竜生の散髪はあちきのお役目。
かれこれ20ん年間あの頭を刈り続けている。
そりゃあ最初は虎になったり豹になったりと大阪のおばちゃんが喜びそうなデザイン?にもしたもんや。
ロンツー前にバリバリっと裸の大将風に刈ったこともあったな。
無駄に伸びが早い成長期さながらの髪に イラついたこともしばしば。
あ~全部剃って、もしくは抜いて、マジックで書いたろか。と。
そういや昔、頭の毛をマジックで書いてるおっちゃんを見たことがある。
そのおっちゃん、眉毛もマジック製やったような記憶が。
何かを吹っ切れば、人生 合理的に生きてゆけるんだなぁ。とつくづく思ったあの日。
しかし、まだまだ吹っ切れきれない未熟者ゆえ、?マークのマジックインキやマッキーで書くことをグッとこらえ続けている。
というか、これは竜生の頭のことで、あちきが吹っ切れても許されないことなのか?そうだったのか。
そして、日曜午後はひと月に1度の散髪デー。
竜生はあちきの心の奥をを知らぬまま 女子ゴルフを観ながらおとなしく散髪されている。
と、そこへあちきのお腹に刺客が…。急な差し込みですよ。
抗うことのできない刺客相手に、ついバリカンを持ってる手に力が…。
じょり・・・
あ、もみあげ上部が一部意図してへん刈られ方になってるし。
あちゃ~。その瞬間に刺客はどこかへ去って行った。刺客、ばっちり仕事したな。違う意味で。
今時のツーブロックでもするか。と思ったが、
これならいいが、あちきの技量やと無理。
ベースも違うし。無理。
これは、いただけへん。
ましてやおやじがこうすると、どこぞの痛ーい将軍みたいになるやろ。
・・・・・・・・これか。
ふぅ、なんとか道を外さずに補修できたけど。
事情を全く知らない本人は、機嫌良くゴルフ観てた。それを幸せと呼ぶ。
ま、巧く補修できたから事後報告は一応したけど。
刺客、恐るべし。