イエス・キリスト=ジーザス・クライスト
正解は、「ジーザス・クライスト(Jesus Christ)」ですね。
「イエス」という名は、「ヘブライ語」人名を「ギリシア語」に音訳したものです。
「キリスト」は固有の名前ではなく、「メシア(救世主)Messiah」を意味する「ヘブライ語」であり、この “メシア” の「ギリシア語」訳が「キリスト」となります。
ちなみに「メシア」の英語読みは、「メサイア」です。
さて、十二使徒の一人「アンデレ」は、故ダイアナ妃の次男「アンドリュー(王子)と同じです。この「アンドリュー」の愛称が「アンディ」となり、多才な画家・彫刻家の「アンディ・ウォーホール」や、伝説の歌手「アンディ・ウィリアムス」、それにテニスの「アンディ・ロディック」となるのです。
「シモン」は『サイモン・アンド・ガーファンクルズ』。“Simon”は、ごく自然に「ローマ字読み」により、「シモン」や「サイモン」と読めるのではないでしょうか。
「ピリポ(フィリポ)」の「フィリップ(Phillip)」は、これまた沢山のキング名(国王)に使われています。
「ヤコブ」すなわち「ジェームズ(ジェームス)」の愛称として、「ジム(Jim)」や「ジミー(Jimmy)」があり、また同じ「ヤコブ」を意味する “Jacob” の愛称に「ジャック(Jack)」があります。
「ジミー・カーター」大統領であり、『ゴルフの帝王』の「ジャック・ニクラウス」、そして『ジャックと豆の木』の「ジャック少年」となります。なお、この「ジャック」は「ジョン(ヨハネ)」の愛称でもあるようです。
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「十二使徒」以外で一般的に知られている人物は、『旧約聖書』の「モーセ」や「ダビデ」、それに「ソロモン」でしょうか。
その他「アブラハム」「イサク」「ヨブ」、さらには『新約聖書』の「福音書」を書いた「マルコ」や「ルカ」がいます。それに「パウロ」、「イエス」の母の「マリア」や大天使「ミカエル」も忘れてはなりません。
「ダビデ」といえば、ルーブル美術館の彫刻『ダビデ像』が思い浮ぶことでしょう。『旧約聖書』において、当初、「羊飼いの少年」として登場する「ダビデ」は後に「イスラエルの王」となり、その息子が莫大な富を築く「ソロモン王」です。
この「ダビデ(Dawid)」から、「ダビッド」「デビッド」それに「デービッド」といった名前が生まれます。ルーブル美術館の大作「ナポレオン1世とジョセフィーヌの戴冠」を描いた画家の「ダビッド」、それにあのサッカー選手の「デビッド・ベッカム様」。
古くは「デビッド・二―ベン」(映画『北京の55日』)であり、映画『アラビアのロレンス』や『戦場にかける橋』の「デビッド・リーン」監督です。
熟年女性には、毎回ハラハラドキドキのTVドラマ『逃亡者』において、リチャード・キンブルを演じた「デビッド・ジャンセン」が思い浮ぶのかもしれません。
「アブラハム」は「エイブラハム(Abraham)」、「イサク(Issac)」は「アイザック」となり、「エイブラハム・リンカーン」大統領や『万有引力の法則』の「アイザック・ニュートン」となります。「マルコ(Mark)」には、『トムソーヤの冒険』の作者「マーク・トウェイン」がいます。
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「福音書」と「使徒行伝」を記述した「ルカ(Luke)」は、「医者」であったとされることから、日本でもその偉業を讃えて『聖路加病院』と名前が冠されています。つまりは「セント(Saint)・ルカ」というわけです。
したがって、『聖路加』は “セイ・ロカ” ではなく、“セイ・ルカ” と読むのが正しいのかもしれません。
★ ◎2020年12月12日午後 加筆修正 花雅美 秀理