芦原やすえの気まぐれ便り

原発のない町つくりなど、芦原やすえの日々の活動をご紹介します。

島根原発再稼働慎重審議を求める陳情不採択

2013-12-13 00:26:04 | 日記
 中国電力は島根原発2号機を再稼働させるために、規制基準適合性確認申請を規制委へ出す前の島根県と松江市に事前了解願いを出しています。
 規制基準はフクシマの事故の全容解明がなされていないため、安全を担保できないものです。しかも、安全対策は未完了の状態で、新たに付けるフィルタ付きベントは、事故時に格納容器の圧力を放出する際に放射能も放出するものです。こんな問題を抱えていることを承知しながら、松江市長は、「安全審査と再稼働は別」と言い、審査に出すことは了解するつもりでいます。
 さよなら島根原発ネットワークでは、松江市議会に慎重審議と市民説明会を求める陳情を出していますが、今日は、この陳情を審議するために市議会で特別委員会が開かれました。
 結果は、2件とも共産党の片寄議員と民主の津森議員が賛成してくださったものの、他の議員4人が反対したため、不採択でした。
 「島根原発の再稼働に対する慎重な判断を求めることについて」は、再稼働に当たっては「1、使用済み核燃料の安全な処分方法が確立されること2、福島第一原発事故の全容解明がなされた上での対策が取られること3、住民が被曝することのない安全な広域避難実施が担保されること」が満たされるべきで、慎重な検討と判断を求めるものでした。
 この3点について、賛成議員は「ごもっとも。今後の動向を見極める必要があり、継続審査とすべき」と主張。他の4人の議員は、「自治体ではなく、国が責任を持ってやること。」との理由で不採択でした。

「市民説明会開催を求める」ことについては、賛成議員から「プルサーマル時並みの説明をすべき。3市(雲南、出雲、安来)でできて、なぜできないのか。説明すべき」との意見が出されましたが、他の議員から「自治会などから要請がない。安対協で説明している。」との理由で反対でした。

 すべて「国の責任」と言って現状を見極めることもしないなんて、市民に対する責任が果たせないと思うのですが、多くの議員の皆さんは、それでいいのでしょうか?

17日(火)13時からは全員協議会で、各議員と各会派の意見を表明することになっています。この議会の意見と安全対策協議会で出た意見を基に、市長は判断を示すことになっています。安対協、議会で出された意見の多くは、反対意見です。賛成の人はだんまりを決め込んでいます。さて、市長が聞いた意見は、結局「反対意見」が圧倒的に多かったことになります。これでまとめられる判断は、常識的に考えると、どうなると思いますか?………そう ですよね! 「反対」とならなければおかしいですよね。ですが、そうはならないのです。市長の出す答えは、誰かの意見を聴く前に決まっているのです。「聞く」のは、形式でしかありません。これが民主主義でしょうか?