老いと死を考える
鉄分ゼロ写真ゼロ
父は、昭和9年生まれで、今年91歳になる。
当然、いくつかの病気をしたが今は、特段悪いものはない
大学ではワンゲル
日本を代表する麦酒メーカーに新卒から定年まで勤め上げた
非常に慎重な性格で、この歳になって
ちょっとの骨折で、一気に崩れ落ちることを非常に警戒していた
それなのに、
原因はわからないが、骨折した
ぽっきり折れた、というものではなく
圧迫骨折
骨密度は年齢相応なのだが
背骨のひとつが潰れてしまったようだ
これだと、あらゆる体勢で痛いらしく
気丈な父が
痛い痛いと言っている
数年前に亡くなった父の、兄
地震活断層研究でNHKにも出た学者
兄が亡くなったことで、一気に生きる気力がなくなった父
以降、明らかに惰性で生きている
わからないでもない
今、生きる気力は
妻の存在か
妻、つまり私の母
母は、大腸全摘した為、日常生活には特殊なメンテが必要不可欠
目も悪い
母をサポートすることが父の生きる気力
ふたりは絶妙かつ微妙なバランスで存在している
父はもはや杖や手すり無しでは、立ち続けられない
骨は成長しているらしい
でもその速度は非常にゆっくりで、骨折が治る頃
他のところが悪くなっているかもしれない
幸い、実家は近いので
毎日のように顔を出すのだが
日に日に小さくなっていく父
痛い
眠い
弱音を吐く父
そんな父ではなかったので、異様に思う
なにごとにも終わりがある
永遠なんてない
私がこんな歳でも
両親健在は珍しいだろう
相方の両親も健在
私と死
■大学同期でバイク乗りだった友
見舞いに、姫路まで車で行った
大柄な男だったのだが、細く小さくなっていた
痛みの5段階表示があった
ほどなく訃報が来て、再び姫路に
共に見舞いに行った友と、出棺の棺桶を担いだ
軽かった
あの大男がこんなにも軽いなんて
今でも忘れない、奥田雅之
■中学からの地元の友
96年に亡くなってから、毎年、命日に墓参りに行く友
写真、バイク、生き方の友
私が、あのバイクに乗り、奥多摩に詣でる理由
大阪で買ったあのバイクを東京への移転登録してくれた
なので、登録証は友の字
亡き後も友と走る
死にたい病に取り憑かれ
我々の思い出の地を最期の場所に選び実行した友
父の兄が亡くなり父から気力がなくなったように
私から友が去り、私の気力は減退した
減退してコレだから、
友が生きていれば、さぞ、、、
私は、生きる限りあのバイクで奥多摩へ行きます。
忘れない、下田秀一郎
■最初のわんこ
なかな子供ができなかった我が家
犬を飼おうということになり
たまたまインターネットで目についたわんこ
愛知県
「県外に出したことない。見に来るなら考えてもいい」
と言うので、行きました。
東京から、MINI COOPER(もちろんROVER)に乗って
飼い主さんも、MINI(もちろんROVER)に乗っていたことがあったらしく
自宅前に出て、近づいてくる我々のミニを見て運命感じたそうな
キャンプとか色々なところに行った。
毎年、里帰りもした
家族ぐるみの付き合い
8歳頃、悪性リンパ腫が見つかり抗がん剤治療
寛解したが、再発して、弱っていき、食欲がなくなってからは
一気に弱り、最期は、我々は寝ている部屋を通り、誰もいない私の部屋で倒れていた
子がいない時期、子が生まれ共に暮らした日々
忘れない、Hana
■次男わんこ
先代が亡くなって数年
わけていただいた方から、迎え入れたわんこ
先代の子
の子
の子
脈々と続く血脈、最後の子を分けてくれたのだ
「オスはばかだよ〜」
と言われたが、先代の気の強い女の子とは異なり
オスってほんとアホでかわいかった
大きな病気もせず、平穏に過ごし
15年目の春
変な咳をしているので精密検査したら
肺がん
抗がん剤が効かない種類
夏まではわりあい普通に暮らして
でも、やっぱりその時は来る
避けられない
でも、先代の時みたいにひとりでは行かせない
私が失職したからこそ、最大限つきあえたのだろう
最初の転職先がどうにも身体に合わなくて苦しい時
わんこも最大に苦しかったのだろう
1週間で退社した数日後、我が家みなに見守られて旅立った
15年はあっという間だった
童顔だったから、歳を感じさせなかったことも一因か
でも確実に15年も一緒にいた
我々家族と共に同じ時を過ごしたのだ
わんこがいない生活は、家族にとってもまだ慣れない
妻も子もでかけてても、必ず家に帰ればわんこがいた
あの子がいないなんてね
忘れないよ、Hawi
死んだら
起きることもないし
太陽の光を浴びてあったかいと思うこともない
バイク乗れないし
写真撮れない
食べることも話すことも聞くこともできない
すげえことだと思う
まさに、意識がない
今年、あるいは近々
今までにない悲しいことが起きるだろう
フツーの日常が崩れる
確実に崩れる
そして元には戻らない
それは避けられない
平等
永遠
絶対的
それが死
必ず死ぬ
致死率100%
なんにでも、終わりが来る
これは避けられないので
受け入れるしかない
その日が来るまで、それぞれ精一杯生きるしかないのだ
58歳
あと、長くて20年くらいかな
ヤバ
20年でなにができるかな
ほんと死んだら、なんもできないからな
想像したらワクワク、、しないわ
ドキドキだわ
意識ないってすげーな
終活しないと
特にやりたいことないような気がするけど
このまま死ぬのもなんだかね
となると、、、
住んでた、京都大阪行きたいなあ
考えて実行しないと
死んだらできないもん
って、死にそうになったらできないもん
で、あのバイクどうするか、
キリンみたいに、海にドボーンなんてね
(引き上げなくていいよ)
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