随思録

日々思うことを記す。

中沢が見たければJへ!

2006-07-26 13:16:40 | Sports
中沢代表引退へ 現役は続行 (スポーツニッポン) - goo ニュース

中沢の代表引退には大賛成だ。プロとしてピッチに立ち続けることを目指す選択こそが、選手にとって最も重要なことだからだ。
(だから中田の引退は失望した。しかし本人が走れないというのであれば、その選択を尊重するしかない。)

日本代表関連の報道について一番問題としたいのは、その根底にある「日本代表>クラブチーム」という意識だ。この意識は完全に間違いだと思う。
日ごろ選手に給料を払い、練習の場を提供しているのはクラブチームである。
中沢のファンなら、日産スタジアムに行けばいいのである。
「代表の中沢が好き」という人を知っているが、それはおかしいのではないか。加えて「代表サポーター」は、非常に中途半端なものとして捉えている。おいしいところだけ味わおうとしているのではないか。
(日本人が自国のチームを応援するのは当然なので、それはすばらしいことだが……)

その昔すべての芸術・娯楽のパトロンは、貴族などの特権階級だった。例えば古代ローマでは元老院階級の貴族が選挙に向け人気取りのため、剣闘士の試合を主催した。庶民は無料で楽しむことができた。
しかし現在すべての娯楽は、貴族によって主催されているわけではない。パトロンは私たち小口の消費者なのである。
だとしたら「ファン」であることを公言するからには、中沢に対価を払わねばならない。果たして代表の試合において、中沢にギャランティは発生しているのだろうか。そんな話は聞いたことがない。
だとすればクラブありきが不文律。

ゆえに「代表サポーター」は「おいしいとこどり」だと考える。
だから中沢は代表を引退すべきである。

実感のわかないNAKATAの引退

2006-07-04 14:29:54 | Sports
戦う姿勢の重要性訴える 電撃引退の中田英 (共同通信) - goo ニュース

テレビのニュース速報で流れ、驚く。web上でトップニュースになるのはともかく、新聞でも一面を飾っていた。
なんだか、一夜明けても実感がない。
記者会見がないからか。
記者会見はスポーツ選手の葬式みたいなものだろう。

W杯を観て思った。やはり中田英寿はネドヴェドにはなれない。どこまでも進化してくれると感じていたが、やはり欧州では通用しない。
思えば、私は中田英寿の光り輝いた時期を知らない。平塚時代も、アトランタ五輪も、98年のフランスW杯も。(2002年でさえ、日本が勝ったか負けたかくらいしかわからなかった。)
欧州に渡り、不本意なサイドでのプレイを求められた、またレギュラーとして定着できなかった中田英寿の姿しか知らないのだ。
生でプレイした様子を、競技場で見たこともない。
だからかもしれない。

今日スポーツナビを読んだら、宇都宮徹壱さんが非常によい文章を書いておられた。とくに日本における引退試合の開催は、大賛成。
一度でいいから、NAKATAではなく、中田英寿のプレーを見てみたい。
そうやって見送ることを多くのファンも望んでいるのではないか。

オシムジャパンは船出するか?

2006-06-26 15:40:23 | Sports
川淵キャプテン「言っちゃった」次はオシムジャパンだ! (サンケイスポーツ) - goo ニュース

『オシムの言葉』に感銘を受けたと川渕キャプテンはコメントしているが、このような不信を招く行動をもっとも嫌う人物であることは、その書で明らかにされている。
このような人物が頂点に立つ組織と仕事はできないとオシムが考えるのは当然だ。

反町五輪監督が内定したときの「フル代表監督がクラブと兼任の場合はヘッドコーチとしてそのまま入閣」という条件を奇妙に思っていたが、蓋を開けてみれば、オシム以外に考えられない条件ではある。
日本サッカー協会にも熱意はあるのだろう。

ただ、オシムはこんな発言をしているそうだ。
「話し合いは始まった。私たちのプロローグは始まったが、どんなエピローグとなるかは私にはまだ100%確実なことではないよ。」
渦中のオシムが語る/クロアチア・サッカーニュース

個人的にはオシムに代表監督を引き受けてほしい。
しかし、ぬか喜びになりかねない状況になっているのではないか。

グループリーグを吉本興行でたとえると

2006-05-19 23:02:44 | Sports
おもしろいたとえ話を聞いた。

FIFAワールドカップ、グループリーグで日本が対戦するグループFの出場国を、吉本興業のタレントでたとえてみる。

ブラジル:桂三枝・明石家さんま・島田紳助

オーストラリア:次長課長・森三中

クロアチア:間寛平・坂田利夫

日本:山崎邦正(><;

うまいたとえだ。
かけ声だけは大きいってことだな。
それにしても毎回1勝1敗1分け狙いなのはどういうことなんだろう。

アテネ経由、ドイツ行けず。

2006-05-18 17:29:48 | Sports
サッカーアテネ五輪代表の選手たちが、駒野をのぞき今回のワールドカップドイツ大会の登録メンバーに選出されなかったことについて、スポーツナビで宇都宮徹壱さんがコメントを残している。

これはアテネ世代の選手の能力が劣るわけではなく、選手育成全体の問題だという言説は同感。
ホームというアドバンテージがあったにせよ、最も高い成績となった日韓大会において、フィリップ・トルシエは、五輪代表とフル代表、ふたつのチームの監督を兼任した。つまり2年後にピークを迎えるであろう選手たちを、五輪で育成することが可能だったわけである。
もちろん好成績をおさめたのは1999年のワールドユース組が主力であったことも大きな要因だろうが、いかにジーコが育成を怠ってきたかは、比較してみれば一目瞭然だ。(以下のデータはWikipediaのものを改変。)

シドニーオリンピック (2000年)代表メンバー
所属クラブは大会が行われた時のもの。
☆印は後にワールドカップ日韓大会代表に選出された選手。
ゴールキーパー
楢崎正剛(名古屋グランパスエイト)☆overage
都築龍太(ガンバ大阪)
ディフェンダー
森岡隆三(清水エスパルス)☆overage
宮本恒靖(ガンバ大阪)☆
松田直樹(横浜F・マリノス)☆
中澤佑二(ヴェルディ川崎)
中田浩二(鹿島アントラーズ)☆
ミッドフィールダー
三浦淳宏(横浜F・マリノス)
稲本潤一(ガンバ大阪)☆
中田英寿(ASローマ)☆
明神智和(柏レイソル)☆
中村俊輔(横浜F・マリノス)
本山雅志(鹿島アントラーズ)
酒井友之(ジェフユナイテッド市原)
西紀寛(ジュビロ磐田)
フォワード
平瀬智行(鹿島アントラーズ)
柳沢敦(鹿島アントラーズ)☆
高原直泰(ジュビロ磐田)

アテネオリンピック (2004年)代表メンバー
所属クラブは大会が行われた時のもの。
☆印は後にワールドカップドイツ大会代表に選出された選手。
ゴールキーパー
曽ヶ端準(鹿島アントラーズ)overage
黒河貴矢(清水エスパルス)
ディフェンダー
田中マルクス闘莉王(浦和レッズ)
茂庭照幸(FC東京)
那須大亮(横浜F・マリノス)
菊地直哉(ジュビロ磐田)
徳永悠平(早稲田大学)
ミッドフィールダー
阿部勇樹〈ジェフ千葉〉
今野泰幸(FC東京)
森崎浩司(サンフレッチェ広島)
小野伸二(フェイエノールト)☆ overage
松井大輔(京都パープルサンガ)
駒野友一(サンフレッチェ広島)☆
石川直宏(FC東京)
フォワード
高松大樹(大分トリニータ)
田中達也(浦和レッズ)
大久保嘉人(セレッソ大阪)
平山相太(筑波大学)

この差は実力差だけではないだろう。例えば松井や阿部が、中村にそれほど劣るとは思えない。(これは素人の判定なのだろうか?)
このメンバー構成は本当に〈フル〉代表なのか。逆にジーコによって、アテネ世代は本当の「谷間世代」にされてしまった。
「世代交代に失敗した」というのはよくある話だが、意識さえしないというのは、将来のサッカー日本代表について、何も考えていないことを意味する。

次期五輪代表監督は反町氏だという。北京五輪終了後は代表監督が兼任希望なら、そのままフル代表のヘッドコーチに就任する予定ときく。
もし叶うことなら、代表監督が兼任かどうかにかかわらず、そのままヘッドコーチに就任し、二つの世代の架け橋になってほしいものだ。