随思録

日々思うことを記す。

富田メモの「前後」

2006-07-29 02:14:34 | Weblog
昭和天皇の発言を記したという冨田メモがマスコミによって発表されたとき、一番最初に感じたのは「文章の前後が知りたい」ということだった。
あまりにも断片的でどうとでもとれる内容を、A級戦犯の合祀問題と結びつけて報道していることに疑問を覚えたからだ。
ついに前後について証拠写真に基づいて分析されたBLOGが登場し、一読して、納得した。
ぜひ目を通していただきたいページである。

やはりねつ造だった「天皇発言」/依存症の独り言
http://banmakoto.air-nifty.com/blues/2006/07/post_5e43.html

もちろん富田メモに書かれた内容が昭和天皇の発言であったとしても、実はなんの問題もないのだが……テレビの報道を鵜呑みにする人たちは、なんとなく合祀が悪いような気分になってしまう。
だからこそなんとかこの情報をマスコミに取り上げさせたいもの。
まずはネットで情報リテラシーを持つ人たちに、広く伝えることが肝要だろう。

中沢が見たければJへ!

2006-07-26 13:16:40 | Sports
中沢代表引退へ 現役は続行 (スポーツニッポン) - goo ニュース

中沢の代表引退には大賛成だ。プロとしてピッチに立ち続けることを目指す選択こそが、選手にとって最も重要なことだからだ。
(だから中田の引退は失望した。しかし本人が走れないというのであれば、その選択を尊重するしかない。)

日本代表関連の報道について一番問題としたいのは、その根底にある「日本代表>クラブチーム」という意識だ。この意識は完全に間違いだと思う。
日ごろ選手に給料を払い、練習の場を提供しているのはクラブチームである。
中沢のファンなら、日産スタジアムに行けばいいのである。
「代表の中沢が好き」という人を知っているが、それはおかしいのではないか。加えて「代表サポーター」は、非常に中途半端なものとして捉えている。おいしいところだけ味わおうとしているのではないか。
(日本人が自国のチームを応援するのは当然なので、それはすばらしいことだが……)

その昔すべての芸術・娯楽のパトロンは、貴族などの特権階級だった。例えば古代ローマでは元老院階級の貴族が選挙に向け人気取りのため、剣闘士の試合を主催した。庶民は無料で楽しむことができた。
しかし現在すべての娯楽は、貴族によって主催されているわけではない。パトロンは私たち小口の消費者なのである。
だとしたら「ファン」であることを公言するからには、中沢に対価を払わねばならない。果たして代表の試合において、中沢にギャランティは発生しているのだろうか。そんな話は聞いたことがない。
だとすればクラブありきが不文律。

ゆえに「代表サポーター」は「おいしいとこどり」だと考える。
だから中沢は代表を引退すべきである。

実感のわかないNAKATAの引退

2006-07-04 14:29:54 | Sports
戦う姿勢の重要性訴える 電撃引退の中田英 (共同通信) - goo ニュース

テレビのニュース速報で流れ、驚く。web上でトップニュースになるのはともかく、新聞でも一面を飾っていた。
なんだか、一夜明けても実感がない。
記者会見がないからか。
記者会見はスポーツ選手の葬式みたいなものだろう。

W杯を観て思った。やはり中田英寿はネドヴェドにはなれない。どこまでも進化してくれると感じていたが、やはり欧州では通用しない。
思えば、私は中田英寿の光り輝いた時期を知らない。平塚時代も、アトランタ五輪も、98年のフランスW杯も。(2002年でさえ、日本が勝ったか負けたかくらいしかわからなかった。)
欧州に渡り、不本意なサイドでのプレイを求められた、またレギュラーとして定着できなかった中田英寿の姿しか知らないのだ。
生でプレイした様子を、競技場で見たこともない。
だからかもしれない。

今日スポーツナビを読んだら、宇都宮徹壱さんが非常によい文章を書いておられた。とくに日本における引退試合の開催は、大賛成。
一度でいいから、NAKATAではなく、中田英寿のプレーを見てみたい。
そうやって見送ることを多くのファンも望んでいるのではないか。