最後は涙をこらえきれなかった。
 番組が50年間続いた理由を「約束したわけでも話し合ったわけでもございませんが、答えの中で陰惨な事件、暗いニュースには一切触れない。ご家族全員でテレビの前で笑える番組にしようという思いがそれぞれにあって、それで長持ちしたんだと思います」と笑顔で話した歌丸。会見の最後には「終身名誉司会」への就任が発表され、本放送の直前に放送される5分間番組「もう笑点」への出演は続けることも発表された。
 歌丸は今月22日、自身が館長を務める横浜市の寄席「にぎわい座」での会見で、「笑点」の降板について「そろそろ考える時期が来ているかなという気がしている」と発言。「具体的には決まっていないけど」と前置きしながら引き際について言及していた。
 歌丸は放送50周年を迎える長寿番組に、第1回から出演。06年からは司会を務めている。だが近年は病気で休演することも多く、昨年夏には腸閉塞で2カ月間休養し、8月8日の収録で復帰していた。
最終更新:4月30日(土)15時41分

 ◎上記事は[デイリースポーツ]からの転載・引用です
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「これからも僕を叱ってください」歌丸の勇退に円楽が涙、笑点50周年会見
2016年4月30日 18:16

    

 本日4月30日、桂歌丸が「笑点」(日本テレビ系)の司会から退くことを発表したのは既報の通り。この記事では歌丸のほか、三遊亭小遊三、三遊亭好楽、林家木久扇、三遊亭円楽、春風亭昇太、林家たい平、山田隆夫らが出席した、同番組の50周年記念会見の様子をレポートする。
 会見の前に行われたのは、5月15日(日)に放送される「笑点50周年記念スペシャル」の収録。ゲストに仲間由紀恵を招いてのスペシャル大喜利に、会場はおおいに盛り上がっていた。歌丸が司会を降板する旨を告白したのはエンディングの挨拶時。会場は一時騒然となったが、歌丸はすかさず先ほどの大喜利で使っていた小道具を利用して観客の笑いを誘い、番組を締めていた。
 歌丸は会見で改めて、このタイミングでの勇退に至った経緯について説明。「体力の限界でこれ以上やってもスタッフに迷惑がかかると。昨年の秋くらいに、もう引き際だなという旨を日本テレビに話したんですね。そしたら『50周年が控えているから、それまでは生きていろ』と言われまして。だから依然として生きていたんです……」と笑みを浮かべる。

    

 好楽は「歌丸師匠は大喜利の天才なんですね。回答者でもすごいし、司会者としてもすごい。この人がいなくなっちゃうっていうのは……夢なんじゃないかと今も思う」とコメント。続けて「朝ご飯食べようと思ったら、ご飯がなかったみたいな。大事なものがなくなった変な感じ」と例えるが、歌丸は「パンでいいんじゃないの?」ととぼけてみせ、一同の笑いを誘っていた。
 また番組で数々のバトルを歌丸と繰り広げてきた円楽は、長い沈黙のあとに「(司会降板を)聞いたときは茫然でした」とポツリ。さらに「死ぬまで続ければいいと思ってたんですよ。死んじゃえば私がまたツッコめるしね。でも、うちの師匠もそうでしたが、男の引き際ってこういうもんかなって強く思いました」と寂しそうな表情で述べた。

    

 一方で円楽は「安心したのが落語をまだやるっていう欲があること。芸の欲がある限り、この人はまだ大丈夫」とも語る。「一緒に会をやるときはいつも(歌丸の)背中を見てるんですけど、どんどん背中がちっちゃくなっていってて。でもそのちっちゃな背中が話やるとピンと張って、『うわあ、この師匠、欲があるな』と思わされるんですよ。笑点は辞めてしまうけど、これからも二人会、三人会をやるときは車イスを押しながらずっと背中を見させていただきます。これからも僕を叱ってください」と涙を滲ませた。
 同じく目を潤ませるのは座布団運びの山田隆夫。声を詰まらせながら「本当に寂しいです。ありがとうございました。いつも僕のことを笑いにしてくれて、ありがとうございます。これからも長生きして……本当にありがとうございました」と何度も感謝の思いを伝えていた。
 また記者から「一番の思い出は?」と質問された歌丸は「私にとっては第1回から今回の50周年まで全部が思い出」と回答。続けて「でも何か1つって言われると、先代の圓楽さんが具合悪くなって『歌さん、頼む』って言われたとき。これは私の頭から生涯離れないと思います。あの『頼む』は笑点だけではなく、ありとあらゆるものを頼むとおっしゃっていたんだと、そう受け取っています」と話していた。
 15日放送の「笑点50周年記念スペシャル」では、笑点メンバーがこれからの意気込みを語る「50周年記念口上」、過去のオンエアで起こった出来事や歌丸の被り物の歴史を振り返る「笑点事件簿」、仲間由紀恵が参加しての「50周年記念大喜利」などが展開される。また日本テレビは5月16日(月)から22日(日)までの1週間、特別企画「祝50周年!笑点おめでとうウィーク」を実施。期間中は同局のさまざまな番組に笑点メンバーが登場する。なお歌丸の司会としての出演は5月22日(日)の「笑点」生放送スペシャルが最後となる。
■笑点50周年記念スペシャル
 日本テレビ系 2016年5月15日(日)17:00~18:00
<出演者>
 桂歌丸 / 三遊亭小遊三 / 三遊亭好楽 / 林家木久扇 / 三遊亭円楽 / 春風亭昇太 / 林家たい平 / 山田隆夫 ほか

 ◎上記事は[お笑いナタリー]からの転載・引用です 
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