芦原やすえの気まぐれ便り

原発のない町つくりなど、芦原やすえの日々の活動をご紹介します。

城下町松江の風景を切り開く 陶山広之 切り絵の世界展

2015-04-24 22:12:17 | 日記
 今日は、松江歴史館で松江の風景を切り絵で表現されている陶山広之さんの作品展が始まり、行ってきました。
写真でとってきた風景を、黒い紙を細かく切り抜き、繊細に表現される世界は見事です。ぜひ、一度見に行ってください。
 その後は、終日、議会レポートを送る準備でした。






2月議会レポート(2)

2015-04-24 00:13:13 | 政治
補正予算及び27年度予算案について


 人口減少と共に、東京と地方の格差拡大に歯止めがかからない中、国は「地方創生」と称して補正予算での経済対策などを打ち出しました。その補正予算ですが、目につくのは安倍政権によって緊急経済対策の目玉として用意された地域消費喚起対策事業としての交付金です。松江市も、この交付金を活用したプレミアム付き地域商品券の発行を補正予算に計上しています。
 プレミアム付きですから、一時的な消費が喚起されることは認めますが、継続的な消費拡大につながるわけではありません。あくまで市民の皆さんの所得が増えなければ、継続した地域内の消費拡大にはなりません。一過性のプレミアム商品券発行では、財政負担に見合った効果が期待できないと考え反対しました。
 そして平成27年度一般会計予算に関しては、5つの理由から反対しました。一つは電源立地地域対策交付金の使途についてです。いまだ人件費などの経常的経費に充当されています。島根原発に対する自治体としてのチェクの責任を果たすためにこそ、この交付金は使われるべきです。二つ目は、中国電力から3、000万円の寄付金を計上している点です。中国電力から毎年度寄付を受けていては、再稼働に対する公正な判断に疑いが生じます。三つ目は、企業立地支援補助金についてです。鹿島町と東出雲を除く市内に立地する企業に対する電気料金に対して補助金が支出されていますが、原発建設や運転の容認へと誘導する施策ではないかと考えます。福島の事故すら収束せず、いまだ多くの方が困難な避難生活を送る現状を考えれば、行政として原発容認に導く積極的な施策は行ってはなりません。四つ目は、社会保障・税番号制度事業費に2、812万円が計上されている点です。情報連携基盤を通じての個人情報の不正取得やなりすましなどを完全に防ぐことは難しく、国が国民の個人情報を一元的に管理するのはプライバシーを侵害するものです。五つ目は、9月議会において大幅に値上げされた斎場使用料に関する予算が計上されている点です。
 また、医療や介護の制度を支える世代の減少とサービスを必要とする世帯の増大は、負担の増大にもつながっています。健康保険料や介護保険料などもそれぞれ1%の値上げとなる予算となりました。国も松江市も収入の低い世帯へ割引率を高くするなど、一定の配慮を行ってはいますが、それでも生活に困窮する人や高齢者にとって厳しいものとなっています。根本的な制度の見直しの必要性も含めて、この予算は容認できませんでした。



こんなふうに使いました!「2014年度政務活動費」


 不適切な使い方をしていると批判の的となっている政務活動費ですが、本来、行政が抱えている様々な問題について、自ら調査したり学んで議会活動に反映させるためのものだと考えます。松江市議会では、2014年度は30万円が支給されています。その政務活動費を使い、以下のように情報公開と調査、研修などに充てました。透明性を確保するために、公開させていただきます。なお、内容に関しては、すべてではありませんが、これまでブログで報告させていただいています。



「資料購入費」
  <情報公開>
 2014年7月1日:島根県へ 原発事故避難時間シミュレーション         1,410円
4月2日~8月8日:松江市へ 社会福祉法人監査指導に関する文書7,660円・ 1,730円・11,160円 
                           
「研修研究費」
2014年8月22日~8月23日:金沢,女性センター・勤労者プラザ   
 生活保護並びに生活困窮者自立支援法の問題について研修           62,550円
(*JR使用、日当1,100×2日・宿泊・食事10,900は規定による)

10月27日:米子コンベンションセンター
 公会計制度に関する研修                         4,100円
(*JR使用、日当は規定による、参加費2,000円)

12月21日:浜田市総合福祉センター
しまね障がい者フオーラム                        7,840円
(*JR/タクシー使用、日当は規定による)

2015年2月7日~2月8日:東京新宿区環境学習センター 
 低線量被ばくの影響に関する研修                       75,440円
 :原子力災害時における避難判断基準の妥当性を検討 
(*航空機使用、日当・宿泊・食事は規定による、参加費1,000円)

「調査旅費」
2014年6月2日~6月5日:北海道札幌、剣淵町、下川町
 子どもの権利を守る取り組み、絵本の町づくり、木質バイ          72,917円
 オマスによるエネルギー自給を目指す取り組みの調査
 (*航空機使用、日当1,100円×4、宿泊・食事10,900×3)

5月17日~5月18日:福島県いわき市、広野町、楢葉町、富岡町
福島原発事故による被災状況調査                       88,000円
放射能による汚染によって復興できない実態、避難生活
 の抱える問題把握を今後の原発選択の是非の判断の際に
 考慮するため
 (*航空機使用、日当・宿泊・食事は規定による)
                    合 計       332,807円 
                   内、300,000円を政務活動費として支給を受けました。


2月議会レポート(1)

2015-04-22 21:20:15 | 政治
原子力災害広域避難計画は絵に描いた餅状態

簡単ではない高齢者や障がい者にとっての避難生活


 今年は、旧八束郡内町村との合併から10年を迎える中での予算審議を迎えました。合併から10年間は、国からの普通交付税は旧自治体ごとに算定した交付税の総額が交付されていましたが、合併によって規模が大きくなった自治体は効率よく業務ができるとされ、5年間かけて交付税額は減らされていきます。27年度予算からは、その交付税減額が始まります。2月議会はその予算審議を行いました。



2月議会における主な質問と答弁

★原子力災害広域避難計画に関する質問と答弁
 北地方を襲った大震災から4年になる今日、なお仮設住宅で暮らす人が福島をはじめとする東北3県で4万5千人もいらっしゃる。その仮設住宅の実態は、防音、断熱性に欠け、結露、雨漏り、段差ありと居住者を悩ませている。
 長期にわたる仮設住宅での生活を余儀なくされる住民の存在を前提に、「おおむね6ヶ月以内に移転を完了させる」とした広域避難計画自体の見直し、ユニバーサルデザインにするなど、仮設住宅のあり方の見直しを県や国と協議されてはいかがか。
市長 
 東日本大震災に置きます状況もご指摘の通りですので、今後この仮設住宅の水準も一定程度高めていく必要があるのではないかと思っています。国においては、応急住宅の仕様の標準化が図られてはいますが、さらに検証すべき課題が多く、今後見直しを行うとしていますので、検討状況を注視していきたいと思っています。

 宅の高齢者や障がい者に関しては、計画では「重度の要配慮者はおおむね1ヶ月以内に移転させる」こととなっている。軽度障がい者や知的障がい、精神障がい、発達障がいなどの場合も集団生活することでパニックを招き、避難所には入れない場合がある。支援を望むすべての人を対象に、直ちに安心して生活できる場所への移転が可能となるようにすべきではないか。
防災安全部長 
 市内の福祉施設の定員が入所できる広域福祉避難所の提示を受けていて、避難が長期化した場合の移転先は、国、県が社会福祉施設等と連携し早期に調整を取りながら決めていくことにしています。病院の避難先となる病院については、あらかじめ候補として把握している県内外の病院から県が災害時に選定して各病院に連絡することになっています。

 *広域福祉避難所とは、トイレや冷暖房などの設備が整った公共施設で、福祉施設やユニバーサルデザインのアパートなどとは違います。「避難が長期化する」と判断しなければ、安心できる場所への移転とはならないのが実態です。病院同様に相当時間がかかると考えなければなりません。現状では、この避難計画は絵に描いた餅状態であり、市には是正を求めました。


★高齢者虐待防止の対応に関する質問と答弁
 平成17年、「高齢者虐待の防止、高齢者の擁護者に対する支援等に関する法律」が施行されているが、施設内で虐待が発生した際に、適切に高齢者の人権を守ることができるのか伺う。
(1)聞き取り調査は、誰を対象に何を明らかにするために行うのか
(2) 調査担当職員は、どの課のどの職種か、他にどのような職種の方が参加するのか
(3)虐待を受けたとされる高齢者の医療機関受診の必要性を判断するのは市の職員か、医療職か、それとも施設側の判断をそのまま信用し受け入れるのか
(4) 虐待の有無の判断はどのように行われるのか
(5) 虐待かどうか判断に迷う場合、弁護士、医療関係者、学識経験者等を交えて検討し、総合的に判断すべきと考えるが、現在、その体制が整っている  のか
(6)行政が高齢者虐待を認定することは、どのような意味を持っているとお考えなのか
(7) 高齢者が虐待を受けていることについて、家族に説明も謝罪も行われていない場合、市はどのような対応を取ることになるか
(8)過去において松江市内で発生した虐待に対して、適切な対応が行われたのか伺う。また、通報者、高齢者及びその家族から市の対応に対する苦情はな  いか

健康福祉部長      
 事実確認の調査は、虐待を受けたと思われる高齢者とその家族、施設の全ての職員に行うものです。また、調査は介護保険課職員、保健師、監査指導課職員により行っています。保健師が受診の判断を行い、必要であれば受信を要請し、後日受診の有無と結果を確認することにしています。虐待の有無は、確認した事実に基づき、法に照らして介護保険課で判断します。虐待の判断に迷う場合は、検討する場として弁護士・医師・社会福祉士の専門家を交えた高齢者虐待等対策検討会開催の体制を整えています。
 行政が虐待を認定する意味については、サービスを受ける側と提供する側双方に中立、公平な立場に立って、法に照らして判断することと認識しています。家族に対して十分な説明が行われていない場合、施設に対して指導を行い、後に事業所側から報告を受け、改めて今後の対応について指導を行います。
 発生した虐待については、適切な対応を行っていますが、1件の苦情が寄せられています。

*市の答弁は適切な答弁のように聞こえますが、いくつか問題があります。虐待を受けたと思われる高齢者が認知症の場合には、聞いても答えてもらえないと考え、全く聞いていません。日本社会福祉士会は、「聞き方によって答えてもらえる場合があるので認知症高齢者にも聞かなければならない」と、手引きに示しています。そのために、社会福祉士の調査への参加を勧めているのです。市は「中立、公平」を重んじるあまり、虐待認定をためらい、事実確認すら十分にできていないように感じます。日本社会福祉士会は、虐待判断を専門家を交えた第三者機関が行う必要性にも触れ、積極的な判断と対応を勧めています。それは「地域の福祉の水準を高めていくためだ」としています。この点について、市の答弁は体制を整えているとのことですが、開催実績がなく、絵に描いた餅状態です。
 最後に、苦情の有無を聞いていますが、1件の苦情は、この適切な答弁内容すら実際には行われず、「市は、なぜ高齢者を救ってくれないのか」という強い不信感に満ちたものでした。市には、適切な対応と日本社会福祉士会が示す手引きに従い、改善するよう求めました。


マツリゴトカフェ

2015-04-19 20:10:34 | 子育て
市民大いに語る!”子育て環境日本一”って?


 今日は市内の若き女性グループ「ななむすび」さんたちが、市民活動センターでマツリゴトカフエを開かれましたので、参加しました。
ななむすびさんたちは、女性議員ともっと話して政治を身近なものにしようと企画されたもので、今日が第二弾になります。前回はテーマを設けずに様々なことを話したのですが、それぞれの話題にあまり突っ込んだ議論ができず、参加された方に”時間が足りない”と不満の声も聞かれました。で、今回は一つのテーマを時間をかけて意見交換をしてみようということになりました。(それでも、皆さん、話したりない様子でしたが!)
 皆さんから出てきた子育てに関する思いは様々でしたが、私がお話しさせていただいた方の中からは”騒いだり走ったりしながら成長する子どもたちの様子を許容できない大人たちが目立つ””それは大人に余裕がないからでは””地域活動などにもっと親子で参加できる場があれば、子どもが育つ環境の大切さが伝わるのでは””子どもの人権が守られるように””子どもが主役で企画したり運営できる場を作っては!”といった意見が出ました。一言でいえば、子どもが大切にされることが必要ということでしょうか。
 そして、松江市長は「子育て環境日本一」を目指すと言っているのですが、”そもそも教育にお金をかけていないよ””子育てって3歳未満のことしか考えていないんじゃないの。学童だって3年生までで、4年生からは居場所がない”と不満の声が挙がりました。私のほうからは、「学童も狭い部屋に詰め込んだ状態で、子どものストレスもたまり、指導員も余裕がない状態です。もう少し違う環境も必要では?”とお話をさせていただきました。また、「子育て環境」について、”原発があることは最悪だよね!との声が大きっかったですね。テーブルの上の模造紙に”これ、大きく書いといて!”と強調された方もいらっしゃって、皆、うなずいていました。
 最後に、参加者一人ひとりから大切だと思うこととどうすればいいのかという提案を発表されました。こんなふうに繋がりあえる「場」つくりを提案された方が多かったように思います。にぎやかに有意義な時間を提供してくださったななむすびさんに感謝です。こんなふうに、若い女性たちが動いてくださるのは希望が見えます。次回もご案内しますから、ぜひ、若い方たちにご参加を呼びかけます。