そういえばそれはハロウィンの日であった
少々疲れていたおかあさんは、ツボマッサージで自分メンテナンスなどをしながら、
「そうだあれがあったっけ!」
と、一時凝っていた「せんねん灸」を取り出した。
マンションの煙探知機と、セコムの煙探知機とがあるので、
なっちゃったりしたらどうしよう、なんてドキドキしながら、
そうだ、お仏壇のあるおうちなんて毎日お線香あげてるかもしれないじゃないか。
そういうおうちもあるんだから、ちょっとくらいお灸したって、かまやしないだろう。
と開き直り、ここもあそこも、ああ、そこも、と、欲張って35個に次々に着火。
「あー悪いとこはやっぱり熱く感じるわけだね」
なんて言いながら悦に入っていると、ちゃっちゃっちゃっちゃ、背後から音がする。
「もー、なんじゃこのけむけむはー」
あ。仕事熱心なロウケンがわんわんセコム発動中。
廊下と巣を行ったり来たり、ついにはお風呂場まで覗き込んでいる。
そしてリビングを見つめて目を細め、
「・・・いやじゃなー」
と吐いて、きたときより、足音をたてて、巣に戻った。
お灸を終えてから、謝りに行くと、クレーム。
「あののうきょうはのうおやつちょうだいのひなんじゃよ なんじゃこのけむけむは!もう~おうちがぜ~んぶけむけむじゃ!おやつもないのに」
すぐさまお詫び。
「はい おやつちょうだいのひだもんね 犬パンどうぞ(薬いり) お灸でおうちいぶしちゃってごめんね まだくさいねえ」
このパン(犬用じゃよ)はいつも薬をしのばせて(昨日のブログを見てね)あげている、
いうなればルーチンおやつで、特段ハロウィン仕様ではないのだが、なんでもいいからもらえれば、溜飲が下がるこんちゃんなのだった。
素直じゃなあ~。