すでに卒業しているてうりんの話。
天売島で野良だったの保護されました。
生まれ故郷の天売島。
↑鳥の繁殖地区でつかまりました。
(夏に見学に行きました)
冬はどうやって生きていたのか…。
捕獲後避妊手術をし、
動物病院で半年だか1年だか順化(人馴れ修行)作業。
そこでどうしても懐かないということで
札幌のNPOに移動。
そこでも慣れないので
我が家で集中訓練することになった子です。
見るからに人を拒絶する目付き。
動物病院に長くいたのが相当嫌だったのか
人に対して不信感だらけ。
(おそらく動物病院で猫や犬の悲鳴を毎日聞いてたから)
触ろうと思えば触れるけど
流血率が高かった。
本気噛みの本気パンチ。
我が家に来てからも
しばらくこんな顔(=∀=)
てうりんの場合は
とにかく頑固!
頑固中の頑固。
「人間なんぞに…!!」
という気持ちが強すぎて
触るのを許さなかったです。
ただし
食い意地だけはあったので
ご飯を手に乗せてると噛まずに触らせてくれました。
オヤツを片手に人馴れ修行を開始。
触られるのが嫌いな子でも
どっか「撫でられるなら、強いて言えばここがいい」
という場所があるもんで
てうりんの場合は喉周り。
だけど
警戒心も強いので
気安くは触れず。
そこを触るために
次に触らせてもらえるお尻あたりをなでなで。
しかしそこはいくら撫でても
たいした喜ばず。
↓最初の頃の動画もどうぞ
「ちょっとでも変なことしたら噛み千切ってやる…」
とまで思っていたかどうかはさておき
油断できない殺気は漂ってました。
実際油断すると口が飛んできました。
相手にするのは
ひたすら根気。
(と嚙まれないための注意力)
てうりんの場合は
ほんとうに頑固なので、
気持ちいい表情をちょっとでも出すためには
30分近く撫で続けないと無理で
毎日毎日1時間前後
噛まれるのを避けつつ
ひたすら撫でまくりました。
因みに…
2時間以上撫でると
今度は次の日ご飯食べなくなるので
うっかり撫ですぎないよう気をつけました(。-ω-。)
そんなことを続けること2ヶ月以上。
ちょっとずつ環境にも
私の手にも慣れてきまして
撫でてOKな場所も増えてきまして
(喉もゴロゴロ鳴らすまでに…)
顔つきも少し可愛くなりまして
す巻き抱っこもこの表情。
年明け一端猫カフェに返したものの
私以外の人にはシャーシャーでパンチし、
私の家に再度戻って修行延長したのも含め
我が家の修行期間は4ヶ月間ほど。
昨年10月頭から預かり
今年1月末日あたりに
猫カフェ(NPO運営)に完全戻り。
今度は前よりマシになってました。
カフェに戻ってからも
毎週会いに行ってできるだけ触れ合い。
機嫌にムラがあったものの
他の人にも撫でさせるようになったてうりん。
機嫌のいいときは顔も触れて
素手抱っこも…!
そして修行時代から
てうりんを見守ってくれた方が
里親に申し込みしてくれて
祝・卒業!!
てうりんのお預かりに関しては
私の仕事の都合で
預かれる期限が最初から決まってました。
『どこまでやってから返す』
では無く
『2月に返すから、できるとこまでやる』
という状態でした。
頑固で頑固で
ゆっくりとしか進まず時間が足らなくて
結局は
『なでなでの気持ちよさを教える』
という最低限のことしかできず…。
自分から甘えてくることもなく
ケージの外にも怖くてでれなかったてうりん。
もっといろいろやってみたかったんだけど…
と遣り残しの気持ちがいっぱいでしたね。
てうりんの『慣れない度』は
かなり上位に食い込むレベルですが
でも幸運にも
それを引き継いでくれる里親さんが
現れたてうりん。
譲渡されて半年。
まだまだ里親さんのもとでも修行中ですが
(環境変わって一度シャーシャーに逆戻りもしたようですが)
愛されながらどんどん飼猫っぽくなっていっています。
※てうりんの近状はこちらのブログにて。
(現在は「つむぎ」という新しい名前です)
本当は
シャーシャーで触れない状態でも
「それでもこの子を迎えます」
といってくれる里親さんが増えると嬉しいんだけど
なかなかそれはハードルが高い。
私の目指すところは
折角保護されたのに人が怖くてストレスを抱えている子を
減らすこと。
私はちょっとでも人馴れさせ
個性を引き出し
譲渡の可能性を広げること。
保護施設も場所に限りがあります。
長く収容されている子が卒業すれば
新しい子を迎えることができます。
単純にシャー猫が好きなのもあります(笑)
強面の荒れた性格の子が
自分の手でどんどん変わっていくのが楽しく、
自分の磨いた原石が
他の人に見出されるのが嬉しい。
保護施設でも管理センターでも
人馴れしてないがために
残され続けてる子がたくさんいます。
里親さんでもボラとしてでも、
『人馴れ訓練』に
手を上げてくれる人が
少しでも増えたらいいな~と願います。
どんな猫でも
『可愛い』の素質がありますから。