芦原やすえの気まぐれ便り

原発のない町つくりなど、芦原やすえの日々の活動をご紹介します。

経済委員会視察 その2

2014-10-27 21:39:05 | 政治
 さて、視察の続きです。最後は栃木県那須塩原市です。
ここは豊かな自然に恵まれ、酪農が盛んな人口11万7千人の街です。牛乳の生産は北海道を除けば一番多いのだそうです。また、温泉が多く、たくさんの環境客もやって来ます。そして、大手企業であるブリジストンもこの町にあります。
 市庁舎に行く前にアウトレットの中にあるエコマーケットによって行きました。ここに置かれている野菜も結構立派なものでしたが、その値段は”100円”などの値段が付き、消費者にとっては破格な値段でした。生産者のことを考えると、これではやっていけないのでは?と心配になります。ところで、そのエコマーケットに行く道中のことです。那須と言えば”御用邸”ですが、道路沿いの建物は茶色でまとめられ、木々はきれいに刈りそろえられます。また、いわゆるスナックなどは、ほとんどありません。そこまですると、ちょっと、窮屈な感じがしますが!それも天皇と言う特定の人のためにです!地元の皆さんがどう思っているのか、ちょっと聞きそびれてしまったのですが、ど~ですかねぇ~皆さん。
 市役所では、議長さん、説明をしてくださる雇用推進化の方が待っていてくださり、議場も案内していただきました。個々の議場は常設の質問席が設けてあり、議長席の前には速記席もありました。国会のようですね。また、インターネット中継もされていました。ネット中継は、ぜひ松江市議会もやるべきだと思います。

 那須塩原でお聞きすることは「農観商工連携事業について」です。ここも首都圏から150㎞で新幹線も通り、立地条件は山陰に比べればはるかにいいのですが、観光は伸び悩んでいるのだそうです。震災前には933万8千人の観光客数だったのが、震災後は811万8千人と減り、徐々に回復しているそうです。確かに、福島に近く、立ち寄った観光施設の木々の間を通る道には、放射線量が毎時0.23μ㏜との看板が立っていました。結構高いな!と感じて通りましたが、一緒に行った他の議員の皆さんは気が付かなかったようでした。
 牛乳を使った女子高生によるスイーツの商品化がすすめられ、地元の各店舗で販売されています。「みるマンジェ」と名付けられたスイーツを実際に頂くと、和風のあんこと牛乳のスイーツが意外に相性が良く、とってもおいしいスイーツでした。また、那須塩原ブランドの認定が行われ、現在15の商品がブランドの認定を受け、販売されていました。これらの特産品は、やはり首都圏に近いことから、東京でのPRが頻繁に行われています。
 今後の課題として、那須塩原市は、福島原発事故による風評被害によって観光や農畜産物の低迷が続き、様々な取り組みを行うも抜本的な改善につながっていないと説明されます。また、農業生産年齢が高齢化し、耕作放棄地が増え、新規就農者も伸び悩んでいるとか。どこの町も同じ悩みを持っています。行政として、なにか支援策がありますかと尋ねると、何もないとおっしゃるので、「学ばせていただきに行っていて、申し訳ないのですが、もう少し手を打ちませんか?」と思ってしまいました。すみません。これは思っただけですので。
 

経済委員会視察

2014-10-26 21:34:22 | 政治
 10月21日から23日まで、議会の経済委員会で茨城県つくば市と栃木県那須塩原市を視察してきました。一日目は、つくば市の「観光コンベンション協会」における関係機関との連携について聞き、二日目は、同市の農産物直売所「みずほの村市場」を視察、三日目は、栃木県那須塩原市のエコマーケットを視察し、同市の農観商工連携推進事業について聞きました。
 つくば市は、最先端の科学技術を集めた研究学園都市として発展した町として有名な街です。産業技術総合研究所、国立環境研究所、宇宙航空研究機構、国土地理院、そして、あの理化学研究所もここにあります。首都圏に近く、常磐自動車道、つくばエクスプレス開通など、国による大規模プロジェクトが集中し、国によって作られたと言ってもいい街です。その学研都市を柱に筑波山などの観光資源を活かそうとの取り組みやご当地ラーメンの開発、セグウエイシテイツアーなどに取り組んでいました。また、国際会議などのコンベンション誘致なども進めていて、少し松江と似通った取り組みをしていましたが、列挙しただけでもそうそうたる研究機関が集中し、地理的条件も抜群で、TVの取材も多く、「都市としての規模も大違い!」と誰もが思うところです。事実、ここ9年間で10万人の人口が増えたそうです。
 しかし、この町を視察して、人口規模が松江と変わらないのに、予算規模が683億円と松江より小さいことに誰もが[なぜだろう?」と首をひねっていました。視察を終えて宇宙航空研究機構や産業技術総合研究所を見学し、駅までタクシーで移動する際、タクシーの運転手さんに意外な話を聞くことになりました。この町は貧乏だと言うのです。小中一貫校を立ててもお金がないからコンクリ打ちっぱなしの建物で、刑務所みたいだと言うのです。そして、市民税は日本一高いのだそうです。理由を尋ねると、研究機関は税金がかからないのだそうです。なるほど、予算規模が小さい理由がそれでわかりました。しかも観光事業で研究機関とは連携しないのですか?と尋ねた際にも、研究機関は人が立ち入ることさえできない場合がほとんどだと言います。視察した一同、「結局、バランスが大切なんだ」と気づかされました。行政の皆さんは、なかなか本当のことを言ってくれませんが、たくさんの情報を持っている街のタクシー運転手さんに学ばせていただいた気がします。感謝です。


 産直市場のみずほの村市場ですが、1990年にオープンした産直市場で株式会社運営です。ほとんどの市場が消費者のためにと安く売るのが一般的ですが、ここは農家が価格を決め、農家が再生産が可能な値段をつけることになっています。市場に入って野菜などを見ると確かに値段は高いのです。そして、品質は良く立派な大根や白菜が並んでいました。結果、年間売り上げは7億円、来店者30万人、直売所甲子園2013で最優秀賞に選ばれています。説明してくれた社長も[なぜ、農家が食べていけない値段でしか売れないんだ」と熱く語り、ここの市場の運営に自信を持って話していました。
 確かに農家が生活できないようでは、農業は続きません。市場が農家の所得を維持するためでなければならないことはよくわかります。ですが、一方で日々の生活に困るような人もいることは事実で、この人たちは、見ていると毎日マーケットの値引き時間をめがけて買い物に行っています。このような生活困窮者にとって、高くても農家が食っていける値段の野菜を買え!と言っても無理があります。現実的には、どちらも必要なのでは?と思います。
 また、個々の市場には、オーガニックの野菜がたくさん並んでいます。聞くと、これは結果としてそうなっていると言われます。有機農業は「遊びだ」「農薬は法律で規制されているから安全だ」とも言われ、これには少々唖然としてしまいました。安全な野菜を追求すれば有機野菜に行きつくはずで、もう少し謙虚に学ばれたらなぁ~と思いましたが、一応、学ばせていただきに行っているので、反論は遠慮することにしました。
 那須塩原市は、また後で!



これが「毎時30μ㏜計測」を想定した防災訓練?

2014-10-19 21:56:16 | 原発
 昨日は、島根原発における事故発生に対応するための原子力防災訓練が行われ、チェックに行ってきました。
訓練は、「2号機運転中、送電線事故の影響で外部電源喪失。原子炉は自動停止したが、原子炉給水ポンプ全台停止し、警戒事態に該当する事象発生。その後、残留熱除去系ポンプや非常用ディ―ゼル発電機故障(交流電源)。原子炉隔離時冷却系制御電源枯渇(直流電源)などの警戒事態。施設敷地緊急事態(10条)、全面緊急事態(15条)該当事象発生。これらによって圧力容器内水位低下、炉心露出、崩壊熱により炉心溶融、格納容器内圧力が最高圧力を超え、破損。原子炉内部の放射性物質が外部へ漏洩。」という事故を想定したものでした。
 今回、見学に行ったのは、避難先の江津までバス移動する城西地区の現地災害対策本部会議と、その移動中に行われるスクリーニング会場である出雲市大社町の宍道湖西部浄化槽センターの2か所です。
 8時30分から開催された現地災害対策本部会議の会場である城西地区公民館に行くと、防護服に身を包んだ市職員や地域の消防団の人が玄関先で談笑していました。開催された会議を傍聴すると、市職員から現状について説明があり、広報などの指示が行われていました。その現状は「城西地区で1週間以内に移動の必要があるとされている20μ㏜を超え、毎時30μシーベルトを計測」と説明が行われ、避難誘導の指示が出されていました。ところで、会場入り口は開けっ放しだったのですが!消防団の皆さん、外で談笑!でしたし。そもそも、会議自体がとってものんびりしてました。(いつものことですが)
 次に、城西地区の住民の皆さんの一時集結所に行ってみることにしました。一中、内中原小学校の2か所ですが、いずれも地域の方は普通の格好で歩いてこられ、受付をする側も普通の格好の人もいれば、防護服を着ている人もいるという、本当に奇妙な風景でした。おまけに外で受付です。繰り返しますが、想定は毎時30μ㏜です。誰も意識していないようです。(全員、被曝ですけど)
 
 そして、大社町で行われるスクリーニング会場に出かけてみました。このスクリーニングに関しては、規制委は車両検査について「OIL4超の汚染があった場合に乗員の代表者に対して汚染検査を行い、その乗員にOIL4超の汚染が検出されない場合は、ほかの乗員も同じとみなす。」としており、OIL4を超過した場合に除染を行うとしています。この基準値は、表面の汚染密度で120Bq/㎠で、小児の甲状腺等価線量300mSvに相当し、IAEAの安定ヨウ素剤服用基準の6倍という高い値です。はたして島根県はどうするつもりなのか気になりますが、聞くと、大社町で行うスクリーニングは代表車両の検査を行い、大山町(鳥取)では全車両検査を行うとのことでした。規制委がこんなことを言うには理由があり、実際の事故時には、大量の車両が避難のために押し寄せることになり、丁寧なスクリーニングを行えば大渋滞を引き起こすことが目に見えています。それを避けようと、高い基準を設定し、代表車両のみを検査しようとしているのですが、これは汚染された住民の健康に大きな影響を及ぼすことになります。特に子どもたちにとって、除染されないということはとても大きな問題だと思います。また、放射性物質をくっつけたまま避難先に向かうのですから、汚染の拡大になります。こんな実態を知った避難先の自治体は、はたして住民を受け入れてくれるでしょうか?
 実際にスクリーニング会場に行くと、ゲート式のスクリーニングが行われていました。基準値を超えるとブザーが鳴り、汚染箇所を再度特定するパフォーマンスが行われていました。このゲートも、けっこうゆっくりと通過する必要があるようです。やはり大渋滞は免れようがないようでした。
 
 ここで、とても目についたことがありました。ちょうど出雲市民が到着しているところでしたが、マスクに手袋着用やさらにその上にビニールカッパを羽織っている方など地区ごとに工夫をしているようでした。松江市民と大違いです。これは、完全に行政が市民にきちんと説明したかどうかによって違いが生じているようでした。ちょうど市長が到着しましたので、そのことを言い、よく見るように!と言いました。市長は、反論したくなるのか、「こんなことをしなくてもいいのかもしれない」などと
良くわからないことを言い始めたので、「いえ、毎時30μ㏜を計測したことを想定するなら、それに対応した訓練をしなければならないのです」といったのですが、やはり理解していないようでした。そばにいた部長は理解していたようですが、「マスクなどのことは言ったんですが…」と言い訳をしていました。

 本当に、こんなことでいいのか?やはりセレモニーの域を出ない訓練でした。

映画「うまれる」上映会へのおさそい

2014-10-09 19:52:55 | 映画上映
両親の不中、虐待の経験から親になることに戸惑う夫婦

出産予定日にわが子を失った夫婦

子どもを望んだものの授からない人生を受け入れた夫婦

完治しない障害を持つ子を育てる夫婦

全てが「うまれる」ストーリーです


 11月、男女共同参画週間が始まりますが、その一環として、松江市内の女性団体などで構成するプリエールネットでは、松江市男女共同参画センターと共にフエステイバルを行います。そのフエステイバルに参加する「ベアテの贈りもの」を届ける会・人権パッチギの会松江・松江キネマ倶楽部主催でこの映画を上映することにしました。
 若い夫婦の苦悩しながらも出産を迎える日々を追った映画ですが、生まれ来る子供に対する愛情が、親を育てているような気がします。この映画、ぜひご家族で見ていただきたいですね。特に、若い男性には、ぜひ!

日時:11月30日(日)場所:市民活動センター(ステイックビル)5F 交流ホール
 ①10:00~11:50
 ②13:00~14:50 フアミリータイム   
 ③16:00~17:50
 フアミリータイム”って? 
 ちょっと騒いでも大丈夫!赤ちゃんや子どもと一緒に映画を観れます。趣旨を御理解の上で、赤ちゃん同伴でない方も入場できます。



中国地方反原発反火電等住民運動市民運動連絡会議交流総会へのお誘い

2014-10-04 22:33:03 | 原発
前・社民党党首 福島みずほさん来たる!

 中国五県には、原発はもちろん火力発電、そしてウラン残土問題、核燃料施設があるために核廃棄物処分地として疑念がもたれている人形峠など、様々な問題があります。それぞれ、地域の市民グループによって長年にわたって反対運動が繰り返されてきました。その市民グループによって[連絡会議]がもたれ、お互いに情報交換や連携しながら活動を行っています。その年に1回の交流総会が松江市で開催されます。
 各地からの報告、そして、今回は参議院議員の福島みずほさんをお招きし「原発再稼働と大飯判決」と題してお話を聞きます。どなたでも参加いただけますので、ふるってご参加いただきますようお願いします。


日時:2014年10月18日(土曜日)
         ~ 19日(日曜日)
場所:県民会館307

18日(土):
13時30分 受付開始 
14時00分 特別講演
前・社民党党首 福島みずほさん15時15分 各地からの報告
16時15分 「島根原発の再稼動をストップするために」意見交換
主催:中国地方反原発反火電等住民運動市民運動連絡会議
*連絡先:TEL 090‐1336-0629(芦原)