とうげいの茶屋

Sunao Koizumi  
小泉すなお

まるで違ってしまったけれど

2011-03-27 | その他
久しぶりの日記は「引越ししました!」と書くつもりでした。
狭いけれど、ベランダが広い日当たりが良く気持ちのいい部屋です、と。
それももう、ひと月以上も前になるのですが・・・
そして、ダンボールも片付かないまま、あの日を迎えました。


あの日から、しばらく自分が何をすべきなのか、
そしてこれからどうしていったらいいのか、自問する毎日。
でも何も出てこない。

遠い北の空では、想像を絶する光景。
たくさんの失われた命
連日の報道、店からモノがなくなる不安。
花ひとつ、空ひとつ見ても、いつもの景色が
今までとはまるで違ったように見えました。

そしてようやく見に行けた作業場も、
ちょっとがっかりな感じになってました。
予定していた春の展示会も、泣く泣くキャンセルする事に。

ほんとにしばらく、やる気がでないというか
モチベーションが全く上がらず。
今世の中には、生きるか死ぬかで、もっと大変な人がたくさん居るのに
こんな位で、元気がでないでどうするのだ!と
自分に対して情けなく思ったりも。
でも心臓に鉛が入ったままの、うつうつとした毎日でした。


しばらく、土も触る気にもなれず。
で、先日・・・
すぐ先の展示会の予定もなくなった今
久しぶりに何つくろうかと、
自分用のモノを作るため、土の塊をセッセと彫り出す作業をしておりました。
無心に削る土、土、土。
数時間、ずっと同じ作業をしていて
終わったときに、気持ちが楽になっている事に気が付きました。
今までもこの手を動かすことによって、救われていたのだと
はっきり意識した瞬間でした。


あの日からもうすぐ1ヶ月。
いつもの番組がいつものように、流されている事が多くなった。
なるたけ日常に戻そう、は分かる。でもそれでいいの?とも思う。

かの地の人々に、私にいったい何が出来るのか。
そして、自分はどうすごして行けばいいのだろうを
これからもいつも考えて、過ごしていきたいと思います。