おれこ「わうわうわう、ばんびだったころなのよ」
病気と知らなかった頃、散歩が大好きなおれこのために、大きな公園へよく行った。
当時は、元気そのものに見えたので、おれこの好きなようにさせていたのであるが、今思えば、冷や汗ものである。
初めてA公園へ連れて行ったとき、おれこはテンションがあがってしまい、バンビさながらのジャンプをした。
夫と一緒にかけずりまわり、あとからついてきた私のほうへ、文字通り「飛んで」きたのであるが、
そのときのジャンプのすごさときたら、なかった。
おれこは、私のもとへ来るために、小さな小川のあとを飛び越えてきたのであるが、
まるでスローモーションのように感じられる、滞空期間の長いジャンプだった。(夫もそういっている)
ふわり、と浮かんで、ふわふわふわふわ、すとん、と落ちた、というような感じ。(これじゃわかんないか)
そのあとも、バック転のような格好で、『ジャンプしたけど、踏み切り点に戻る』、
みたいなことになったりして、おれこったら、本当にバンビみたいねーとかいっていたのであるが、
この子は心臓に爆弾を抱えていたのであった。
知らないというのは、しあわせである一方で、つくづく恐ろしいことだ。
おれこの手術(避妊+マイクロチップ挿入)の相談で、今週末お医者さんに行こうかと思っている。
当日、検査をしてから、異常が発見されなければ、できるかもしれない。
専門医の意見を聞きながらなので、いろいろ複雑だ。
進んだらミグノンさんに報告せねばね。