泉を聴く

徹底的に、個性にこだわります。銘々の個が、普遍に至ることを信じて。

仙台文学館

2018-10-15 14:11:42 | 
 
台原森林公園を案内板を頼りに、道なき道を行くと、仙台文学館がある。
 ここには大学卒業間近に行った。詩のボクシングの宮城県大会予選で。
 17年振り。そのときは、たぶんバスで行ったのだろう。森を分けて歩いた記憶がないので。
 自作詩の朗読をやったわけです。何をよんだか、もう覚えていないけど。
 なんだかとにかく恥ずかしくて、終わったらそそくさと帰った。
 まあ恥をかき捨て抜いて一人前だから、恥をかく第一歩を踏み出した場所と言える。 
 当時は常設展を観る余裕などもちろんなく、ほとんど初体験という感覚。
 常設展は充実していた。
 館長を務めた井上ひさしさんが巨樹として大きく紹介されていた。
 彼だけでなく、現在活躍中の作家、詩人、歌人で、仙台にゆかりのある人たちも展示。
 あー、この人も、えー、こんなところに、など発見があった。
 島崎藤村と土井晩翠の詩の聴き比べもあってよかった。
 私も、仙台で文学に目覚めた。
 その意味で、彼ら、彼女らには親近感がわく。
 というか、勝手に、こんなにも心強い仲間たちがいた! という感想。
 その晩には、学生時代からの友人と再会して、蕎麦をすすりました。
「次はどこに行くの?」と聞かれ、私は一瞬わからなかったのですが、東北巡礼のことを意味していました。
 で、わかったのですが、これでとりあえず、胸につかえていたものはなくなった。
 巡礼の最後が、この仙台文学館でした。
 終わりは始まり。
 一回りして、私は、私の文学に還る。

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