TOP写真は 蝙蝠岳山頂にて
歓喜のカモシカジャンプ!
塩見・蝙蝠岳山行記レポをお待ちの皆様大変お待たせしました。途中で、最新の北アルプス後立山(唐松・五竜・鹿島槍)のレポが入ったため間延びしてしまいました。
さて、南アルプスの復活です。前回までの道のりをクリックしてご覧ください。
お手数をかけました。前回までの復習ができましたら、塩見岳の山頂からメインの蝙蝠岳を目指すことに致しましょう。
塩見岳東峰からの眺め<順不同:富士山・笊ヶ岳・荒川三山・赤石岳・仙丈~甲斐駒~農鳥、熊の平・中央ア・御嶽山・乗鞍、槍穂~北アルプス・大日影山・小河内岳・烏帽子岳・徳右衛門岳・そして足下に見える北俣岳・蝙蝠岳etc.>を再び目に焼き付けてからなだらかに尾根を下る。
振り返って、東峰を見上げる。
進行方向の尾根はこんな感じだ。ずっと先まで見渡せる。誰もいない。南アルプスのど真ん中、雲上の蝙蝠尾根を貸切で独り占めで歩けるぞ!
快晴であるが深夜の一雨でやや湿気がある空気だ。遠くが春霞のようにモヤって見える。絹状に大変薄いが南側からのガスの上がりが早い。天気の崩れはないが気温は上がりそうだ。
広い廊下のような平らな道は程なくすると右側にトラバース気味に狭いハイマツ帯の中を進む。ハイマツ帯を抜けると両サイドが急斜面となったヤセ尾根が北俣岳まで続く。切れ落ちているという表現は当たらない。むしろアクセントになって気持ちよく歩ける。
なぜなら、ひとつ上の写真の先には直上の写真の目指す蝙蝠岳のどっしりと且つ優雅に端整に聳える姿をずっと見ながら歩けるのだから。
すぐに、熊の平への分岐に着く。(左に下ればよい)尾根の先には北俣岳<2920m>が見えてくる。
念のため赤ペンキのマークを確認して進む。
今日の尾根歩きの中で唯一、岩稜帯を歩く。左を巻いても、まっすぐ進んでピークを踏んでもどちらも可。両方行にテープがあり一瞬?と思うが大丈夫だ。ただし、塩見~蝙蝠間の尾根で開けてない部分(最低鞍部付近)があるのだが、なぜか付いているテープは赤ではなく全て緑だ。見落とさないことだ。
進行方向左手には熊の平に続く稜線が手にとるようにはっきりと見える。
最奥に見えているのが仙丈岳だ。かつて、仙丈岳の頂から仙塩尾根を眺め、蝙蝠岳を眺め、ずっと憧れになっていた蝙蝠岳に今向かう自分がここにいる。
そして、今。ここから仙丈を眺めまた登りたいと思う自分がいる。見下ろす尾根を今度は歩きたいと思う自分がここにいる。
100名山ハンターではないので、数を増やすのではなく いい山はまた登りたくなる。それは無名の低山でもいい。歩きたいなという尾根を目の当たりにしてまた夢が膨らむ。こうして山男のロマンは無限に広がっていく。
さて、後方を振り返ると塩見岳が見える。三伏山や本谷山から見る山容とまた違った顔だ。蝙蝠尾根から、そして蝙蝠岳山頂からと同じ塩見岳であっても表情が全く異なるので、その辺りにも着目して写真をご覧いただけるとありがたい。
右隅に見えているメインの蝙蝠尾根に入るまでは、ご覧のようなちょっとアップダウンのあるヤセ尾根を辿る。
しばらく足元に注意しながら進むと広く、気持ちのよい尾根道に出る。ちょうど彎曲していて進行方向が右に大きく曲がるあたりだ。塩見岳を振り返る。
同じポイントから蝙蝠岳と雲上のスカイライン蝙蝠尾根を見渡す。
足元には、ライチョウが現れた。
なんと美しい稜線だろう。その先には憧れの蝙蝠岳だ。(右は3年前に縦走で登った悪沢岳)
同じポイントから、塩見岳を振り返る。
蝙蝠岳に向けて、レッツGO! 平均標高2800mの尾根道をどこまでも。
塩見・北俣岳を振り返る。
塩見をアップで。
しばらく進んでは振り返り、
またしばらく進んでは振り返る。この辺りからガレた幅広い稜線となる。
山がでかいので、写真ではよくわからないと思いますが、中央の色が変わった部分などメチャひろ~いです! 濃霧の時はよほど慎重に進まないとコースアウトする。
塩見は遠くに
蝙蝠は近くに
緑が色濃く見えてくると、一気に登山道の雰囲気が様変わりする。
最低鞍部に向かって降下する。手付かずの南アルプスの樹林の中を行く。
平坦なコル付近は雪解けも遅い。ちょっとしたお花畑が展開する。
直ぐに登りとなるが、ハイマツがうるさい。ハイマツのジャングル状態で、下を潜り込んで進む。 ここが1番嫌な部分。
ハイマツジャングルを抜けると、また展望の気もちよい尾根だ。
目指す蝙蝠岳が迫る。
直ぐそこに見えても山そのものがでかいので、結構長い。
標柱が見える。山頂か?
まだ山頂はこの先。指導標だった。バックは荒川三山。
この威厳のあるプレートのあるところが蝙蝠岳山頂だ!(2865m)
ずっと憧れていたその頂に今、立つ。
三角形の端整な姿の塩見となだらかに続く蝙蝠尾根。
徳右衛門岳、二軒小屋へと続く稜線。
ヤッター!蝙蝠岳山頂だ。跳べ、カモシカ・バットマン!
後方は荒川三山。中央の小さな三角は赤石岳。
間ノ岳方面。
悪沢岳と荒川中岳の間に赤石岳。
山頂から谷を挟んで荒川三山方面。♪
上♪写真と塩見の間。小河内岳・前小河内岳・烏帽子岳などが見える。
ヤッホー! たった一人だけ居た二軒小屋からの縦走だという背の高い山男さんがそそくさと山頂を後に・・・。ザックに手をかけたので、出発前にとお願いして記念撮影。
歓喜のカモシカジャンプ!憧れの蝙蝠岳の空に跳ぶ!
誰もいなくなったたった独りきりの蝙蝠岳山頂。山頂まったり派の私は、このあと2時間、誰にも邪魔されることなく360度の展望を満喫する。 間ノ岳方面。
塩見岳。
荒川三山。+赤石岳。
時の経過とともに変化する雲の形や微妙に見え方が変化する360度の南アルプスのど真ん中の展望を目に焼き付ける。
山と対峙し、独り哲する至福のひと時だ。
ああ、玲瓏の雲の高嶺に こころ静かに 頂に立ち
尊き山の 教えを受けん
身も魂も けがれは消えて
永久に輝く 白光のうちに
清き幸をば 求めうるらん
空たかく 流れる雲に
若者は 望みをたくし
呼びかける 手をふりながら
あゝ 山の友よ
いのち燃やせ 山の友よ あの尾根に
*「2日目ーC」に続く。*
仙丈ケ岳からみた塩見~蝙蝠の尾根が憧れの始まり。。。。
はぁ~~、いつか必ず蝙蝠岳の山頂でバットマンになってやる~~~~。
(って、私の場合、バットウーマン?)
カモシカジャンプもひときわステキです。
本当はここで一夜を明かしたい。。。
何時も拝見しています、このブログ凄く見良く成りましたね、
山行き独りで怖くないですか?
拝見していますと、自分が山に行ったような気分
になれます有難う御座います。
くれぐれも無理な行動をしないで安全第一で楽しんで下さい。
果てしなく続きそうな尾根は良いですね(^ω^)
ずっと、歩く幸せを感じてしまいます。
それにしても、今回のカモシカジャンプはやたら
高くないですか
山の写真も良いなあ、こんな時に縦走したいなあ!って見てますが、みんなが言うように、ジャンプ凄すぎます!もう目がどうしてもそっちへ行っちゃいます!!何cm飛べるんですか??
おそるおそる遊びに来てみました。
いきなりのすごいジャンプ写真、、
そして、すごいすごい所ばかりの登山歴
素晴らしい写真ばかりです。
ご近所の沼津の方だそうで、ご近所同士
よろしくお願いしますね~。
前回までの復習と、そして~塩見岳・蝙蝠岳☆
堪能させていただきました。。
迫る360度の南ア絶景!尾根を渡る風が感じられる様ですぅ。
お花も空も山の詩も、きっと
山頂マッタリ派のカモシカさんならでは視線~ですね♪
決定的ジャンプの瞬間・・コツは半押し待機ですか~^^?巧い
>仙丈ケ岳からみた塩見~蝙蝠の尾根が憧れの始まり。。。。
同じ感性ですね!
山頂に立った暁にはバットマンのマスクとマントでポーズを決めてください。 ジャンプも楽しみにされているようでありがとうございます。
>ひときわステキです>ここで一夜を明かしたい。。。
連続にすると確かにちょっと魅惑的かも。(笑
これもひとえにカオルさんからのはじめの一歩のお陰です。
まだまだ試行錯誤の繰り返しです。
一般ルートは単独でも平気ですよ。
>自分が山に行ったような気分
になれます有難う御座います。
嬉しいお言葉ありがとうございます。
ここはいいですよ。独りで歩いていても思わず微笑んでいる自分がいます。
アハハハ、いつもと同じだけしか跳んでませよ!
やまとそばさんまで、ジャンプに・・・・。
嬉しいような、恥ずかしいような。
何センチ? 測定不能です。(笑