切れ切れ爺さんの徒然撮影&日記

主に寺院や神社等を中心に、文化財の撮影と紹介。
時に世の中の不条理への思いを発言していく。

正覚寺・・・水準点がある?     京都府乙訓郡大山崎町   2023.1.11 訪問

2023-01-18 23:08:53 | 撮影

   (大山崎中学校)

 大山崎インターチェンジの北東方向にある。周囲は古くからの住宅街だが、高度経済成長期に建てられた一戸建て住宅が並ぶ。その近くに私の最初の赴任校である大山崎中学校が位置している。私が勤務していた頃は、近くを東海道本線、名神高速道路が走り、なかなかの騒音で溢れていた。しかし私が転任した後、名神高速道路の慢性的な渋滞を解消するため、2車線増加工事が行われ、この地域は片側4車線となっている。そこに京滋バイパス、さらに京都縦貫道の建設工事が始まる。ということでこの場所に巨大なインターチェンジができることになった。

 大山崎中学校はそんな場所に位置していたので、少し移転することになり、完全に新校舎が建設されることになった。もちろん2重窓、完全冷暖房完備と言う最新の設備を誇る校舎となった。学校のすぐ横にあった下植野地域も、比較的こじんまりして周りに田畑も見られたが、今や高速道路が縦横に走るとんでもない景色になってしまった。風情というものが弱くなった感じだ。

  

 正覚寺はそんな下植野地域にある。西山浄土宗のお寺で、洛西観音霊場の第11番札所となっている。本尊は阿弥陀如来。
 創建は江戸時代初期の寛永年間とされている。江戸時代は太平の世の中であり、特に大きな動きはなかったと思われる。天明の大火もこの地までには及ばなかったであろうということで、おそらくこの地にずっと存在し続けてきたようだ。

 明治の廃仏毀釈によって、近辺の廃寺になった寺から様々な仏像・宝物などがこの正覚寺に移されている。

   
 
 お寺は決して広い敷地を持っているわけではないが、再建された新しい本堂が山門をくぐってすぐに出迎える。境内は様々な緑が植えられ花も咲く。本堂正面の横に不動明王像が置かれていた。これは古いものなのか新しく作られたものなのか、見ていてもよく分からない。境内の中には珍しいことに、一等水準点がある。今まで様々なお寺や神社に行ってきたが、水準点をこういう場所で見たのは初めてだ。
 近くの高速道路の他、新幹線も走っているので、防音対策が施されているとはいえ、結構走行音は届いてくる。しかし近くの住宅街の人達も、この程度の音ならば耐えられるのではないかと感じた。特に騒音公害の訴え等はこの地域では起こっていない。

   

 お寺もそういった意味では、若干騒々しい中にあるのだろうが、地域に支えられたお寺として信仰を集めているのではないかと思う。

    
コメント
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