結局、この度で、思い切り星空を撮影することは出来なかった。
まあ、それも仕方ない。
風景は、一期一会。
期待した通りの出会いが無くても、ふとした時に素敵な巡り合いが訪れたりするのです。
そして、この日、すぐに、それを体験します。
朝の洞爺湖は、昨夜の霧を残していて、静かで穏やかな風景でした。
実は、昨日の夕方、キャンプ場に近い砂浜に白鳥が居たのですが、
朝、その姿は無く、居るのはカモだけでした。
昨日、夕方のコブハクチョウ
霧が晴れてくれば、雲間から射す日差しも撮れるかもしれませんが、
何時になったら晴れるかもわからないし、もしかしたら、晴れないかもしれない。
帰路の風景も撮りたいから、湖畔の風景には見切りをつけて、さっさと出発しました。
洞爺湖から山間の道を走ると、青空が見えて来て、期待が膨らみます。
しかし、支笏湖に近づくほど、雲行きは怪しくなり、ついには雨が降って来ました。
霧くらいなら、支笏湖を撮影するつもりでしたが、雨は結構強く降っています。
「なんだよ~。」と文句を言っていました。
さっき、風景は一期一会、とか言ったばかりなのに・・・。ははは。
沿岸地方はお天気が悪いようなので、苫小牧には行かず、千歳市を通って帰ることにしました。
ところが、途中、道を間違えてしまい、大幅な回り道をすることに。
ろくに写真を撮ることも無く、ただただ走り続けて、やっと、富良野に続く国道237号線に出ることが出来ました。
ここからは、とにかく北上します。
雲海で有名な「トマムリゾート」の近く、占冠(しむかっぷ)を通り過ぎ、
馬の飼育が盛んな日高町の道の駅で一休みをしました。
道の駅・樹海ロード日高です。
ここのソフトクリームが、また美味しいのよ!
今度は、ラ・フランス味!
ミルク味とのミックスを食べたけど、
濃厚なミルクの味とさわやかなラ・フランスの香りが旅の疲れを癒します。
そこから、また、北に向かうと、南富良野エリアに入ります。
そこには、金山湖と言うダム湖があるのですが、昨年もブログにアップしたような気がするなぁ。
いや、一昨年だったかな?
湖畔には、キャンプ場もあって、芝生が広がり、砂浜もあって、キレイなところです。
駐車場に降り立つと、視界に蠢く者が飛び込んできました。
飛び跳ねた?なに?カンガルー?
ははは、まさかね!
どうやらウサギのようです。
でも、どうしてこんなところにウサギが?
よく分からないけれど、逃げてしまって写真には撮れないだろうな。
それでも、多少の期待を胸に、レンズを望遠に変えて、広角レンズはカバンに入れて、
湖畔に下りようとすると、ウサギは木陰で休んでいました。
そーっと近づいて写真を撮りましたが、人の気配に逃げてしまい、芝生をピョンピョン跳ねて行きます。
少し追いかけましたが、あまり邪魔をしても悪いので、さよならをして、レンズを広角に変えて湖を撮りました。
ここは本当に気持ちの良いところ。
秋の晴天なんて、ステキだろうな、と思います。
星も狙えるかもしれないし・・・。
まさかウサギに出会えるなんて思ってもみませんでしたから、
素敵な出会いに心はウキウキして、旅の終わりに良いお土産になったと喜びました。
帰宅してネットで調べると、おそらく、「エゾユキウサギ」だったと思います。
もちろん、野生です。
あとは帰るだけ!と思っていたら、出会いはそれだけではありませんでした。
湖畔の駐車場を出発して、少し高い位置から湖を展望できる駐車場があるのですが、
そこにキタキツネが居たのです。
子ギツネも居たのですが、直ぐに笹薮に入って、大きい方は別行動しています。
奥に小さく写っている子、分かりますか?
大きい方のキツネは、少し人に慣れているらしく、こちらが動かなければ、自分から近づいてくるほどです。
もしかしたら、観光客にエサをもらったことがあるのかもしれません。
それを期待して、駐車場の付近をウロウロしているのかも・・・。
でも、車が通って危険なので、この辺りには出てこない方が良いと思うのですよね。
近くで見たい気持ちは分かりますが、
お菓子などでおびき寄せる餌付けは、止めて欲しいものです。
人と野生動物は、ある程度距離を保つ必要があると思うのです。
こうして、さまざまな出会いを経験して、私は自宅に戻ったのでした。
なんと贅沢なことでしょう。
自由気ままに走り回って、自由気ままに写真を撮って、
本当に幸せな時間でした。
風景にも、動物たちにも、感謝、感謝!