だから、この映画も観るつもりはなかった。
キムタクは、どちらかというと好きなタレント。
でもキムタクが前面にですぎて、まるでアイドル映画みたいになってるんじゃないかと思ってた。
が、不覚にも泣けた。そして、意外にも笑えた。
この作品は、「武士の一分」という精神面を鑑賞するための映画じゃなく、
日本人がなくした清らかな挙措や美しい所作を感じるための映画。
山田洋次監督の真骨頂というべきか。
最近の映画にありがちな、こけおどし的なサプライズや無理矢理な大どんでん返しは一切ナシ。
オープニングタイトルもプロットも、そしてクライマックスの仇討ちシーンも、
すべてオーソドックな時代劇のマナーに則っている。
衣装のヨレヨレ感や汚れた足袋(足裏)などリアリズムを追求しているかと思えば、
キムタク起用による今風の台詞まわしなど、
山田監督の変幻自在な演出が光る。
仇役に歌舞伎役者の板東三津五郎を起用したことは、もちろん山田監督の周到なキャスティングだろうが、
僕的にはハマリ役過ぎてイマイチだった。
もう少し、若手のイケメンで軽さをだしてもよかったんじゃないかな。
とにかく、「映画は娯楽」という山田監督の信念を感じられる、パーフェクトな娯楽映画。
山田監督が、「寅さん」シリーズを通じて、一貫して表現してきた清らかな日本人。
この作品にも、その精神は引き継がれていると思う。
僕らは、あの清らかさを、もう取り戻せないんだろうか?
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mf >> ichinisan123さん
ichinisan123
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