かりめろのゆったりのんびりライフ

主婦兼ライターのかりめろです♪中村吉右衛門さん、パーヴォ・ヤルヴィさんが好きです。お気軽にお立ち寄りくださいね。

5月歌舞伎座のご案内です♪

2017-04-27 | 芝居

さて、きっちーさまは5月はおやすみですが、歌舞伎座と明治座のご案内をしましょう♪

きょうは歌舞伎座の演目からおとどけします

5月は毎年、九代目團十郎丈と、五代目菊五郎丈を顕彰して、

「團菊祭(だんきくさい)」というものを歌舞伎座で開催しています

これが毎年、大変たのしく、またゴールデンウィークもはさみますので

「歌舞伎座デビュー、どうしよう・・・」と思っている方には、

まさにうってつけの演目ぞろい、ともいえます。

また、今年はおめでたいことがいろいろ重なり、

坂東彦三郎さんが、初代楽善(らくぜん)を、

また、亀三郎さんが、九代目彦三郎を、

そして、弟の亀寿さんが、三代目坂東亀蔵さんを、それぞれ襲名されます。

そして、菊五郎さんのお孫さんでもあり、寺島しのぶさんの愛息・眞秀(まほろ)くんが、

初お目見得となります。

 

演目について観劇ポイントをみていきましょう!

 

梶原平三誉石切(かじわらへいざほまれのいしきり)

通称「石切梶原」とも呼ばれている、人気狂言です。

主役の梶原平三を、新・彦三郎さんが演じる話題の舞台です。

 

こちらのいちばんむかって右側にいらっしゃるのが、新・彦三郎さんです!

大変、大変、美声で、口跡のいい方で、舞台姿もよく、期待の花形です。

私も大変大好きな役者さんのひとりです。

先日の俳優祭もたのしい名幹事ぶりを披露して、大人気となりました。

また、大変なスワローズファンでもいらっしゃいます

今回の型は、十五代目羽左衛門の型で、梶原を演じられるそうです。

ぜひ、かれの舞台をご覧になった際、皆さんでおっしゃっていただきたいのが、

彦三郎さんが「剣も剣」、六郎太夫を團蔵さんという方が演じられ、「斬り手も斬り手」といいますので

「役者も役者!」と大向こうをかけていただきたいんです

(特に男性のみなさま、よろしくお願いします^^)

大いに舞台がもりあがりますので、ぜひぜひたのしく盛り上げましょう!

こちらのポスターも、都内などの地下鉄などにはられているそうですので、

ぜひぜひチェックしていただいて、みなさま宣伝してください(^_^)/

 

義経千本桜 吉野山(よしつねせんぼんざくら よしのやま)

佐藤忠信じつは源九郎狐と義経の愛妾・静御前・・・

この究極の美男美女カップルを、海老蔵さん・菊之助さんのコンビで演じます。

さぞやお似合いだろうと思います(^^)

ふたり旅をする忠信と静御前ですが、忠信は「壇之浦の合戦」に思いをはせ、

ひとり戦物語を舞い始めます。

そして、静との連れ舞いもまた一幅の絵。美しいことこの上なしです。

珠玉の道行をおたのしみあれ(^^)

 

魚屋宗五郎(さかなやそうごろう)

河竹黙阿弥の傑作で、菊五郎劇団の大事な財産ともいうべき作品です。

当代菊五郎さんが江戸っ子気質たっぷりに演じてくださいますので必見です。

またこの舞台で、孫の眞秀くんが登場しますので、要チェックです!

妹・お蔦が妾になった殿様・磯部主計(かずえ)之助によって手討ちとなり、

かなしみにくれていた主人公の宗五郎(菊五郎さん)でしたが、

ひどい事情をきいたので、殿様に一泡ふかすべく、ずっと断っていた酒を

とうとうたらふく飲んでしまって、大トラになり、寄って暴れたあげくに

殿様のところへ乗り込む・・・というストーリー。

江戸庶民の哀歓と、酒乱になる宗五郎の酔った演技、

ち密な劇団の型の集積をおたのしみください(^_^)/

 

<夜の部>

壽曽我対面(ことぶきそがのたいめん)

こちらも襲名披露狂言。新・楽善、新・彦三郎、新・亀蔵、そして彦三郎の長男・新・亀三郎が

登場する、話題の舞台です。

こちらは、いつもお正月などに上演され、江戸の祝祭劇として発展しました。

座頭の工藤祐経(菊五郎さん)、荒事の曽我五郎(彦三郎さん)、

和事の曽我十郎(時蔵さん)、立女形の大磯の虎(萬次郎さん)、

二枚目の女形の化粧坂(けわいざか)の少将(梅枝さん)・・といったぐあいに

一座の構成や、役者さんの位置づけがわかる舞台です。

父の敵と祐経をねらう五郎と十郎ですが、「友切丸(名刀ですね)を持ってくるまではまて」と

さとす祐経。そこへ鬼王新左衛門(権十郎さん)があらわれて友切丸を持ってくるので、

祐経は、富士の狩場での再会を、五郎十郎と約束するのでした・・・・というストーリーです。

大変はなやかな舞台なので、こちらもたのしみたいですね!

 

伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)御殿・床下・対決・刃傷

これは、伊達騒動をモデルに描かれたお家騒動の傑作です。

菊之助さんが政岡を、海老蔵さんが仁木弾正を、また松緑さんが荒獅子男之助を演じる

大変話題の舞台です。

ちょっと・・・・ちいさいお子さんがいらっしゃる方には、

このお話がむごく思えるかもしれませんね。

ヒロイン・政岡が、忠義のために自分の一子・千松をなぶり殺しにされても

顔色ひとつ変えない演技をするからです。

でも、その耐える姿と、子供たちのいじらしさ、そして、

女同士のすさまじいバトル(八汐というお局のおっかない人があらわれます。

これは加役といって、大体が立役が演じます。今回は歌六さんが演じられます)を見て、

昔のひとは「やれやれ、どこも大変だなぁ」とため息をついていたのですね。

そして、稀代の悪役・仁木弾正を海老蔵さんが演じるので、こちらも期待が持てます。

海老蔵さんのおじいさま・十一代目團十郎丈も大変得意とされたお役でした。

きっちーさまも演じられたことがあり、やはり立役にとっては、あこがれの役ともいえます。

「床下」では、冷気をただよわせてすーっと現れ、妖術をつかって去りますし、

「対決」では弁舌術を、そして、「刃傷」では壮絶な大立ち回りを見せるからです。

かならず、左の額につけぼくろをつけますが、これはこの役を得意とした、

五代目幸四郎がほくろのあるひとだったので、それに敬意を表したものとなっています。

 

四変化 弥生の花浅草祭(やよいのはな あさくさまつり)

こちらは、亀蔵さんの襲名披露狂言です。松緑さんと一緒に踊ります。

私は未見なので、どんな舞台かとてもたのしみにしております。

早替わりがあるようなので、ドキドキしています(^^)

 

というわけで、ご紹介した、以上歌舞伎座の舞台でした

みなさまも、素敵なゴールデンウィークで、

楽しく歌舞伎をご堪能くださいね!

 

 

 

 

 

 

 


歌舞伎の企画ってどうしたらいいんでしょうね?

2017-04-27 | お仕事ネタ

 

実は、こちらのページと、私のもともとのブログをごらんの方は

御存知だと思いますが・・。

おととい、中村勘九郎さんと七之助さん御兄弟の

赤坂大歌舞伎を見にいったのですね。

ところがこれがさんざんの出来ばえ

一言でいえば、駄作だったわけです

 

で、ちょっと私、気分が悪くなってしまって・・・

途中で失礼してしまったのですね

 

ところが、それが中村屋ファンの方々の逆鱗にふれまして、

本当に大変な目に遭いました。

ものすごくブログが炎上してしまって、もう大変

ツイッターも半分おどしまがいなことを

いってくるひとがいて、とても怖い思いをしました。

もう当面、中村屋の芝居はみたくない!という感じです。

 

中村屋ひいきの方って、あんまりいいたくないけど、

すごく熱狂的すぎるといいますか、

きっちーさまに対しても、いろいろな役者さんにたいしても、

偏見をもってらっしゃる方が多いのには閉口します。

すごく攻撃的になるひとが多くて、

正直、劇評もかきにくいところではあるんですね

うっかりしたことを書くと、もうすごいヒステリックになるし・・・

(これはおとうさまの勘三郎さんのころからそうでした。こまったものですね

 

そのブログでもいろいろお返事やら対応に追われていて、

正直夜も眠れないありさまでした

やれやれ、でも、どうやらおちついたようです。

また、ここで書いて、やきぼっくいに火がつかなければいいのですが、

ここ、一応、きっちーさま応援ブログなので、

中村屋ひいきの方はどうぞごえんりょくださいね。(きっぱり!)

 

で、そのときに、いろいろ反響をよんだのが、

「13000円でなにができるでしょう?」ということでした。

つまり、赤坂大歌舞伎の一等席が13000円なのですが、

それに値する名作を生み出すためにはどういう努力が必要で、

どれほどの傑作を生みださなくてはならないか、という企画開発についても

お話をさせていただきました。

 

歌舞伎の企画開発ってじつは結構むずかしいです。

ほとんどが古典の再演に次ぐ再演ですが、

役者さんの人気のブレイクスルーになる起爆剤になるのは、

実は新作歌舞伎だったりします。

近年だと、猿之助さんの「ワンピース」、

ちょっと前だと、勘三郎さんの「研辰の討たれ」、

さらに前だと海老蔵さんの「源氏物語」などがあげられます。

それぞれ一大ブームを巻き起こし、新しい歌舞伎ファンを掘り起こし、

また人気を再燃させているわけです。

 

ところが、松竹さんの基本的な考え方は、

「襲名と追善で稼ぐ」というやり方ですね。

これもいいことはいいことなんですけど、

役者さんにある程度負担をかけてしまいますから大変ですね。

それに、どうしてそういう価格設定にするのかわからないんですが、

さりげなく、一等席を19000円に値上げしてしまうのは、

企業努力がたりないんじゃないかと思えてならないです。

19000円って、そんなにしょっちゅう出せる大金持ちが

いま日本にどれだけいるとおもってといいたいですね。

 

だからもうちょっと、かりめろとしては

新作歌舞伎や、古典でも、「伊賀越」の「岡崎」のように、

なかなかでなかった古典の掘り起こしに積極的になってほしいとねがっています

 

きっちーさまの場合でいえば、

昨年8月の早稲田大学の記念講演でもおっしゃっていた、

「侠客春雨傘」や「鳩の平右衛門」の復活上演や、

わたしの論文でも書かせていただいた、

「奥州安達原」などの再演をお願いしたいところですね

 

 

また、かつて二代目松緑丈がやっておられたような

翻訳ものも、きっちーさまに歌舞伎化してもらいたいです。

いろいろ、きっちーさまファンの女性ファンの方にうかがうと、

「きっちーさまでロマンスものがみたい」という方、多いですね。

 

たとえば、先日オペラでみた「オセロー」なんか、

とてもきっちーさまに合うような気がします。

デズデモーナが菊之助さんだったら、さらにぴったりですよね

 

で、イアーゴは、たとえば、歌六さんでもいいし、

おもいきって猿之助さん、海老蔵さんにやってもらうとか

企画ってそういう配役の妙だったりしますので(^^)

 

そういう、ちょっと「コロンブスの卵」的な発想で

歌舞伎をとらえることも大事だと思うんですね

 

松竹、国立劇場の企画担当のみなさま、

これを読んでいたら、ぜひぜひご検討くださいませ~(^_^)/(^_^)/(^_^)/