泉を聴く

徹底的に、個性にこだわります。銘々の個が、普遍に至ることを信じて。

第3のランニングシューズ

2015-10-29 15:24:26 | エッセイ
 

 走り始めたのは、2011年の夏。あの忘れもしない東日本大震災のあった年です。
「どうして走り始めたのですか?」とよく聞かれます。その都度、自分にぴったりの言葉で話してきました。
 簡単に言えば、自分に必要なものが目覚めたということ。
 これも何度も書きましたが、私の両親の実家は宮城県気仙沼市。太平洋に面した海の町。
 幼いころから通い、たくさんの思い出がつまった場所。そこが、大津波と火災によって、甚大な被害を受けた。
 私にできることは何なのか、突きつけられた。
 今までの歩みが、突如として崩されることがある、と知った。
 考えるだけでは焦るばかりで、何も前進できなかった。
 どん詰まり感。それを突き破るように、おのずと走り出していた。
 もう体が勝手に。

 あれから4年。11月15日には、自分にとって4回目のフルマラソンとなる第1回さいたま国際マラソンが控えている。
 制限時間は4時間。私のベストは4時間6分。4時間を切るチャレンジです。
 最近のランニングの悩みは、足の薬指の爪下に血豆ができること。
 原因を探ると、そもそもシューズが合っていないのではないかと思い至った。
 第2のシューズをよく見れば、靴底が擦り減っていた。それではブレーキも利かず、爪に負担がかかっていたのでしょう。
 そこで探しました。第3のランニングシューズを。

 雑誌「Number Do ランの未来学」を買って読み、「ランの進化論 シューズ」に出ていた「On」というメーカーに目が留まる。
 ホームページもよく見て、これかも、と感じつつもまだ決められない。
 決定打は色とサイズ。自分で自分の足を計ったら、24.5センチしかない。
 えっ。そんなに小さかったっけ?
 普段履いているのは25.5。だから、25はあると思い込んでいた。
 いつの間にか大きめのサイズが自分の足のサイズだと信じていた。
 で、Onのシューズは幅が狭いので、通常より大きめがよい。
 で、色は、やはりきれいな青とオレンジがよい。
 で、Onでは、最新版しか在庫がない。最新版には、青とオレンジはない。
 で、楽天で調べると、前の型は40%オフで、25か25・5ならある。その色で。
 で、よしこれだと決めた。

 おととい、試走。
 もう、このシューズを探し求めていた! というぴったり感。
 靴底に着けられたクラウドテックという楕円形が、接地時の衝撃を吸収し、推進力にもなる。
 まさにOn。地球にくっついている感覚がある。
 体への負担も軽減される。
 ランナーが作っただけあって、安定感と楽しさを支えてくれる。

 ああ、やっと巡り合えたんだな。
 大事に、いっしょに、走りましょう。
 一歩ずつ、前へ。

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