『黒狗』の小屋

毎週、(金)に特撮作品の感想、(日)に漫画の感想を書いてます。

三大特撮感想(2023/1/8分)

2023-01-13 21:54:27 | 日記

ウルトラマンデッカー

第20話「らごんさま」は、登場する海底原人・ラゴンの見た目こそ、コミカル強めながらも、それが却って、人間と自然環境の関係性や距離間、付き合い方を考えさせるストーリーの手助けになっているな、と感じるものでした。

今回、メインは、カナタではなく、カイザキ副隊長とイチカだったってのも良い味を出していました。カナタに負けず劣らずで熱血、真っ直ぐ、向こう見ずであるイチカの勇敢な行動もさることながら、カイザキ副隊長の年齢に絡んだ自虐も特徴的でしたね。

海を埋め立てた箇所に作られた都市である・ワダツミシティ。ワダツミ=海神でしょうね、どう考えても。そんな人間の都合優先で作られた都市で、謎の怪人が人を襲う事件が発生。イチカとカイザキ副隊長が現地入りし、調査を開始。そこで、地域の伝統に詳しいおばあさんに会う展開はお約束。ネタバレになっちゃいますが、人々、正確には、自分の思い出の場所を変えようとする者を、怪人の紛争をして襲っていたのは、このおばあさんでした。

しかし、先にも書いた通り、襲っていた理由は、自分と友達の思い出を守るためでした。その友達ってのが、人間じゃなく、ラゴンの幼体でした。現実的な大人たちによって、強引に引き裂かれてしまった友情、それが、ずっと、彼女の胸の中でしこりとなっており、それを解消するために、人が住めぬ場所へ行くほどでした。けれど、そんな老婆を体を張って救ったのが、カナタじゃなく、イチカってのが、この回の良さでしょう。

敬意を持たぬ自然開発への怒りだったのか、それとも、友達を探そうとしていただけだったのか、それは定かじゃないにしろ、大きくなったラゴンは実にパワフルでした。体が粘液に覆われているから、デッカーの打撃は滑っちゃって、ロクにダメージは与えられないし、力は強く、しかも、高圧水流を吐いてくる。コミカルなのに強い。けど、悪意を持って暴れている訳じゃなかったからこそ、デッカーはラゴンを倒さず、感情任せな無茶をしたイチカとおばあさんを救う、それに留めたんでしょうね。

 

暴太郎戦隊ドンブラザーズ

ドン43話「トキかけナゾかけ」、毎度、カオスな訳ですが、今回のストーリーは、特に、ワチャワチャ感が強めでした。しかし、それでいて、これまでの謎だった一つを明らかにし、それによって、更なる謎の深みを生む当たり、さすが、井上先生、と震えました。盗作問題解決が有耶無耶になっちまってる、その上で、未来はるかの漫画に、何らかのメッセージがあるってラストも、これまた、井上先生らしい。

会心の出来だと思っていた新作を、仲間達に読んでもらうも、そのリアクションがイマイチであるのに落胆するはるかちゃん。未だにデビューも出来てないくせに、同じにするな、と言われそうだけど、私も「小説家になろう」に投稿した話が無反応だと、かなり凹むしな。

一方で、翼さんは拉致されていた自分を救い、獣人の森から救い出してくれたのは、うさぎの着ぐるみの人物であったことを、不意に思い出す。それが、漫画家の椎名ナオキである事を突き止めた翼さんは、囚われの身である夏美さんを救いたい一心で、椎名ナオキへの接触を試みる。そのアグレシッブさが、またもや、自分を窮地に追い込むとは知らず。

どういう訳か、ドンムラサメに襲われる椎名ナオキ。マスターである自分の言葉に耳を貸さぬドンムラサメに、椎名ナオキを殺されてはマズい、と翼さんは共に逃げる事に。そして、逃亡の途中に明らかとなった椎名ナオキの正体!! まぁ、大体の視聴者が予想していたけど、やっぱり、未来からやってきた、もう一人のはるかちゃんだったか。そんな「お約束」を押さえつつ、もう一人の猿原さんを登場させ、場を混乱させるのが井上先生らしい。しかも、もう一人の猿原さんは、俳句じゃなくて短歌を読み、なおかつ、金持ちであるってキャラを立たせてくるかぁ。にしても、この二人が戦っていた時間軸のドンブラザーズは、どんな人間関係を築いてんだ。もう一人の猿原さんが、タロウに発した言葉は、中々のインパクトを有してましたね。

ムラサメvsムラサメ´の戦いは、かなりの迫力でしたね。実力は伯仲してましたが、巨大ロボ戦では、マザーがムラサメ´を動揺させ、どうにか、ムラサメは勝てたって感じか。ムラサメ´にマザーがいなかったのは、元からなのか、それとも、既に亡き者なのか、それとも、このムラサメ´はマザーに見捨てられた存在なのか。

 

仮面ライダーギーツ

17話「乖離Ⅰ:ようこそ! 新シーズンへ!」は、タイトルに偽りなし、と感じる内容でした。新ライダーの加入によって、ますます、戦いは激しさを増し、謎も深まり、楽しくなってきましたねぇ。「乖離」って単語が不穏なのも、実に良いわ。

前ゲームマスターであるギロリが暴走し、それに対抗したことによる特別措置で、次のデザイアグランプリにも参加できる事になったギーツ、タイクーン、ナーゴ。景和と弥音は、このデザイアグランプリが、リアリティショーである事実に衝撃を覚えながらも、今度こそ、自分の願いを叶えてみせる、と闘争心を燃やしまくる。そんな二人に対し、英寿は当然のように飄々としている。

こんな三人と、今回のシーズンでデザ神の座を争うのが、仮面ライダーナッジスパロウに変身する知能指数高めの大智、仮面ライダーロポに変身する超人的な運動能力を有する冴。これまでの参加者に劣らぬクセ強な人物だ。しかも、以前、ギーツと決勝戦でデザ神の座を繰り広げた、と言う実力者。こりゃ、今まで以上に、バトルが熱くなりそうだ。

なおかつ、今回は、デザスターと呼ばれるスパイが、この5人のいる、そんな事態に。デザスターは、最後まで生き残れば、デザ神の座を横取り出来てしまうらしい。そんな反則が使えるデザスターは誰なのか、と全員が疑い合う中で始まった第一のゲーム。対するは不良ジャマト、討つべきは校長ジャマト。ギーツは新たなバックル、パワードビルダーで変身。バカでっけぇ剣で校長ジャマトをぶった切って、ゲームクリア。しかし、今回は、オーディエンスから多くの支持を獲得した者が、最終的にデザ神になれるシステム。こりゃ、面倒な戦いになりそうだ。

思っていた以上に早く、ジーンは英寿に接触してきたし、しかも、彼は英寿が命懸けのゲームに参加している理由を知っていたし、シークレットミッションでギーツを応援する力も持っている様子。また、ニラムも英寿がミツメの息子である事を疑い、なおかつ、事実であったらマズい、とガチで危惧している模様。そして、何が一番、ギョッとしたかって、ラストで、消滅したはずの豪徳寺が現れた事。これは、ジャマトが姿を模しているだけなのか、それとも、ジャマトを核にして復活したのか。いずれにしろ、道長が、今後の戦いに、どう絡んでくるのか、期待大だ。


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